どこまでも参考

ちょっと前の話になってしまいましたが、メジャーリーグ・ニューヨークヤンキースのイチロー選手が、21日(現地時間)のトロントブルージェイズ戦で、第1打席にレフト前にヒットを放ち、日本プロ野球時代からの通算の安打数を4,000の大台に乗せました。

前日の試合までで通算3,999安打としていた段階で、私にはこの日の第1打席で決めるという確信めいた予感がありました。しかし、残念ながらこの日は仕事。ライブでその瞬間を見ることはできず、昼休みのテレビニュースで結果を確認することになりました。

イチロー選手が悠々と1塁ベース上を駆け抜けた直後、ベンチからはチームメイトたちが次々と歩み寄り、熱い抱擁を交わして祝福しました。観客席は総立ち。ヘルメットを取って深々とお辞儀をし、スタンディングオベーションに応える姿も伝えられました。これまでに、彼が数々の「通算記録」を打ち立ててきた中でも、最も派手に祝福してもらったのではないでしょうか。

MLBの日本語版公式Webサイトで大々的に取り上げられ、特設サイトが設けられているのはもちろんのこと、本家の英語版サイトでも、その他のアメリカ向けニュースサイトでも、この日のニュースは大きく取り上げられていました。さすがに、4,000という数字は、「通算記録は参考記録」と笑い飛ばすにはあまりにも大きなものになってきたようです。


メジャーリーグで4,000本を超える安打を放っているのは、ピート·ローズ(4,256本)とタイ·カッブ(4,191本)の二人しかいません。しかし、イチローは日米通算ではあるが史上3人目の快挙…と簡単に話が進むわけではありません。

今回の件を受けて、マイナーリーグでの安打数を合計したらどうなるか?という点が話題に上っています。この条件で集計すると、通算4,000本以上の安打を放っている選手はあと3人増えます。メジャーリーグでは737安打ですが、マイナーリーグでの安打数を加えると4,000安打を超えるというジガー・スタッツという選手もいます。

また、韓国など日本以外の海外プロリーグでの成績も加えると、元千葉ロッテマリーンズのフリオ・フランコ氏は通算4,000本安打以上になる…という話もあります。一連の議論を見ると、「メジャー」リーグは自分たちのMLBのみ、他は全て「マイナー」だ…という、アメリカのベースボールファンの高いプライドが伝わってきますが、違う環境で行われているものを単純に合算して比べるのはおかしいのでは?という彼らの言い分はわかる気がします。

通算記録は参考記録…というのは、日本プロ野球でも同じスタンスです。どこまで行っても「参考」がつきまとうのは仕方ないことでしょう。もっとも、世界を股にかけて活躍する選手たちの輝きが、そのことで失われるわけではありません。参考かも知れませんが、大記録であることは間違いない…アメリカの皆さんにも、ようやくそれが認められるようになってきたと言うことなのでしょうか。



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