プレーオフを考える

3月の最終週は、やっぱり野球の話を抜きにしては語れません。春の選抜高校野球大会は火曜日・23日から始まっています。センバツといえば気になる入場行進曲は「世界に一つだけの花」だったわけですが、想像していたよりは原曲からの変化があって、意外に楽しめましたね。開会式前日のリハーサルが雨で中止になったそうですが、ぶっつけ本番でもみんなちゃんとできるものです。まあ、それも当然。高校球児たちだってそれなりに大人なんですから。

静岡県からは常葉学園菊川高校が選ばれて、昨日滋賀県・八幡商業高校を相手に1回戦を戦いました。終盤に両校とも点を取り合って、9回表には3対1と勝ち越したんですが、最後は残念ながらサヨナラ負けとなりました。何が起こるかわからないのが一発勝負のおもしろさです…地元が負けて悔しいのは確かなんですが。

既に昨年のセンバツから一大旋風を巻き起こしていた東北高校のダルビッシュ投手が、金曜日・26日の試合でノーヒットノーランを達成しました。150キロ近い速球と多彩な切れのある変化球。もはや高校生のレベルではありません。気の早い私は、もう彼の進路がどうなるのか気になってみたりして。高校生の彼は、ドラフト会議ではくじ引きに掛けられてしまうわけですからね。


高校野球からちょっと遅れてやってくるのがプロ野球。パ・リーグは昨日・27日が開幕でした。セ・リーグより1週早い開幕となったのは3年前以来です。今年もやっぱり地上波テレビでの中継はなく、BSとスカパー!をザッピングしながら観戦しました。3試合ともなかなかの好ゲームで、今後を期待させますね。

今年のパ・リーグにはいろいろと新しい話題が多くて、とても楽しみにしていました。北海道に引っ越した日本ハムファイターズ、そのファイターズをメジャーリーグからの復帰の場に選んだ「SHINJO」こと新庄剛志選手。韓国で年間56本のホームランを放ったイ・スンヨプ選手(漢字だとここに表示できないんですよね)が千葉ロッテマリーンズに加入、そのマリーンズの監督にはバレンタイン氏が復帰…と、書き並べていたらそれだけで今日は終わってしまいそうです。


そんな数々の話題の中で、実は一番気になっていることがプレーオフ制度の導入。新しい選手、新しい監督、本拠地の変更といろいろあっても、さすがにこれにはかないませんよね。何しろペナントレースの決着方法そのものが変わってしまうんですから。

プレーオフのトーナメント図

かつて、パ・リーグでは1年を2シーズンに分けて前期優勝チームと後期優勝チームが対戦する…という方式のプレーオフ制度(Jリーグのチャンピオンシップと似たようなものですね)が行われたことがありますが、今年の方式はこれとは全然違います。この図を見ながらおさらいしておきましょう。

最初に、ペナントレースの結果、2位だったチームと3位だったチームが戦います。ここで先に2勝した方が1位のチームへの挑戦権を得ます。先ほど勝ったチームと1位だったチームの対戦で、先に3勝したチームがリーグ優勝となり、セ・リーグの優勝チームと日本シリーズを戦います。最大で8試合余分に行わなくてはならないプレーオフに配慮して、ペナントレースは5試合減らされて135試合になり、さらに開幕も早まったわけですね。

このシステム最大のポイントは、ペナントレースを全て消化した時点でも、6チームの半数に当たる3チームにリーグ優勝の可能性が残っていること。メジャーリーグの「ワイルドカード」どころの話ではありません。しかも、より上位のチームが有利になるように考えられています(プレーオフの試合は上位チームの本拠地で行いますしね)から、ペナントレースには首位争い以外に2位争い、3位争いという新しい軸が生まれるはずです。

これまでは、首位チームが独走でリーグ優勝を決めてしまうと無味乾燥な「消化試合」になってしまうこともあったわけですが、このシステムならかなりの高確率で終盤まで緊迫感が保たれるでしょう。しかも、往々にして首位争いよりもそれ以外の方が盛り上がったりするものです。強いチームが勝つよりも、そうでないチームが勝つ方が難しいからかな?と思っています。奇襲を掛けてみたり、気合いで押しまくったり…その必死な姿勢に惹かれるのでしょうか。その最たるものが、Jリーグの1部残留を賭けた争いのような気がします。


そんな感じで、私はプレーオフ導入は比較的好意的に捉えているんですが、ペナントレースの130試合以上を戦い抜いて最も勝率の高かったチームが優勝できずに、勝率5割そこそこのチームが優勝を掠め取ることもあるなんておかしい!という意見もありますよね。半年間好成績を維持することは非常に難しいことで、その意見も確かにわかります。ただ、こういうシステムにすることが決まったのなら、それに適応した戦い方をするべきですよね。

戦力の整っているチームは、「ペナントレースで1位になりプレーオフを有利に進める」と考えればいいわけですが、あまり戦力の整っていないチームなら、「何とか3位以内に滑り込んで、プレーオフに全てを賭けて5勝する」という考え方だってあり得ます。さらに、「1位は無理でも3位を狙う」という考え方なら、上位いじめならぬ「下位いじめ」の戦略も通用するわけですよね。チームごとにペナントレースの戦略がかなり変わってくるのではないでしょうか。中盤以降になると、この戦略の違いを見るのがおもしろくなりそうです。

もちろん、そうなるかどうかは実際のペナントレースの展開次第。そして、一番大事なのはやっぱり1試合ずつが盛り上がるかどうかでしょう。結局のところ、選手たちにとっては試合に勝たなくてはならないことは変わりません。今年も熱戦が繰り広げられることを期待しましょう。


この他にも、今週はスポーツに関する話題が多かったですね。大相撲春場所は近頃にない盛り上がりを見せましたし、昨年の大晦日にデビュー戦で屈辱的な敗戦を喫した曙がK-1での2戦目に臨みました。フィギュアスケートの世界選手権もありました。メジャーリーグの開幕戦も日本にやってきます。どれをとってもおもしろい話ばかりなんですが、書く時間がなくて…。まあ、ネタが多いのはそれだけ日々を楽しめてるということなんですが。



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