「Windows Vista」タグアーカイブ

9枚のWindowsともう1枚

週末に、自宅のPC周りの片付けを行いました。昨年の秋に新しいデスクトップPCを購入し、自作PCはひとまず卒業…となったわけですが、これに伴い、寝室の押し入れの中にあった古いパーツやソフトウェア類もほとんどが不要になりました。これを気に、一気に処分するつもりです。

9枚のWindowsインストールメディア

ソフトウェアを入れてあった箱の中に、歴代Windowsのインストールメディアが残っていました。左から順にWindows 2000 Professional、Windows XPのHome Edition、Professional、Professional x64 Edition。Windows Vista UltimateにWindows 7 Home Premium(32bit版・64bit版)、Windows 8 Pro(32bit版・64bit版)。実に9枚もあります。導入するのに結構苦労したバージョンもあって、いろいろと思い出されます。 続きを読む 9枚のWindowsともう1枚

帰ってきたWindowsスマホ

昨年末頃から、OSとしてWindows 10を採用したスマートフォンが巷に出回り始めました。Windows 10は、その存在が公になった当初から、PC向けだけではなく幅広いデバイスに向けて提供される計画が公表されていて、スマートフォン向けも当然その一環として位置づけられていました。

「Windows」の名前を冠した電話そのものの歴史は結構古く、私自身もWindows Mobileが採用されたスマートフォンを使っていた時期がありました。とはいえ、このWindows Mobileや、その後に登場したWindows Phoneは、PC用のWindowsとの連携こそ考慮されてはいたものの、中身は全くの別物。アプリケーションの互換性はありませんでした。それじゃ全然Windowsの意味がないじゃないか!と、PC用のWindows VistaWindows 7を強引に詰め込んでしまった、変態的(笑)な端末もありましたね。 続きを読む 帰ってきたWindowsスマホ

CF-RZ4の体力測定

新しいレッツノート・CF-RZ4を使い始めてから50日ほどになります。すっかり、「レッツノートのある暮らし」が私の日常に戻ってきました。…いや、「戻ってきた」とは言えないでしょうね。今までのレッツノートがもたらした世界とは、明らかにレベルが違います。

今まで使ってきたレッツノートたちはどれも、モバイルノートPCとしては当時の水準を超える能力を持っていましたが、さすがに自宅にあるデスクトップ機と比べると処理能力の差を明らかに感じられるものでした。「我慢せずに使える」と表現したことも何度かありますが、それは、自宅から持ち出して使える環境は相当我慢しなくてはならないのが当たり前だ…という前提に立って、「あれ?意外に大丈夫じゃん」という感覚だったのだと思います。

しかし、昨年貸していただいたCF-MX3、今回購入したCF-RZ4と、実にきびきびと動きます。自宅の自作デスクトップと比較しても、パフォーマンス面での不満は全く感じません。PCの処理能力が年々進歩してきた一方で、Windowsもより小さなデバイス向けにスリム化が進んできましたから、今や「動作が重いPC」なんて存在しないのかも知れません。

しかし、体感できる差は感じないものの、それが客観的にはいったいどんなレベルなのか?は気になるところです。かつては、レッツノートを購入する度にベンチマークとして様々なソフトを走らせてみたものですが、今回も遅ればせながらやってみることにしました。

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まだ10には遠い

現在、私の自作デスクトップPCではWindows 8.1 Pro Updateを使用しているわけですが、巷ではそろそろ「次のWindows」が話題に上るようになってきました。コードネームでは「Threshold(すれっしょるど;「敷居」「入り口」などの意味)」と呼ばれてきた次期Windowsでは、Windows 7世代までで使われていたスタートメニューが復活し、Modern UIアプリのウィンドウ内での実行がサポートされるなど、デスクトップ環境での操作性が上がるのだとか。かつてのスタートメニューの隣にWindows 8のスタート画面のタイルが並んだ「新スタートメニュー」のスクリーンショットなども公開されています。

