ゴミの山から357円

私が今の家に引っ越してきてから、もうすぐ3周年になります。振り返ってみると、あっという間に過ぎた3年でした。私にとって、ここに引っ越してきて一人暮らしをすることは、人生の中で大きな転換点になり得るものだったはずですが、気が付けばそれまでと全く変わりない自分がここにいます。時の流れのあまりの速さに、一種焦りのようなものを感じます。まあ、ジタバタしたところで一瞬で劇的には変われないことも確かなんですが。

最初は家屋という単なる器の中に荷物が乱雑に積み重ねられている状態でしたが、さすがに3年も住むとすっかり家の中は落ち着きました。愛着のようなものも出始めています。一つ思うのは、住んでいる間に家の中に新しいものがいろいろ入ったこと。引っ越してくるときには、かなり大胆にいろいろなものを捨てたんですけどね。ちょっと家の中を見回してみても、ホームシアターベッド洗濯乾燥機FAX複合機などがあります。


そんな私の家で、最近深刻な問題となりつつあったのが、衣服の収納場所の確保でした。自分ではどう考えてもファッションに気を遣う方ではないと思っていますが、何故か衣類は結構たくさん持っています。ベッドを買い換えたときにも、最大の目的はベッドの下をクローゼットのように使うことでした。しかし、その後も衣服は増え続け、寝室はほとんど衣装置き場専用になりつつありました。

なぜこんなことになってしまったのか?…最大の原因の一つは捨てられなかったことでしょう。引っ越ししてくるときにも結構思い切って捨てたつもりだったんですが、それでも「これは着られるな」と思ったものは捨てきれずに持って来ました。しかし、まだ着られるものでも、古い服はだんだん着なくなるものです。特にお気に入りのものだったりすると何年間も着続けることがあるわけですが、そうでなければ翌年のシーズンではほとんど着ない場合だってあります。着ない服は処分すればいいのに、それでもまだ「ときどきは着ればいいんだし」と思えて捨てられません。こうしてどんどん服が増えていきます。

そして、古い服にはもう一つの残酷な現実が襲います。それは、せっかく捨てずに持っていた服が着られなくなってしまうこと。生地が経年劣化して破れてしまうこともありますが、それ以上に深刻な原因は、自分の身体のサイズの方が変わってしまい、服の状態には問題ないのに着たくても着られなくなってしまうことですね…どう変わったのかはあえてノーコメントですが。


こうして、私の手元には着なくなったり着られなくなったりした衣類が大量に残ってしまいました。ゴミとして出してしまう手もあるのでしょうけど、まだ他の人になら着られそうですし…と、こんな風に困っている話を雑談の中でしてみたところ、かば姉さんから「古着屋さんに売ったらどう?」とのアドバイスをいただきました。確かに、家に寝かせておいたり捨てたりするくらいなら、他の方に着てもらえるように譲った方がずっといいですよね。しかも、売れれば手元にはお金が返ってくるわけですし。

最近着ていなかった衣類

試しに、ここ2、3年ほど着ていなかった服を引っ張り出してみました。すると出てくること、出てくること。気が付けばこんな大きな山になってしまいました。1枚ずつ折りたたんでみるとずいぶん小さくなりましたが、それでも特大のゴミ袋一つにはとうてい収まりきれませんでした。この他にもTシャツが大量に出てきましたが、これはとりあえず手元に置いて、雑巾の代わりにでも使おうかと思っています。

これを、近所にある全国チェーンの古着屋・キングファミリーに持ち込みました。一般に、リサイクルショップでは売れないものは買ってもらえない…というのが普通で、この点では過去に嫌な思いもしているんですが、ここの良いところは、売り物にならないものも一応買い取ってくれること。店頭で販売できる衣類は1kgあたり150円、販売できないと判断されたものでも1kgあたり10円で買い取ってくれます。

店頭では、私と同じように大きな袋の中に古着を詰め込んで持ち込んでいる人を何人も見かけました。5分ほど査定を待って、出てきた金額は357円。20kg近い衣類を持ち込んだはずなので、売り物になったのはせいぜい1割程度ということになるわけですが、それでも全て引き取ってもらえるわけですから、「部屋を片付けたい」という最大の目的からすると非常に助かります。

売れない服を有料で引き取ってどうするのだろう?と気になるところですが、キングファミリーでは店頭で売れない服についても海外に輸出したり、他の製品の原料として使ったりして活用しているのだそうですね。自分の着ていた服がどこかでまた活躍すると思うと、ちょっと嬉しくなります。ゴミになるのとは大違いです。


今回の衣類の整理で、衣装ケースが2個空きました。奴らが占領していた部分に他の荷物を押し込んで、ベッドにたどり着くまでの足の踏み場しかなかった部屋にも、かなり空間が増えました。年末までには、ほとんど物置と化していた寝室をもうちょっと「使える」部屋にすることが目標です。…とは言ったものの、じっくりと家を片付けるような暇はないのが実情なんですよね。実現できるのかどうか。

私の家で最大の「ゴミの山」になりつつあった衣類を久々に整理しました。普段は不自然なくらいに生活感が感じられない(と自覚してるんですが)SSK Worldで、この手の話題は久しぶりですよね。もっとも、見方を変えると最近の生活そのものが生活感に乏しい…ということかも知れませんが。自宅で過ごす時間が少なくなっています。



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コメント

“ゴミの山から357円” への2件のフィードバック

  1. ささっちのアバター

    捨てられない服、あるある。ささっちも色のハゲたシャツなんかパジャマ用とか言って捨てません(笑)。捨てられない人に限って着る服がなかったりします(汗)。ささっちも秋の服が3着ほどしかありません。Tシャツ重ね着大作戦ですな。

  2. S.S.K.のアバター

    自分も着る服がいつの間にか少なくなっている人のひとりです。そんなときにはコンビネーションで勝負。上着がそのままでも、下に着る服やズボンなどを変えるだけでかなり雰囲気が変わりますよね。…まあ、偉そうに言うほどファッションセンスがあるとは、自分でもとても思えませんけど。それよりも「ちゃんとアイロンしろよ~っ」とか突っ込まれそうです。

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