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蓋を開けてみれば

先日から何度か話題にしていたとおり、火曜日・18日にNTTドコモ2011年冬~2012年春新製品・新サービス発表会が開催されました。次世代の高速移動通信サービス・Xi(くろっしぃ)に対応したスマートフォン4機種をはじめとして、この冬に実に16機種ものスマートフォンが登場します。フィーチャーフォンもそれなりに取りそろえては来ましたが、auソフトバンクほど極端ではないものの、スマートフォンへのシフトを明確にしてきました。
今回も、各方面から事前に流れていた情報を元に、いろいろと予想と妄想を膨らませてきました。皆さん根拠があって流している情報ですから、それほど外れるわけではないのですが、実際に発表されて初めてわかることも結構あります。そして、これが判断に決定的に影響を与えることも、これまた結構あるわけです。


発表会前の段階で、私が一番気になっていたのが、Xi対応スマホカルテットの一角、MEDIAS LTE N-04D。私が勝手に付けていた仮称から、結局そのまま何ともあっけなく(仮)だけが取れました。
N-04Dは、4.3型・1280×720ピクセルのハイビジョン解像度の液晶画面、1.2GHz動作のデュアルコアCPU、ワンセグ・おサイフケータイ・赤外線通信のガラケー「三種の神器」、防水・防塵対応など、現在の日本向けスマートフォンで考えられる仕様をほぼフル装備して登場します。それ自体は事前の情報通りで、あとは公表されていた外観デザインを見て、これが一番良さそうだ!と踏んだわけです。
ところが、公式に発表され、いろいろ他の機種と比べてみると、ちょっと気になるポイントがいくつか出てきます。まず、Xi対応4機種の中では、一番厚みがあって重いこと。とはいえ、厚さは11mm弱、重量も150gは切っているわけで、極端な差でもないのかも知れません。しかし、防水なども含めてほぼ同レベルの仕様を盛り込んだ上で、厚さ10mmを切り、20gも軽く仕上がっているARROWS X LTE F-05Dと見比べると、もう少し何とかならなかったのか?と思います。
もう一つ気になるのは、登場してくるのが来年2月とちょっと遅いこと。12月末に2年縛りから解放される私から見ると、N-04Dだけは直後には乗り換えられないことになります。しかも、2月登場では、来年1月まで実施されるスマートフォンの割引キャンペーン(5,000円ほど安くなるようです)に乗ることも出来ません。経済的に苦しい我が身からすると、これはなかなか辛いところです。


こうなると、俄然注目したくなるのがF-05D。先にも触れたとおり、N-04Dとほぼ同じ、日本向けスマートフォンとしては「ほぼ全部入り」装備を持つハイエンド機です。どことなくデザインがXperia acroに似ていると思っていましたが、改めて見てみると、私にはそれほど気にはなりません。似ていること自体は否定できないと思いますが、大画面を装備してコンパクトにまとめようとすると、どうしても形が似てきます。Xperiaに似ているということは、デザイン的には悪くないということでもあるわけですし…ソニー・エリクソンに訴えられないかどうかは少々心配ではありますが。
サイズのことにも先にちょっと触れたわけですが、Xi対応4機種の中では縦・横・厚さともサイズが最もコンパクトで、重量もいちばん軽く仕上がっています。同じ体験が出来るのなら、持ち運ぶにはやっぱり小さくて軽い方が良いですよね。背面を絞り込むようにカットしている(これまたちょっとXperiaっぽいんですが)のも、手で持ったときにより小さく感じるはずです。
ほぼ完璧だとは思うんですが、ひとつケチを付けるとするなら、Xi対応機ではF-05DだけがFOMAでの通信時に下りの最高速度が7.2Mbpsに抑えられていること。他の3機種は14Mbpsのフルスピード対応なんですよね。もっとも、FOMAハイスピードの実効速度はもともと額面より遙かに低く、ピークが違っても実際には影響がないという話もありますし、この差はそれほど気にする必要はないのかも知れません。Xiのサービスエリアが広がってきて、FOMA通信がXiや無線LANが使えない場所でのバックアップ…という位置づけになれば、少々遅いとしても気にはならないでしょう。それが2年以内に実現するかは不安たっぷりではありますが。
もう一つ気になるのは、巷で公開されている動画だとハイスペックな割に動作が緩慢な気がすることですが、これは発売までにチューニングされることに期待しましょう。「サクサクタッチパネル」で商標を取っているくらいですから、あまり残念な操作性では許されないことは、富士通さんもわかっているはずです。今夏モデルのF-12Cでタッチパネルが結構良い感じでしたから、期待しておきましょう。まあ、モックアップの展示のみで操作性の評価も出来ないN-04Dよりは、ずいぶん先に進んでいることは確かです。
F-05Dは、今年12月に登場する予定になっています。2年縛り明けを待って、即乗り換えるにもベストのタイミングです。今のところは、乗り換え先第一候補はF-05Dということにしておきましょう。あと2ヶ月少々の間に、まだ心変わりがあるのかも知れませんけどね。