もっとも、「Windows 9」で決まりだろう…と言われていたその名称については、私はもう一ひねりした新しい名前が付くのではないか?という気がしていました。「9」という数字は「8」「8.1」の続きという印象が強く、正直なところ最悪と言っても良かったWindows 8の斬新すぎるユーザーインターフェースへの評価を考えると、継続しているイメージを持たれるのは不利に働きそうです。とはいえ、「Vista」のような全く新しい名前を付けるのも、これまたパッとしなかったVistaへの評価を考えると、あまり良いイメージがありません。結局のところはWindows 9に落ち着くんだろうな…と思っていました。

ところが、発表された正式名称は私たちの想像の斜め上を行っていました。次期Windowsの正式名称は「Windows 10」。何と、9をすっ飛ばしてもうひとつ上の数字へのステップアップです。私の思っていたような「連続性を断ち切りたいから」という理由の他、「『Windows 9』を検索するとWindows 95やWindows 98がヒットしてしまうから」、さらには「古いプログラムでWindows 95/98を検知するバージョンチェックに『Windows 9』という文字列へのマッチングを掛けているモノがあるから」など、いろいろな憶測が乱れ飛びました。まあ、名前なんて決めたモノ勝ちですからね。ある意味、何でも良いわけです。

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黒箱の掛け持ち仕事

アイ・オー・データ機器 HDL2-A2.0
今回の主役は、我が家のネットワークで大事なデータを守っているNAS・HDL2-A2.0。導入したときにご紹介したとおり、外見は味も素っ気もない真っ黒な箱なんですが、単にデータを保存するだけにはとどまらない、非常に多機能な製品になっています。
それなのに、私としたことが今までこいつには作成データのバックアップしか仕事をさせていませんでした。しかし、持てる才能を眠らせておくのはあまりに寂しすぎます。ちょっと他の仕事も任せてみることにしました。

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初音ミクがやって来た (3)…けど

ついに、話題の初音ミクが私のメインスタジオにやって来ました。レッツノートでの試用期限が切れたので、今度は自作タワーの方にインストールした…というわけです。

レッツノートでの試用で、歌わせるための操作が比較的簡単であることはわかりました。自作タワーで確認したかったのは、x64版Vistaでの動作状況と、現在メインに使っているSONAR 7 Producer Editionとの連携方法。もし実際に購入すれば、当然自作タワーで使うことになるわけですから、これらの確認は非常に重要です。 続きを読む 初音ミクがやって来た (3)…けど

電源系統にこだわる

引き続き、VistaタワーでS3スタンバイ状態から復帰できない問題への対応です。ずっと頭の中で引っかかり続けていたんですが、もうひとつ対策を打ってみることにしました。
今回の問題では、復帰させるときに電源ランプは点灯し、ハードディスクの回転音もするものの、ディスプレイには画像が全く出ないままで動きが止まってしまいます。もし相性問題があるなら、ビデオカードかも知れません。電源供給が足りなかったり、安定しなかったりすれば、復帰に失敗する可能性があります。試しに交換してみることにしました。
ただ、ここでちょっとこだわってみたのは電源系統。電源系統を分散することで、動作を安定化させてみようと思ったんです。現在使っている電源は4系統の+12Vを持っていますが、現状ではCPUとそれ以外との2系統しか使っていない状態です。3系統目より先の+12Vを生かすためには、PCI Express電源端子を使わなくてはなりません。言い換えるなら、PCI Express電源コネクタが付いているビデオカードを使う必要があります。
もっとも、PCI Express電源コネクタが付いていれば何でも良いわけではありません。あまり消費電力が大きすぎると、今度は電源容量そのものが足りなくなってしまう危険性があります。電源コネクタが付いているということは、それだけ消費電力が大きいはずなんですが、その中で極力電力消費が少ないものを…という、何とも中途半端な条件で機種を選定しました。


