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e:HEVに乗ってみる (1)

先日、我が家のステップワゴンスパーダ「ブラックパール号」が定期点検を受けたときに、「クレジット金利1.5%」のキャンペーンを発見し、俄然色めき立った私。改めて乗り換えの検討を始めました。とはいえ、前提条件として「ステップワゴンからステップワゴンへの乗り換え」というものがあるわけで、選択肢が豊富なわけではありません。

私が購入した2016年10月以来、ステップワゴンには何度かマイナーチェンジや特別仕様車の追加などはあったものの、基本的には2015年に登場した五代目ということで変わっていません。少なくとも、外観や内装などについては、実質的に「同じクルマに乗り換えるだけ。顔はちょっと変わったけど」ということになります。

その中で、唯一大幅に変わったといえそうなのが、2017年にスパーダにハイブリッド車が追加されたこと。発電用と駆動用の2基の電気モーターを持ち、基本的には電気で走る本格的なシステムで、低燃費だけでなくよりパワフルな走りも手に入れました。登場した頃にちょっと試乗させてもらいましたが、中身は完全に別物となった潜在能力の一端を肌で感じて、「コレがあと1年早く世に出ていれば」と悔しがったものです。

2020年1月に、ハイブリッド車は新型フィットと同じ「e:HEV(いーえいちいーぶい)」という名前になりましたが、別に新システムが導入されたわけではなく、中身はそのまま。名札を掛け替えただけ…といって良いでしょう。もし今乗り換えるなら、このe:HEVしか考えられません。


理屈では明らかにレベルアップしていることはわかっているつもりなのですが、なにしろ非常に高い買い物。特に、e:HEV版はガソリン版よりも50万円くらい高い値札が付いている商品です。その価格差に見合う価値を実感できるかどうかが肝心で、私はともかく、まずは我が家で自家用車をいちばん多く運転する妻に納得してもらわなくてはなりません。

彼女は、e:HEVどころか、そもそもハイブリッド車に乗ったことがありません。見た目がほとんど変わらないクルマの中身の差を説明するには、運転してもらうのがいちばん手っ取り早いでしょう。私にしても、e:HEVだけの強化ポイントの中には、高速道路で真価を発揮するものが多く、そこを実感できていないのでは商品に対する理解がまだ足りていないと感じていました。

となると、高速道路で出掛けるくらいの距離でドライブをしてみて、まる1日くらい試乗させていただければ、いろいろなことが理解できるはずです。いつもお世話になっているホンダのYさんに相談してみたところ快諾いただき、日曜日にまる1日貸していただけることになりました。


STEPWGN SPADA HYBRID G・EX

貸していただいたのはSPADA HYBRID G・EX。「e:HEV SPADA G・EX」という名称に変わる直前くらいに登録されたクルマです。装備品等に差は少しあるのですが、基本的には全く同じクルマと思って良いでしょう。改めて聞くと、e:HEVをスパーダよりも前に持ってくるネーミングからも、このシステムを今後前面に押し出していきたい…というホンダの意気込みが感じられます。

しかし、かなり近い仕組みである日産のe-POWER(いーぱわー)と比べると、名前は圧倒的に読みにくくて語呂も悪くてイケてませんね。どちらもエンジンで発電した電気でモーターを回して走るのですが、常に電気モーターのみで走るe-POWERに対して、e:HEVはエンジンを車軸に直結することもできるようになっていて、特に高速巡航時の燃費に期待できます。中身で勝負。

押しが強くなった顔だが、他よりはまだ落ち着いている?

当然ながら、2017年のマイナーチェンジ(あれをマイナーといって良いのかどうか今でも疑問なのですが)で変更された、「新しいスパーダ顔」です。落ち着いた雰囲気のブラックパール号よりは明らかに押しが強い系統だと思いますが、巷で見慣れてきたせいか、出てきた当初のような違和感はありません。他社の5ナンバーギリギリ枠のミニバンたちが、ひたすらギラギラした顔に変貌していくのと比べると、むしろ何とか落ち着いた雰囲気を保とうとしている感もあります。…単に個人的に贔屓しているだけかも知れませんが。

微妙に鼻が長く、高くなりました

このフロントマスクの変更で、全長は25mm長くなりました。そもそもは、複雑なハイブリッドシステムがボンネットの中に収まりきれないので鼻先を伸ばした…ということだそうで、フロントグリルの厚みも増しています(ボンネット前端が25mm高くなったそうです)。

しかし、改めて横から全体を眺めてみると、この変更でデザインとしてのバランスはむしろこれまでより良くなったような気がします。少なくとも、後付けで変更したようにはとても見えません。


基本的に今と全然変わりませんが…一部違いも

中に乗り込んでみると、基本的にはデザインは全く同じ。ハイブリッドになったことで操作系には明確に変わっている部分もありますが、必要な部品が増えることで室内空間が割を食ってしまう車も多い中で、インテリアへの影響は最低限に抑えこまれています。

エンジンやモーターのスペースはボンネットを大きくすることでクリアしたのですが、ハイブリッド化に際して最も大きく重い追加部品である、モーター駆動用の高電圧・大容量のバッテリーは、運転席と助手席の下に収められています。その分床が高くなっているのですが、もともと上にシートがあった場所ですから、シートの下の空間が少なくなっただけで、知らない人ならわからないレベルです。

2列目に座ると、1列目の下に足が入るスペースがなくなっているので、違いに気がつくかも知れません。もっとも、それでもスペース自体は十分広いのですが。斜めになった床が、足置きの役目をしてくれそうな気もします。

運転席の足下を見ると、従来は3つあったペダルのうち、いちばん左のパーキングブレーキのペダルがありません。パーキングブレーキは電動化されていて、場所が移動しています。

追加されたセンターコンソール。パーキングブレーキはココに

パーキングブレーキのスイッチは、新設されたセンターコンソールの前端にあります。ここも走行用バッテリーのために床が上がっている部分で、センターコンソールが目隠しになっている面もあります。厳密には「ウォークスルー」と言えなくなってしまいましたが、コンソールの高さはシートよりもかなり低く、簡単にまたぎ越せるので、歩いての室内移動は十分可能です。

センターコンソールの中には、2.5Aまで対応するUSBの給電端子が2個あります。ブラックパール号では、ディーラー取付のオプションで助手席前に2個のUSB端子を取り付けていましたが、ここにあるなら後付けは不要そうです。

この場所には、USBの代わりに1500WのACコンセントをオプションで付けることもできます。キャンプや災害時などにあると重宝しそうなのですが、オプション選択が本革シートと抱き合わせになっているのが辛いところ。非常に高く付いてしまうオプションになっています。

荷室の広さは全く変わらず

我が家で使う場合に重要なポイントのひとつとなるのが、荷物を十分に積み込めるスペースが維持されているのかどうか。これについては、全く問題ありません。なにしろ、2列目から後ろの室内空間は全く変わらないのですから。ただし、長尺の荷物を積み込もうとして、2列目キャプテンシートの間を貫通させるような場合は、その前方にセンターコンソールがあることに気をつける必要があります。


このクルマで日曜日はドライブに出掛けた…のですが、クルマの紹介だけでエネルギーを使い尽くしてしまったので、続きはまた回を改めることにしましょう。今回の話題、長くなりそうな予感をひしひしと感じています…だいたい、「乗ってみる」というタイトルなのに、まだ全然走っていないわけで(汗)。



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