カバー曲を考える

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木曜日・9日に通算アクセス数が14,000を突破しました。トップページでもささやかなお祝いをしてみた訳なんですが、そういえばちょうど去年の同じ時期に9,000アクセスを突破したんですよね。やっぱり同じように年賀の挨拶用のCGにちょっとメッセージを付け加えたのをよく覚えています。ということは、ほぼ1年間でのべ5,000件のアクセスがあったわけで、考えてみるとこれってすごいことですよ。1日平均にしても約13.5ですから。もちろん実際に毎日13人の方に見て頂いているとは限らないんですが、ともかく間違いないのは「千里の道も一歩から」ということですね。一つずつ積み上げてきた結果です。


水曜日・8日に発売された松本英子のニューシングル「今年の冬」を聴きました。私が彼女の歌を初めて聴いたのは、福山雅治が彼女のために書いた曲である2枚目のシングル「Squall」でしたが、透明感のある歌声が印象に残っていました。その後、意識して彼女の歌声を聞いたのは3年ぶりくらいになります。そういえば、彼女の存在を教えてくれたのは「明日を探しに」のヴォーカル・tamaさんでした。彼女とちょうど同年代になると思うんですが。

実は、わざわざCDを買ってきてまで聴こうと思った理由があるんです。というのも、この「今年の冬」という曲を私は昔から知っていましたから。槇原敬之の94年のアルバム「PHARMACY」に収録されていた曲です。彼の曲がこういう形でカバーされるのはおそらく初めてのことです。彼自身もコーラスで参加している(実際にディスクにも「featuring 槇原敬之」と書いてあります)とのことで、どんな仕上がりになっているのか興味がありました。

例によって曲の内容についてはあまり詳しく語りたくないわけですが(結局のところ聴かなくてはわからないものなので)、原曲よりもずっとシンプルな構成の中で彼女の声の魅力が生かされています。透明感はそのままに、芯の通った力強さが増したような気がします。あの存在感たっぷりの槇原敬之のコーラスにも全く負けていません。涙の出てきそうないい仕上がりです。8年間の時を超え、「隠れた名曲」と呼ばれていた曲が新しい輝きを放ち始めました。気になった方はちょっと聴いてみてください。


既存の曲を、原曲とは別のパフォーマンスで聴かせるのがいわゆるカバー曲ですね。当然のことながらカバーする側、される側のアーティストがいるわけなんですが、カバーされる側からすると、これはアーティスト冥利に尽きるでしょうね。カバーされると言うことは、自分の作った音楽が認められたことの表れですから。数多くカバーされていくと、何時しかその曲はスタンダードと呼ばれるようになります。ザ・ビートルズはまさにカバーの王様ですよね。

一方、カバーする側は常にある種プレッシャーを感じているはずです。カバーされる曲というのは、評価が高いからこそカバーされるわけですから、そこそこ以上売れて当たり前。自分が歌って売れなければ、それは自分が恥ずかしいだけでなくもともと歌っていたアーティストにも申し訳が立ちません。よっぽど古い曲でない限り、事前に著作権者の了承を得た上でカバーしているはずですから。

そして、カバーする側にはもう一つのプレッシャーが掛けられます。それは、その曲を自分のものとして歌いこなさなくてはならない…ということ。ただ同じように歌っただけでは、それは単なるコピーに過ぎません。自分の歌の世界をその上にすっぽりと被せなくては(まさに「cover」です)ならないわけです。裏を返せば、カバー曲に挑戦すると言うことは自分自身の世界を確かに持っていることへの自信の表れとも言えるかも知れません。何曲かヒットを飛ばした歌手が、おもむろにカバーアルバムを出してみたりしますよね。


ところで、先に出てきた松本英子の「Squall」なんですが、この曲はその後福山雅治によってカバーされています。曲を作った本人がカバーする曲がいわゆるセルフカバー。これも結構よく見かけますよね。他人に歌わせた曲を自分で歌い直している(自分で歌っていた曲を録り直す場合もありますが)わけですが、この場合どんなことを考えてカバーしているのでしょうか?。他人に提供してヒットした曲を「あんなに売れるなら自分で歌えばよかった」と考えているのか、それとも「あの歌い方では自分のイメージと合わない」と歌い直しているのか…そうだとしたら最初に歌った人がかわいそうですね。おそらく、「自分ならこういう風に歌ってみたい」というシンガーソングライターの血が騒いでしまう人が多いだけのことだと思いますが。

ただ、さすがに自分の曲だけにセルフカバーには失敗はまずありません。曲の世界を見事に表現しています。元の曲とのギャップがまた楽しいですよね。さだまさしの「秋桜」とか、谷村新司の「いい日旅立ち」とか、井上陽水の「飾りじゃないのよ涙は」とか…。そういえば、ZARDも自分のアルバムでいろいろな人の曲をセルフカバーしていましたね。どんな形にしても、よく知っている曲の新しい魅力を感じさせてくれるのがカバー曲の楽しさだと思います。

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