GLADIAC 786 GTS V2.0(上)とGV-NX66T256D
今回使ったビデオカードは、ELSAのGLADIAC 786 GTS V2.0(写真上)です。搭載されているビデオプロセッサはNVIDIA GeForce 8600GTS。DirectX10に対応した現行の最新シリーズ・GeForce 8000番台の中ではミドルクラスの高速版…と言う位置づけで、先代のGV-NX66T256D(写真下)に搭載されていたGeForce 6600GTの直系の後継と言って良いでしょう。
もともとワークステーション用のビデオカードが専門だったELSAの製品には、動作の安定感を期待しています。V2.0では、NVIDIA社リファレンス仕様とは違う「ELSA仕様」の静音ファンで、静音と冷却を両立しようとしています。これまでは、ファンレスのカード選びにこだわったこともありましたが、既にファンが5つも付いたケースを使っていますから、今回は「うるさくなければいいかな?」程度で、あまりこだわらないことにしました。

PCI Express電源コネクタ
もちろん、カードの縁にはこんな風に6pinのPCI Express電源コネクタが取り付けられています。Webサイトのデータによると、最大消費電力は71W。PCI Express x16スロットから供給できる最大電力は75Wだそうで、無理をすれば外部からの供給なしでも動かせるかも知れないんですが、安全のために一応外部から電源を供給するのが、GeForce 8600GTS搭載ビデオカードの標準設計のようです。
71W÷12Vで最大電流は5.9A。4系統の+12V各々が最大18A(ピーク時に21A)、4系統の合計が38A…という仕様のSS-500HMの場合、この5.9Aが+12V3に割り振られることになります。CPUのAthlon 64 X2 5600+は熱設計電力が89Wなので、これを参考にするとCPUに電力を供給する+12V2の最大電流は7.4A(実際には電圧変換のロスがある一方で、熱設計電力よりも実際の電力は低いはずですが)。マザーボード等に使う+12V1からは、ピーク時の21Aでも十分取り出せる計算になります。GV-NX66T256Dの消費電力はおそらく50~60Wでしたから、全体の消費電力はこれまでよりも増えることになりますが、電源系統が分散することで、結果的にはより安定するはずです。


電源ケーブルを接続

ビデオカードを取り付けるときに気をつけなくてはならないのは、電源ケーブルを接続するのを忘れないこと。電源コネクタがある製品の場合、これを接続しないと起動すらしてくれない場合が多いようです。私の電源は、必要なケーブルだけを電源ユニットに差し込むモジュラー構造になっているので、PCI Express電源用のケーブルを追加で接続することになりました。
接続して、BIOS設定を確認して、再びS3状態からの復帰を試みたんですが…結果は前回と変わらず、画面は真っ暗のままでした。ネットサーフィンで情報収集をしてみたところ、Vistaでのスリープ状態の制御に関するトラブル(スリープ状態にならない、スリープ状態から復帰しない等)はかなり多いようですね。S1状態なら大丈夫なのに、S3状態からだと復帰できない…という事例もかなり見かけます。ハードウェアの相性問題だと、自作の場合は財布にものを言わせた解決法に頼らざるを得なくなってしまいますが、今後もいろいろ研究してみようとは思っています。

どこからでも写真画質で

Canon PIXUS iP8600
ワガママVistaちゃん(2)のときに登場した、我が家の写真印刷担当プリンタ・Canon PIXUS iP8600。とりあえずは、私の自作Vistaタワーに接続して使うことにしましたが、このままの状態だとどうも使い勝手が悪かったんです。現在、我が家で現役で稼働しているパソコンは4台。デスクトップ機はVistaタワーの他に、ワガママVistaちゃん(3)でも活躍した紫緒タワーがあります。そして、ノートは私のCF-R4と、現在は紫緒が使っているCF-R2。どの端末からでも、「印刷したい」という需要は出てきます。
まず最初に考えつくのは、データファイルをVistaタワーに持ち運んだり、ネットワーク経由で読み込ませたり…ということになりますが、これだけではどうしてもカバーできない部分が出てきます。Vistaタワーにすべてのアプリケーションが入っているわけではありませんからね。だいたい、Vista非対応のアプリケーションも一部ありますし。
次に思いつくのは、Vistaタワー上でiP8600をネットワーク共有プリンタに設定する方法。これでも印刷するたびにVistaタワーの電源を入れなくてはならないんですが、多少は手間が省けるはず…と思ったわけですが、思わぬ障壁が立ちはだかりました。x64版Vista用に供給されているiP8600のプリンタドライバでは、ネットワーク共有プリンタのホストになる機能がサポートされていなかったんです。32bit版XPを使っている紫緒タワーをホストにすることも考えましたが、USBケーブルが配線できる、ちょうど良いプリンタの設置場所がありません。


