CF-R2・実力テスト (1)

順序が違う?

前回は、購入したばかりのCF-R2をいきなりバラバラに「解剖」してしまったわけですが、パソコンを評価するためには当然これだけでは足りません。やっぱり大事なのは動作の速さですよね。そんなわけで、今回は「CF-R2・実力テスト」と称して、処理能力を試した「学力検査」の結果を披露したいと思います。しかし、これはどう考えても順序が違いますよね…自分でもすご~くそう思います(笑)。

本当は、バッテリによる駆動時間も計って「体力テスト」としたいところなんですが、CF-B5Rのバッテリが既にかなりくたびれている状態でとても比較対象にならないので、今回はあえてテストを行っていません。ただ、今回はCF-R2をバッテリ駆動で動作させたまま、4時間ほどにわたり重いソフトを走らせたり、原稿を書いたり、ときにはWebサイトも覗いてみる…という作業を続けた後でも15%ほどのバッテリ残量がありました。日常的な作業ではカタログ値の5時間程度なら十分使えそうです。

HDBENCH3.30 システム情報;拡大画像サイズ36.1KB

第1時限:HDBENCH 3.30

まずは毎度お馴染みのベンチマークソフト、HDBENCHにかけてみました。実際にベンチマークを走らせる前にシステム情報を見ると、おもしろいことを発見。CPUが「Pentium III」と認識されたんです。もちろん、Centrinoが登場するよりずっと前の2001年に作られたソフトなので、Pentium Mが正しく認識されるはずはないのですが、「不明」などの表示ではないところに何らかの意味を感じてしまいます。

しかも、最初は約600MHzと判定されたCPUクロックが、再測定のボタンを押すと約900MHzに上昇します。動的にクロック周波数を切り替えているPentium Mが、「周波数測定」ボタンに反応してフル回転しているのでしょうか。

では、結果を見てみましょう。比較のために先代・CF-B5Rと自作機のものも計測しています。

HDBENCH 3.30 CPU
Machine Integer Float
CF-B5R (Pentium 3-600MHz) 27121 27018
CF-R2 (Pentium M-900MHz) 41198 41728
自作機 (Pentium 4-2.13GHz) 52600 81954

CPUの数値は実に興味深い結果になりました。CF-B5RとCF-R2を比べると整数演算、浮動小数点演算ともにほぼ1.5倍になっています。まるでPentium 3-900MHzの結果を見ているかのようです。Pentium Mの開発は、Pentium 3をベースにして行われたそうですが、CPUの演算部分に関してはほとんどそのままなのかも知れません。

HDBENCH 3.30 Memory
Machine Read Write Read&Write
CF-B5R (PC100-82440MX) 8907 11404 12673
CF-R2 (DDR266-82855GM) 34344 30652 57337
自作機 (DDR266-82845E) 113066 48670 98059

メモリはSDRAMからDDR SDRAMに変わって格段に速くなったのは間違いないようですが、同じ規格のメモリを使っているはずの自作機とこんなに数値が違うのは謎です。もしかすると、855GMがモバイル向けに省電力性を重視した独特のメモリアクセス制御をしているのかも知れません。

HDBENCH 3.30 HDD
Machine Read Write FileCopy
CF-B5R (MHN2300AT・UltraATA/33) 15875 14198 2171
CF-R2 (MK4004GAH・UltraATA/100) 14440 12227 1552
自作機 (ST360021A×2・RAID0) 42808 54150 20188

グラフィック周りは次のテストで触れることにしてハードディスクの話に移りますが、CF-R2の成績があまりに奮わなかったことにショックを受けています。1.8型ハードディスクのパフォーマンスが低いという話は聞いていましたが、まさかここまで数値に出てしまうとは…。消費電力あたりの性能では優位に立っているはずなんですが。

第2時限:CrystalMark0.8.67.87

総合的な処理能力を見るために、今回はもう一つCrystalMark0.8を使ってみました。基本的にはHDBENCHと同様に個々のデバイスの能力を計るベンチマークですが、こちらの特徴はベンチマークと併せて詳細なシステム情報を見られること。今月登場したばかりの最新版なので、CPUも「Pentium M (Banias) 900MHz」と正しく認識されています。

ただ、気になるのはCPUの動作クロックが常に10%ほど低く表示されていること、そしてチップセットがカタログ記載の855GMではなく、モバイルPentium4-M用に使われる852GMと認識されていること。CPUについてはリアルタイムのクロック制御が影響しているのかも知れませんが、チップセットについては分解したときに「82855GM」の刻印を確認しているだけに不可解です。

こちらは一覧表で結果を見て行きましょう。

CrystalMark 0.8.67.87
Machine CF-B5R CF-R2 自作機
ALU 2385 3537 5996
FPU 2387 3520 4450
RAM 1657 4326 7074
HDD 2125 2694 7664
GDI 806 5569 6981
D2D 844 2272 5906
Mark 10204 21918 38071

ALUが整数演算、FPUが浮動小数点演算のテストですね。HDBENCHではPentium4は浮動小数点演算に強い…と読み取れますが、こちらでは逆に整数演算が強いように見えます。どっちを信じたらいいんでしょう?。それ以外の項目はHDBENCHとほぼ同じ傾向が出ていると思います。

先ほど後回しにしたグラフィック周り(HDBENCHだと各項目の数値差が大きすぎて足し算に意味がないので…)のテストがGDIとD2D(DirectDraw)ですが、これを見るとCF-R2がCF-B5Rを大きく上回り、特にGDIでは自作機に迫る数値を叩き出しています。実際にCF-R2を使っていると、CF-B5Rよりもずいぶん動作が機敏になった印象を受けますが、グラフィックの性能が向上しているのが理由の一つかも知れません。

このあたりを踏まえて、もう少し実践的なテストに移ろうと思いますが、この続きはまた回を改めて。



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