CF-R4・実力テスト(1)

遅ればせながら

前回の記事からかなり時間が経ってしまいましたが、今回は新旧レッツノートに自作デスクトップも交えて実力テストをしてみたいと思います。その前に、各機種のパフォーマンスに影響を及ぼしそうな基礎データを表にまとめておきましょう。

Machine CF-R2AC2AXP CF-R4GWKAXP 自作デスクトップ
CPU 超低電圧版Pentium M 900MHz
(Banias)
System Bus 400MHz
L2 Cache 1MB
超低電圧版Pentium M 753
(1.2GHz動作、Dothan)
System Bus 400MHz
L2 Cache 2MB
Pentium 4 3.2GHz
(Northwood)
System Bus 800MHz
L2 Cache 512KB
RAM PC-2100 DDR SDRAM
256MB+増設512MB
(266MHz、2.1GB/s)
PC2-3200 DDR2 SDRAM
512MB+増設512MB
(400MHz、3.2GB/s)
PC-3200 DDR SDRAM
1GB, Dual Channel
(400MHz×2、6.4GB/s)
Chipset Intel 855GM Intel 915GMS Intel 915P
Video 855GM統合 915GMS統合 ATI RADEON X700 Pro
(PCI Express x16)
HDD 1.8型 (東芝 MK4004GAH)
40GB, UltraATA/100
2.5型 (東芝 MK8025GAS)
80GB, UltraATA/100
3.5型 (Seagate ST380013AS)
80GB, SerialATA

スペックシート上は、前回の実力テストから大幅なパワーアップを遂げた自作デスクトップが格の違いを見せつけています。まあ、自作デスクトップはぶっちぎりの勝利が当たり前。主役は2台のレッツノート…ということだったんですが、いざふたを開けてみると、話はそう簡単には収まらなかったんです。

第1時限:CrystalMark 2004

CrystalMark 2004(0.9.111.258)
Machine CF-R2A CF-R4G (対CF-R2A%) 自作機 (対CF-R4G%)
ALU 3149 4520 (144%) 8522 (189%)
FPU 3868 8425 (152%) 19004 (226%)
RAM 1945 3456 (178%) 8244 (239%)
HDD 1850 3675 (199%) 6414 (175%)
GDI 3449 4186 (121%) 7050 (168%)
D2D 1107 2760 (249%) 4616 (167%)
OGL 890 1269 (143%) 23698 (1867%)
Mark 16258 25414 (156%) 66969 (264%)

最初に、SSK Worldではすっかりお馴染みとなった総合ベンチマークソフト・CrystalMark 2004の結果を見ていきましょう。CPUの演算能力(ALU、FPU)はCF-R2Aの約1.4倍強となりました。Pentium Mの動作周波数が1.33倍になっていますから、L2キャッシュの増量や内部アーキテクチャの改良でさらに10%分上乗せした…というところでしょうか。

動作クロックが1.5倍(266MHz→400MHz)になったRAMの数値は78%アップ。CF-R2Aでは性能の低さが目立ったHDDは、2.5型ドライブのおかげかほぼ2倍の数値をたたき出しました。グラフィック関係でも順当な性能アップを示しています。ただし、915GMSチップセットによるグラフィック性能向上の本質は別のところにあります。それについては改めて触れていくことにしましょう。

総合的に見ると、CF-R4GはCF-R2Aの約1.5倍の処理能力を持っていると言って良さそうです。さすがに、Pentium 4 3.2GHzを搭載するなど先端の装備で武装した自作デスクトップには全然及びませんが、簡単なフォトレタッチ程度の作業では不満を感じないレベルです。もはや「モバイルだから」と処理能力で我慢しなくてはならない時代は終わったのかも知れません。

第2時限:Super π

Super π 1.1
Machine 104万桁 838万桁
CF-R2A 1分34秒 (100) 18分07秒 (100)
CF-R4G 1分02秒 (152) 12分04秒 (150)
自作機 50秒 (188) 12分44秒 (142)

次は、CF-R2Aの実力テストでも使った円周率計算ソフト・Super πです。グラフは、前回に習ってCF-R2Aを100とした「計算速度」で示しています。実は、最も衝撃的な結果になったのがこのテストでした。838万桁の計算で、CF-R4Gが自作機を上回る成績を叩き出してしまったんです。動作クロックの2.5倍以上の差をひっくり返しての下克上です。

もともとPentium MにはSuper πが得意な傾向が見えていたんですが、まさかここまでとは思いませんでした。一方で、CF-R2Aと比較するとCF-R4Gの計算速度は約1.5倍で、これは先にも挙げた内部構造の改良を考慮すれば十分納得できる結果です。

第3時限:Windows Media Encoder 9

Windows Media Encoder 9・15秒の動画エンコード
Machine 処理速度
CF-R2A 56秒 (100)
CF-R4G 41秒 (137)
自作機 20秒 (280)

エンコード後の動画;Windows Media 9形式, 15秒, 636KB

いかにもベンチマークプログラムであるSuper πの次は、一転して現場での使用を強く意識したテスト。旅行先で撮影した動画ファイルをWebサイトに公開するために、Windows Media形式でエンコードする…という状況を想定しています。15秒のNTSC DV形式動画(ビデオカメラから取り込んだ形式ですね)を、映像240kbps、音声32kbpsに圧縮変換しています。ちなみに、今回使った映像は愛知万博からの帰り道にリニモの車窓から撮影したものです。

このテストでは、自作機が飛び抜けた好結果を出して面目を保ちました。しかし、動作クロックで2.66倍の差があり、さらにハイパースレッディングも有効なPentium 4が、最も有利な分野とされるマルチメディア処理関係でこの程度の差しか付けられない…という見方もできます。レッツノート同士を比べると、速度の向上は4割弱。これもCPUの能力差を考えれば順当なところでしょうか。

実力テストはまだまだ続きます。続きはまた回を改めて。

先代・CF-R2A最軽量モデルと自作デスクトップを相手に、ニューカマー・CF-R4Gが実力テストに挑みます。期待通りのなかなかの好成績を上げてくれました。

ところで、表題に「(1)」と書いてあるとおり、今回の実力テストにはまだまだ続きがあります。近日中に公開しますので、もうしばらくお待ちください。



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