こうして選択肢に上ったのが、プリンタに外付けする小型のプリントサーバ。これを取り付ければ、我が家のFAX複合機と同じように、ネットワークにつながったどの端末からでもiP8600に印刷が行えます。パソコンの代わりにプリントサーバがつながっている…という見方もできるわけですが、パソコンとは違い、常時待機させておいてもそれほど電気は食いません。


今回導入したのは、コレガのCG-FPSU2BDという製品。USB2.0インターフェースと100BASE-TX対応のLANインターフェースを装備しています。プリンタとの双方向通信に対応していますから、プリンタのインク残量を表示することもできますし、USB接続の複合機を接続したときでもスキャナ等の制御ができます。双方向通信の機能がプリンタのメーカーに縛られないこと、そしてこの機能がx64版Vistaにもちゃんと対応していることが決め手になりました。
購入は、楽天に出店しているイーベストPC・家電館から。家電量販大手・ベスト電器のネットショップですね。安さと購入の安心感のバランスを考えると、良い選択ではないかと思います。土曜日や日曜日でも出荷してくれますから、在庫さえあれば商品の到着も早いですしね。


PS Admin IV画面;拡大画像サイズ:29.6KB
CG-FPSU2BD経由で双方向通信を利用するためには、印刷を行う端末それぞれに、「PS Admin IV」というソフトウェアをインストールする必要があります。これを常駐させることで、実際にはネットワーク経由で接続されているプリンタを、USBで接続されているように見せかけるわけです。
プリンタを使いたいときに、PS Admin IVを起動してプリンタを「接続」し、印刷が終了したら「切断」します。ある端末とプリンタが接続中のときには、他の端末からの接続が出来ないようになります。このような仕組みにしておけば、複数の端末からの印刷指示をキューに並べる必要もありませんし、双方向通信の結果に不整合が起きる心配もありません。大規模なネットワークで、複数のプリンタからの印刷を管理して端末のビジー時間を短縮したい…という用途には使えませんが、家庭内LANのように、とりあえずどの端末からも印刷できるようにしたい目的なら、これで大丈夫ですね。
接続・切断の操作は、アプリケーションからの印刷命令を監視してPS Admin IVが自動で行うこともできます。こうしておけば、端末にプリンタが直結されているのとほぼ同じ使い勝手になります。他のプリンタからの印刷中には、ちょっと待たされるわけですが、そんなときにはパソコンを使っている人に声を掛けて、早く終わるようにお願いしましょう。
こうして、我が家では1台のプリンタを4台分に活用できるようになりました。ソフトウェアの使い勝手も、シンプルでなかなか良好。8,000円台で購入できるCG-FPSU2BD、なかなか良い買い物をしたかな?と思っています。

もう一度電源にこだわる

ワガママVistaちゃん (3)」の続きです。電源を交換したら、S3スタンバイ状態から復帰できなくなってしまった私の自作タワー。何しろ、環境の中で変わったのは電源だけですから、ここに原因を求めたくなります。前回にも触れたとおり、3年前にもS3から復帰できないトラブルには見舞われたんですが、このときにも電源が問題になりました。

しかし、通常の起動には全く問題がなく、作業中も至って安定しています。それに、3年前とは違って、今回は「ときどき」ではなく毎回復帰に失敗しています。「アナログなトラブルはアナログな部分を疑え」は、3年前にも触れたとおり私のトラブルシューティングの方法論ですが、その論法で行けば今回は全くデジタルな症状。デジタルな部分…言い換えるとソフトウェア側のトラブルではないか?という気もしてしまいます。

