先週私のハイパーなおもちゃ群に仲間入りしたビデオカメラ。入手したからには、やっぱりどこかで実際に撮影をしてみたくなります。普通、ビデオカメラを購入する場合、撮影したい対象がある(「子供の成長記録」なんて代表的ですね)からこそ購入する訳なんですが、私の場合、購入した事情が事情なだけに今すぐ趣味で撮りたいものを思いつきません。
で、いろいろと考えているうちに一週間が過ぎました。土曜日の28日は今年ただ一度の浜松でのプロ野球公式戦・中日ドラゴンズ×横浜ベイスターズ戦。もちろんチケットは前売りで確保し、観戦に出かけるのは既定路線でした。これまでは双眼鏡と愛用のデジカメ・FinePixを抱えて出かけていたんですが、今回はカメラをハンディカムに持ち替えて、浜松市営球場で実戦初登板…ということにしました。一応いろいろと試し撮りはしてみましたが、このカメラの多彩な機能はとてもマスターできませんでした。というわけで荷物にはカメラ本体の他に取扱説明書が。不安たっぷりの状態での初陣です。
浜松市営球場でのプロ野球の試合はドラゴンズの主催ゲームで行われます。かつて浜松で秋季キャンプが行われていたこともあり、昔から浜松にはドラゴンズファンが結構多いんです。ちなみに、かつて大洋ホエールズが静岡市でキャンプを張っていたためか、今でも静岡市にはベイスターズファンが結構多いんですが…。と、それはともかく、ただ今ドラゴンズは浜松で公式戦4連敗中。言われてみると、オープン戦を含めても松坂をメッタ打ちにしたあの試合以来勝ち星がありません。そんなわけで、家を出るときから何となく嫌な予感が漂っていたのでした。
今回もバスを乗り継いで球場入りしました。さすがに前回とは違い公式戦で、しかも休日のデーゲーム。浜松駅のバス停には既に長蛇の列ができていました。球場も超満員。外野の芝生席には立ち見の人もかなり多かったようです。
1塁側、少し高い位置の席に腰掛け、早速カメラを取り出して覗いてみました。真っ先に感じたのはグランドの近さ。一般的にビデオカメラはスチル(静止画)カメラよりも高倍率のズームレンズを装備しています。私の買ったPC110の場合、レンズのズーム倍率は10倍。さらに映像の中央部だけのデータを引き延ばして記録するデジタルズーム(さすがに画質が落ちますが)では何と120倍相当。はるか彼方、レフトの守備位置で守っている選手の表情まで見て取れます…撮った画像を後で見ると何がなんだかわからないんですけどね。
次に、ビデオ録画を始めて気が付いたのは、スチルカメラとの被写体の狙い方の違い。スチルカメラの場合、被写体の動きの中から一瞬を静止画として切り取るわけですから、撮影の一瞬に神経を集中させれば大丈夫です。ところが、ビデオカメラの場合記録されるのは一瞬の出来事ではなく、時間の流れを持った映像です。スチルカメラよりも圧倒的に長い時間撮影に集中しなくてはなりません。例えば、手持ちで撮影している場合には手ぶれに気をつけなくてはなりませんが、スチルカメラがシャッターを切る一瞬だけ注意すればよいのに対して、ビデオカメラの場合はそれが記録されている間ずっとと言うことになりますから、腕の筋肉の使い方も精神集中もずっと大変です。
決定的瞬間を写真に残したい場合には、それらしい瞬間にシャッターを切り続け、できあがった写真の中から目的のものを選び出すわけですね。ところが、決定的瞬間をビデオカメラに収めたい場合、常にビデオを回し続けておく必要が出てきます。こうなってくると、もう休まる暇がありません。まあ、趣味でビデオ撮影をする場合、その緊張感を楽しむんでしょうけど。私自身も確かに楽しめましたし。
実は、しばらくビデオカメラで撮影をしていて気が付いたことがもう一つあります。それは、広角撮影が苦手なのかな?と言うこと。画面内に広い範囲を映し込もうとすると、どうも物足りないんです。実は、これはPC110に限ったことではなく、FinePixのときも同じことを感じていました。フィルムカメラ(デジタルカメラに対して、写真フィルムを使うカメラのことですね)だと、パノラマサイズの普及とともに広角撮影のできるレンズを備えたカメラが増えてきたんですが、デジタルスチルカメラやビデオカメラは、望遠は非常に得意な割に広角が苦手。
考えてみると、特にビデオカメラの場合、撮影しておもしろい被写体は望遠撮影向きのものが多いのかな?と言う気がしますね。野生生物、スポーツ、子供のスナップ…。どうしても広角撮影をしたい場合には、レンズ先端にねじ込むアタッチメントを併用すればできないわけではないのですが、画質が落ちたり、端の部分の画像が切れたりすることがあり難しいところです。
ところで、試合の見所としては、この2チームの間で先週電撃トレードが行われてから、初めての直接対決だった…ということがありました。ドラゴンズに移籍した波留選手、ベイスターズに移籍した種田選手が、ともに2番バッターとして先発出場。
残念ながら今日は二人ともあまり活躍できませんでしたね。まあ、トレードもあまりに突然で、まだ落ち着いてないところもあるんでしょうね。波留選手は、毎日午前中は名古屋での新居探しをしているそうですし。
そして、試合内容自体の見所としては、セ・パ12球団の新外国人選手で最も期待はずれ?…とも言われているドラゴンズ・ティモンズ選手が公式戦第1号のホームランを放ったことにも触れておきましょう。NHKのスポーツニュースでは一言も触れられずに終わってしまいましたし…。ティモンズ選手の日本でのホームランはあと何本見られるかもわかりませんよ。もしかしたらこれってとっても貴重な映像かも。
試合そのものは、5?3でベイスターズの勝利。これでドラゴンズは浜松で5連敗となってしまいました。わざわざ浜松まで負けに来るだけなら、もう来てくれなくてもいいよ…なんて声も聞かれたんですが、それでもやっぱりファンは間近で試合を見てみたいものなんですよ。ドラゴンズのみなさん、今度は浜松に是非勝ちに来てくださいね。
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