2012/02/06 02:56:42
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10年ひと昔

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水曜日・9月10日に発売された「A COMPLETE ~ALL SINGLES~ [CD+DVD、初回限定BOX版]」を聞きました。デビュー10周年を記念して発売された、浜崎あゆみのシングルコレクションアルバムですね。

CD3枚に43曲+ボーナストラック1曲、さらに初商品化となるライブ映像25曲が入ったDVDが付いてきて定価4,800円...というのは、以前購入した平井堅「歌バカ」以上のバーゲンプライスかも知れません。彼女の作品はこれまで購入したことはありませんでしたが、元々ベスト盤の類は結構いろんなアーティストのものをそろえていることもあり、買ってみることにしました。紫緒がかなり欲しそうにしていましたしね。

まずは、その収録曲数の多さに圧倒されます。同じように10周年のシングルコレクションとして登場した「歌バカ」に収録されたのは23曲。槇原敬之の「10.Y.O.~THE ANNIVERSARY COLLECTION~」は16曲(彼の場合、移籍があるので10年間のシングルはこれが全てではないんですが)...と並べてみると、やはり多いと感じます。

発売順に曲が並べられた3枚のCDを通して聞いてみると、1枚目から2枚目の曲には聞き覚えのあるものが多いですね。カラオケボックスに出かけると、必ずと言っていいほどどこかのボックスから彼女の作品が歌われているのが聞こえてきたものです。実際、紫緒は歌いながら聴いていましたね。歌詞カードを見ずに最後まで歌いきれる曲もありました。...どこかのテレビ番組の企画なら200万円くらいもらえるのになぁ(笑)。

これが3枚目になると、一転して知らない曲がほとんど...という状態になってしまいます。彼女に往時ほどの勢いがなくなっているのか、私がカラオケボックスに行く機会が少なくなったせいなのか、テレビをあまり見なくなったからなのか、それとも単に老けただけなのか。


よく「10年ひと昔」と言いますが、初期の曲を聴くと時間の流れを実感します。声に「若さ」を感じますね。と言っても、それは単に年齢の問題だけではありません。声にだんだん厚み...というか深みが出てくるのは、年齢を重ねることよりもむしろ技術の問題が大きいのではないかな?と思います。DVDのライブ映像では、初期のヒット作を最近の声で聴けるところがおもしろさですね。同じ人が歌う同じ曲が、ずいぶん変わります。

槇原敬之のアルバムを古いものから順に聴いていっても、同じようなものを感じます。プロで長年活躍しているアーティストは、元々持っている能力ももちろん高いのでしょうけど、成功してからも日々向上心を持って取り組み続けているのだと思います。歌い方に限らず、常に新しいものを感じさせてくれるからこそ、固定的なファンが付き、息の長い活躍ができるのでしょう。単に同じものが繰り返されるだけでは、そのうち飽きてきたり、物足りなくなったりしてくるはずです。

既に彼女の作品をずっと買い続けているファンにとっては、シングルコレクションの存在意義はコレクターズアイテムとしての面が大きいのかも知れませんが、初めて買う私にとってはかなりお得感の高いアルバムでした。


ところで、先にもちょっと話題にした「歌バカ」では、また違った意味の「10年ひと昔」を実感することができます。このあたりの話は、以前の記事「おまけのはずが」でも触れていますが、最近はちょっと違った思いもあります。

平井堅は、1995年のデビュー以降、2000年の「楽園」がヒットするまでは鳴かず、飛ばずの苦しい時期を過ごしてきたわけですが、前後の作品を比べるとはっきりと違いがわかります。表面的には、「爽やかなJ-POP系から、アダルトな雰囲気のR&B系への転身」となるわけですが、彼が自分で詞も曲も書ける人間であることを考えると、「楽園」が彼の自作でないことを割り引いても、これはなかなか大変なことです。

DVDのプロモーション映像を見比べると、「楽園」のすぐ前の「Love Love Love」あたりから、それ以前と比べると腹を据えて、自信たっぷりに歌っているように見えます。曲の順序を考えれば、売れたから自信たっぷりになった...というわけではないのは明らかですよね。売れない状況で、むしろ開き直ったのかも知れませんが、結果的にはそこがプラスに働いたのかも知れません。

「歌バカ」では、各曲に彼自身の解説が入っていますが、「楽園」以前は毎回かなり試行錯誤している一方で、それ以降はかなり好き放題(?)にいろいろ試しているのが読み取れます。出来上がった作品がバラエティ豊富になるのは同じでも、そこに至るまでの流れはずいぶん違いますよね。訴えかけるものも変わってくるはずです。

「歌バカ」の解説で、彼自身は「優等生だった」と語っています。言われてみると、私が彼の曲を聴いて共感を覚えるのは、ある意味「カッコいい」とは対極にある、実に困った男を描いているところなんですよね。カッコ悪い部分を表に出すことが、リアルさにつながっているような気がします。

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