18日の発表会には、ちょっとした隠し球がありました。翌19日にGoogleとサムスンから発表される予定だった、最新版のAndroid搭載のスマートフォンが、NTTドコモから発売されることに言及されたんです。19日に正式発表されたのがSC-04D・Galaxy Nexusで、「世界最速」というタイミングで来月には市場に投入される予定になっています。
SC-04Dに搭載されるAndroid 4.0は、従来スマートフォン用とタブレット用に別々のバージョンが供給されていたAndroidが統合され、かなり様々な点に手が入れられ、パフォーマンスも向上しているようです。SC-04Dはグローバル仕様のものがほぼそのまま投入されると言うことで、手に入れて使いたいとまでは思わないんですが、最新の環境が店頭で触ってみられるだけでも嬉しいですね。
新バージョンの登場を受けて気になるのは、従来機種のバージョンアップがどう行われていくのか?です。Googleでは、Android 2.3が動作している端末なら4.0も問題なく動作できるという見解を持っているようです。あとは各端末メーカーが汗をかいてくれるかどうかなんですが、今回登場した機種たちについては、やっぱり4.0へのアップデートを期待したいところです。特に、デュアルコアCPU搭載のハイエンド機種については、アップデートなしではユーザーが納得しないでしょう。
ちなみに、Android 4.0へのアップデートという観点でも、N-04DよりF-05Dが優位に立てそうなポイントがいくつか存在します。ひとつは、CPUがSC-04Dと同じTI製のもので、移植時の動作確認が容易そうなこと。そしてもう一つは、フロントカメラが付いていることです。Android 4.0には、顔認証で端末のロックを解除できる機能が装備されているのだそうですが、これはやっぱりフロントカメラで画面に映る顔を見て確認する…というスタイルがスマートですよね。そして何より、F-05Dの方が市場投入が早いことがあります。N-04Dには「最初から4.0搭載で登場」という一発逆転もあり得るんですが。


Xi対応端末のために、新しい料金プランが用意されました。データ通信定額制の「Xiパケ・ホーダイフラット」は月額5,985円で、FOMA用の「パケ・ホーダイフラット」より525円高く設定されています。これは、auの+WiMAXオプションが月額525円であるのと同様の設定で、この点では価格差はないと言えます。もっとも、まだXiの方がWiMAXより圧倒的にサービスエリアが狭いわけで、これが毎月課金される(+WiMAXの方は「使用した月のみ課金」となっています)ことも考えると、ほとんどXiが使えない地方部でこの差額が果たして高いのか、安いのか?という問題はあります。
ただし、パソコンなど外部からの通信を端末が中継するテザリングでも、FOMA契約とは違い上限金額が上がっていかない(auのWiMAXもそうなんですが)のはひとつのポイント。Xiの高速通信がまだ使えない地域でも、テザリングを活用したい人はこの一点だけでXi対応端末に乗り換える意味がありそうです。
音声通話の方は、無料通話分がない2つのプランのみ。2年縛りのある「タイプXiにねん」と、縛りのない「タイプXi」です。月額700円をプラスすると、24時間NTTドコモ端末とは通話無料…という「Xiカケ・ホーダイ」も用意されました。音声通話については、Xi対応端末でも現状ではFOMA回線を使っているようで、通話定額制を用意するのは単純に戦略上の理由のみということになります。Xi対応端末への移行を促すことは出来るのでしょうか。今後ハイエンド以外にXiをどう広げていくかがポイントになりそうです。
Xi対応端末を契約するときには、この新プランを使うしかないようですね。従来使っていた様々なサービスなどがどう移行できるのかも含めて、まだいろいろ調べてみた方が良さそうです。マイメニューの移行が始まり、iコンシェルが来年3月にはスマートフォン対応となるなど、iモード環境のスマートフォンへの移行も終盤にさしかかってきました。個人的には、「仕事の電話を受けるために2台持ち」という事態だけは避けたいところなんですが…。



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