そんなわけで、とりあえずは「電源の不良」という仮説は採用せずに、まずはWindows Vistaのサポート情報からS3スタンバイに関するものを収集してみました。すると、これが意外にたくさん出てきます。既に公開パッチが存在するものもありますし、マイクロソフト社にパッチを請求するとダウンロード用のURLを教えてもらえるものもあります。これらをいくつかインストールしてみましたが、状況は全く変わりませんでした。


Seasonic M12 SS-500HM

こうなると、いよいよ電源の問題を疑わなくてはなりません。それぞれの電源を見比べながら、どこに問題があったかを考え、もう1台電源を入手することにしました。買ってきたのがこれ。オウルテックが販売するSeasonic M12シリーズの電源、SS-500HMです。

紫緒タワーのAntec Neo480と同様、必要な電源ケーブルだけを接続して使う構造になっていて、ケース内の空気の流れを妨げにくいのが特徴の一つ。底面の120mm吸気ファン、背面の六角メッシュの他に、前面に60mmの吸気ファンを装備し、電源内の熱溜まりを防ごうとしています。基本的な回路設計でも、105度C仕様の日本製コンデンサを使うなどこだわっています。購入価格は18,000円。このあたりまで来ると、十分「高級電源」と呼んで良いでしょう。価格に見合った、丁寧な作りだと感じます。


型番の数値通り、SS-500HMの最大定格出力の合計は500W。ピーク出力で550Wというスペックは、これまでの両電源と大差ありません。以前にも触れているとおり、問題になるのは合計の電力ではなくて個々の系統の内容。今回の話題になっている3種の電源で、各系統の最大電流を一覧表にしてみましょう。

model KEIAN「静か」
KAD-550AS SLI
SILENT KING-5
LW-6560H-5 EPS
Seasonic M12
SS-500HM
+3.3V 30A 24A 24A
+5V 36A 24A 30A
+12V1 20A 16A 18A(Peak21A)
+12V2 18A 16A 18A(Peak21A)
+12V3 14A 18A(Peak21A)
+12V4 8A 18A(Peak21A)
+12V計 38A 40A 38A
-12V 0.8A 0.5A 0.8A
+5VSB 2.5A 3.0A 3.0A(Peak3.5A)
Total 550W 560W 500W(Peak550W)

最近の電源では、+12Vが複数系統用意されているのが普通ですね。例えばSeasonic M12の場合、+12V2がCPU、+12V3と+12V4がビデオカード用(SLIでハイエンドのビデオカードを2枚挿し…という構成もありますからね)、+12V1がそれ以外に…という配分になっています。おそらくSILENT KING-5も同様の配分でしょうし、「静か」でもCPUとそれ以外…という配分になっているはずです。

一つ注意しなくてはならないのは、各系統の最大電流が同時に取り出せるとは限らないこと。+12Vの各系統の値と「+12V計」の値を見比べるとよくわかります。SILENT KING-5も、Seasonic M12も、「+12V計」は各系統の最大値を合計した値を下回ります。

ビデオカード専用の+12V系統を使うためには、ビデオカード側に専用の電源入力端子が付いている必要があります。しかし、私の持っているビデオカードにはこの端子がなく、給電はマザーボードのPCI Express x16スロットからになります。結局、私が使える+12Vは2系統だけ…ということになります。そうなったときに、SILENT KING-5ではせっかく+12V全体で40A使えるうちの16A+16A=32Aしか取り出せません。一方、Seasonic M12では18A+18A=36A。ピーク時になら38Aをフルに取り出せます。この余裕がひとつ目の選択理由です。

もう一つ気にしてみたのが、+3.3Vと+5Vの最大電流。SILENT KING-5では、両方とも「静か」よりもずいぶん低い値になっています。しかし、各社の電源の仕様を見比べてみても、+3.3Vと+5Vが「静か」ほど高い製品は最近では見あたりません。BIOS設定画面でモニターされたSILENT KING-5の電源電圧を見ると、+3.3Vは3.4V強ありましたが、+5Vは5Vを下回っていました。もしかして、+5Vは不足しているのではないか?と考え、こちらの値を意識してみました。

