11月17日(現地時間)に、音楽製作ソフトウェア(DAW)のSONARを開発・販売しているCakewalk社が、新規開発の終了を発表しました。親会社であるGibsonの世界戦略に合致しなかったということのようです。
かつてはローランドが販売していたこともあるSONARでしたが、2013年にギターのブランドでも有名なGibson社がCakewalk社を買収しました。Gibsonは近年音楽関連のいろいろな会社を買収してきましたが、残念ながらSONARは彼らのビジョンに合致するプロダクトではなかった…ということなのでしょうか。
私は、昨年の末に、SONARの最上位版であるSONAR Platinumを「ライフタイムフリーアップデート」キャンペーンで購入しました。SONARが続く限りはずっと、毎月更新されるアップデートを無償で受け取り続けられる…という、一見実に太っ腹のキャンペーンだったんですが、それからたった1年でこんな事態を迎えてしまうとは…当時は全く想像も付きませんでした。
とはいえ、今になって考えてみると、あんな採算度外視のキャンペーンが成立したのは、Cakewalk社が「ウチもそう長くないな。Gibsonさんはあまり面倒見てくれないし」とか思っていたからかも知れません。30年近く音楽製作ツールとして存在感を放ち続けた彼らの、最後の大盤振る舞いだったということなのかも。それにしても、SONARには長年のファンも多いのに、何とかして開発を継続する選択肢は採れなかったのでしょうか。事業を他社に売却するとか、分社化するとか、あるいはオープンソース化してしまうとか。
Cakewalk社からのリリースによれば、引き続きCakewalk製品のサポートを継続する準備が進められているのだそうで、少なくとも、近日中に使えなくなる…ということはなさそうです。とはいえ、他社製品への乗り換えも含めて、今後の身の振り方は検討しておいた方が良さそうです。
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