着メロを考える

着信音の進歩

着信音は、携帯電話の中で進歩の特に著しい機能の一つです。今や「着メロ」という言葉で語られるように、旋律が演奏されることが当たり前になっています。さらに、同時発音数も3音から4音、最近では何と16和音が可能な機種まで登場しています。音質の方も、かつてシンセサイザーやパソコン内蔵音源で一世を風靡したFM音源を搭載したことで、多彩な音色が使えるようになりました。

着信音の進歩を見ていると、たかが電話の着信音にそんなにこだわってどうするの?と言う気もするんですが、世の中にこれだけ多くの携帯電話が出回っている現在では、誰の電話が鳴っているのかを区別するためにはこのくらいやっても良いのかも知れません。もちろん、今や着信音の目的はそれだけにはとどまらないんですが、それについてはまた後ほど触れることにします。

内蔵着信音を聴く

N502itの着信音機能は、FM音源・4重和音が可能なものです。着信音が8種類、着信メロディは15種類も用意されています。まずは、入っているこれらの音を聴いてみることにしました。

着信音は、これまでの携帯電話と同じいわゆる電子音から、黒電話風の音などバリエーションがいろいろあります。この辺りは、様々な音色を使えるFM音源の面目躍如と言ったところでしょう。傑作だったのはチャルメラの音でしょうか。

着信メロディの方は、「TSUNAMI」(サザンオールスターズ)や「Stay by my side」(倉木麻衣)など今どきの曲もありますし、かと思うと「Gymnopedie」(E.サティ)があったりしてクラシックもなかなか楽しめます。個人的にウケたのは「おもちゃの兵隊」。というより、「キューピー・3分クッキングのテーマ」と言った方が良く分かりますね?。これが原曲そのままの雰囲気で鳴るのは、まさに傑作です。

一通り聞いてみて思ったんですが、どの曲も非常に長いですね。参考までに曲が一回りするまでの時間を計ってみたんですが、

ライディーン : 45秒
Stay by my side : 1分09秒
おもちゃの兵隊 : 33秒
カノン : 46秒
月の光 : 26秒
ジムノペディ : 1分04秒
花のワルツ : 35秒
さくらさくら : 55秒
TSUNAMI : 47秒
戦場のメリークリスマス : 18秒
スピニング・トウ・ホールド : 13秒
主よ人の望みの喜びよ : 22秒
小フーガト短調 : 29秒
乾杯の歌 : 54秒
「四季」より「春」 : 1分23秒

30秒を超えるのは当たり前、1分を超えるようなものもあります。なかなか凝った作りをしていて、聴くのはとても楽しいのですが、普通、携帯電話がかかってきたときに30秒以上も着信音を鳴らしっぱなしにしておく人がいるでしょうか?…そんな人はまずいませんよね。普通は、かかってきた電話には出来る限り早く応答しようとするものです。そう考えると、せっかくの着信音メロディも鳴るのは最初の数秒だけで、ほとんどの部分は日の目を見ない…ということになってしまいます。

それでもエスカレートし続ける着信メロディ。最近は、着信メロディをダウンロードしてくるサービスが一般的になりましたが、数千曲ものライブラリを抱えているサービスもあり、なかなか充実しています。そんな状況も考えながら思ったのですが、着信メロディはもう単なる着信音ではなく、携帯電話上で音楽をやりとりする一種のコミュニケーション・ツールなんですね。実際、e-mailにメロディを添付して送信できるサービスもありますし。そうだとすれば、1分以上の長い着信メロディを気合いを入れて作り込んでいくことも無駄ではありません。

作るのも大変

さて、問題はその着信メロディの作り方なんですが、これがまた非常に面倒です。和音演奏の可能な携帯電話の場合、鳴らせる音の数と同じだけ旋律を重ねていくという方法を採りますが、この方法だと各旋律の相互関係…つまり全体としてどのように響くのかを掴むのが難しくなります。N502itの場合は4重和音ですからまだいいんですが、これがもし16和音仕様の端末で16本の旋律を重ねるとしたら?…考えただけでも嫌になります。

巷に出回っているパソコン用の着信メロディ編集ソフトも、画面には五線譜が表示されたりはするものの、基本的には同じように単音の旋律を重ねていくシステムになっています。普段は20音も30音も使い放題の環境で音楽を作っている立場からすると、こうした限られた環境での曲作りはトレーニングにはなるんですが、なかなか辛いものがあります。理論的には、3?4音あれば音の響きを完結させることが出来るはずなんですよね。

嬉しいことに、着信メロディ編集ソフトの中にはスタンダードMIDIファイルを読み込めるものがあります。これなら、普段音楽を作っているソフトでデータを作れますから、作業効率が上がるはずです。特に、16和音対応機ならMIDI向けに作ったデータをそのまま鳴らせる可能性すら出てきます。それでも、音数を如何に絞り込んでいくか?ということは常に考える必要はありますが。

着信メロディの編集だけでなく、電話帳の編集にも使えるソフトを何か購入しようと考えていますが、今のところN502itに完全対応しているのはNTTドコモ純正のソフトだけ。しかもこのソフトではホームページに公開できるファイルを作ることは出来ません。しばらくは各社の対応状況を見ながら、どのソフトを購入するか考えたいと思っています。



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