そして、忘れてはならないのはスタンバイ中の電源を供給する+5VSBの仕様。ここにも十二分な余裕があります。待機電力として5×3.5=17.5Wも必要なのかどうか、疑問に思うくらいですが、復帰動作中にはそれなりに電力が必要になるのかも知れませんね。


…と、いろいろ考えて電源を交換してみたわけですが、結果は全く変わらず。相変わらず、S3スタンバイ状態からの復帰ができない状態が続いています。スタンバイ動作を、システム全体が動作した状態で消費電力を下げるS1スタンバイに切り替えれば、正しく復帰できるので、とりあえず短時間の中断ではS1状態に移行させて、長時間復帰されないときにはハードディスクにメモリ内容を待避させて休止状態にする…という運用をしています。

S1からの復帰はS3からの復帰よりもずっと速いので、その点ではこれまでより快適になった…と言えないこともないんですが、休止状態からの復帰にはそれなりに時間がかかります。S1状態では省電力効果も低いですから、何とかしてS3状態でのスタンバイは実現させたいところなんですが…これについては継続課題ということになりそうです。とりあえずは、来年第1四半期に登場するというVistaのサービスパック1待ちですが、どうなることやら。

SILENT KING-5は、予備電源として自宅に待機させてあります。前回のような「電源が故障」というトラブルがあったときに、対応が素早くなりますからね。パソコン整備士としても、交換用のパーツはトラブルを切り分けるために必須のアイテムの一つです。

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ワガママVistaちゃん (3)

Windows VistaのFlip 3D

このタイトルで書く記事も3回目です。自作タワーにインストールしたWindows Vista Ultimate x64版は、私の財布に多大な負担をかけた(苦笑)末に、しばらくは何事もなかったように動いていました。何しろVistaちゃんのワガママはすべて聞き入れて、相当贅沢な環境を用意しましたから、動作は実にスムーズ。噂のFlip 3Dも、全く負荷を感じることなく滑らかに動きます。

このFlip 3Dのすごいところは、単にアプリケーションウィンドウを3次元的に並べて切り替えられる…というだけでなく、個々のウィンドウがリアルタイムで更新されながら動いていること。一番わかりやすいのは、メディアプレーヤーなどの動画ウィンドウが、ちゃんと再生されながらFlipされていくところでしょうか。Internet Explorerで表示しているFlashコンテンツもちゃんと動いています。ただ、同じWebブラウザでもFirefox上のFlashコンテンツは動いていません。アプリケーション側がアニメーション表示に対応しているかどうかがポイントのようです。

上の画像のように、Flip 3D中の画面が[PrintScreen]キーでキャプチャできるのにはちょっと驚きましたが、もう一つの驚きは、メディアプレーヤーで再生中の動画もちゃんとキャプチャされていたこと。Vistaでは…というよりAeroインターフェースでは、従来のように動画を「のぞき窓」を開けた中で再生するオーバーレイを使いません。動画を他のウィンドウと同列に扱うようになり、OS側から見ると理想的な形に近づいた…とも言えますが、「重い」処理であることは確かですね。また、この仕様変更のせいで、従来のTVチューナーボードは多くがVista非対応になってしまいました。


「しばらくは」と書いたくらいですから、Vistaちゃんのワガママはこれで収まったわけではありません。というのも、インストールしてからしばらく経った頃に、ハードウェアの故障が相次いだんです。

最初の被害者はマウス。私は、前にもご紹介したとおりの高級マウスを使っていました。ボタンの反応が悪い、カーソルの追従性が悪い…程度ならまだ何とかなりそうな気がするのですが、今回は「全く触れていないのに突然上下にスクロールを始める」という、非常に困った挙動を見せ始めました。これでは作業になりません。念のためにマウスドライバを再インストールしてみましたが、反応は全く変わりません。ホイールの回転検知センサーあたりが怪しいんですが、ハードウェアとして壊れているのではさすがにどうしようもありません。

Logicool MX Revolution

メーカーに修理を依頼することも考えましたが、ちょうど気になっている製品があり、修理費と新品購入費用を秤にかけて、ここは買い換えることにしました。これまでと同じロジクールのMX Revolutionです。MX 1000の直系の後継といえる製品で、センターホイールのクリック感の有無を、アプリケーションや操作方法で自動的に切り替えるシステムを持っています。充電用スタンドも含めて、デザインには洗練された高級感が増した気がします。

MX 1000よりもやや小さくなった気がしますが、右手へのフィット感、ボタンのクリック感は良好。ホイールの回転も実にスムーズです。親指の掛かる位置にもシャトル動作をするホイールが付いていて、これを動かすとFlip 3Dが起動できるのはいかにもVista対応…と思わせてくれます。また、ドラッグして反転させた文字列を一発でWeb検索できるボタンが付いています。コンセプト自体は良いと思うんですが、x64版のInternet Explorerで検索結果が表示されてしまうのはちょっと困りものです。これが何とかなると絶妙の使い勝手なんですが。

受信機をパソコンデスクに貼り付ける

本体側の無線の受信機は、充電器と一体だったMX 1000とは違い、USBメモリのような形をしています。最初はタワー背面のUSB端子に差し込んでありましたが、どうも動作が不安定なので、USB延長ケーブルで前面に引っ張り出して、マウスパッドのすぐ上になるあたりに両面テープで貼り付けてあります。これだけでずいぶん反応が良くなりました。これなら、1万円を出して飼う…ではなくて買う意味があるマウスです。


次の被害者は電源。ある日のこと、突然電源が入らなくなってしまいました。それまでは、全く同じ構成でごく普通に動いていましたから、以前あったような電源容量不足ということはないはずです。

ケースファンは回っているようなので、まずはBIOS周りの不具合を確認してみました。CMOSメモリをリセットしてから電源を再投入(これも過去の経験から試してみたわけですが)してみると、今度はケースファンが回りません。電源ユニット内のファンも回らなくなっていました。マザーボード上の通電を示すランプも点灯しません。完全に逝ってしまわれたようです(涙)。

ケースを向かい合わせて電源チェック

我が家にはもう1台現役で稼働している通称「紫緒タワー」がありますから、電源をつなぎ替えてテストしてみました。完全に分解するのも面倒なので、片方を逆さにして向かい合わせ(こうすると、背面パネルは同じ方向を向きますからね)にして並べ、配線だけつなぎ替えました。問題の電源では紫緒タワーのマザーボードの電源も入らず、紫緒タワーの電源を私のマザーボードにつないだら無事BIOS画面にたどり着きました。これで、電源の交換が決定したわけです。

SILENT KING-5 PREMIUM EDITION

これまで使っていた電源は、電源容量と価格を重視した選択だったんですが、2年も経たないうちに故障してしまったわけで、結果的にちょっともったいない買い物になってしまいました。今回は価格よりもむしろ実績を重視してみよう…ということで、エバーグリーン・SILENT KING-5 PREMIUM EDITIONの560W版を選んでみました。販売店のPOSデータを集計したランキングによるBCN AWARDで最優秀賞も取ったことがあるブランドですね。

底面に120mm静音ファン、背面はメッシュ加工というレイアウトは最近ではすっかり一般的になりました。日本製のコンデンサ、アクティブPFC回路といった、最近の「品質重視」の電源のポイント仕様をしっかり押さえています。お値段は11,000円台で、これは高すぎず、安すぎず…といったところでしょうか。


新しい電源を取り付けたら、全く当たり前のように電源が入りました。これでひとまずほっと一息…だったんですが、残念ながらこの話にはまだ続きがあります。これまでは全く問題なく動作していたS3スタンバイ状態からの復帰に、確実に失敗するようになってしまったんです。OSのバージョンが新しくなるごとに、スタンバイ機能の使い勝手はどんどん良くなっています。Vistaでも、ほとんどシャットダウンはせずにスタンバイで作業を終了していました。これが使えない…ということになると、使い勝手はガタ落ちです。

S3からの復帰に失敗する問題には、以前も直面したことがあります。今回も何とかしよう!ということで、また頭をひねってみることにしましたが、この続きはまた回を改めて。