初めての胃検診

先週は、テレビでも新聞でも、新種のコンピュータウイルス「ブラスター」の名前をよく見かけましたね。「アレは一体何なんだ?」という質問をいくつか受けました。ネットワークにつながっているだけで感染する可能性がある…という報道が不安感をあおっているようです。確かに、電子メール経由で感染するウイルスとは違った構造を持っています。自宅のルーターにも、ブラスターが侵入を試みたと思われるログが残っています。

Windowsのセキュリティ上の抜け穴を利用して侵入を試みるわけですが、既にマイクロソフト社が対策プログラムを配布しているので、こまめにアップデートをしている人なら怖がる必要はありません。考えてみると、ネット社会に限らず外部からの危険に対して絶えず自分で気を付けていなければならないのは当然のことなんですよね。きっと誰かが守ってくれるさ…というわけには行きません。ただ、こういう場合には自分だけではやっぱりどうしようもなくて、誰か技術のある人が解決してくれるのを頼るしかないんですが。

昨日・16日からはこのブラスターに感染したコンピュータがマイクロソフト社のサーバーに総攻撃を仕掛けるとのことでしたが、マイクロソフト社側が対策を施したこともあり、今のところ目立った被害にはなっていないようです。週明けに企業の端末が一斉に動き始めたらどうなるのか?…注目しましょう。


大抵の職場では、年に1回健康診断がありますよね。私の職場でも例外ではなく、毎年身長に体重、視力、血圧…といった項目を測定します。どんなことをするにも健康な身体が一番大事だと思っていますから、普段から体調には気を配っています。ただ、最近は毎年「体重が多い」と指摘を受けるんですよね。過去5年くらいの間、体重はほとんど変わっていないので、それほど問題はないと思うんですが…。最近ちょっと身体の動きが重い自覚はあるので、減らせるものなら減らしてみようかな?とは思っています。

そんな私の健康診断のメニューに、今年から胃検診が加わりました。といっても、別に身体を壊したわけではなく、年齢の基準で増えただけのことなんですけどね。人間、歳を取っていくとどうしても身体のあちこちにガタが来るのは仕方ないところで、問題を早く見つけるためには日頃からいろいろと検査を受けておくのが大事です。

胃検診と言っても行うことは一つだけ。造影剤を使った胃のX線撮影です。とは言え、私にとっては未体験ゾーン。怖さと好奇心の入り交じった状態で会場に向かいました。それよりも、当日は起床時から飲食禁止と言うことで、そちらが原因でふらふらだった…という方が大きかったですね。やっぱり朝食を食べないと力が出ません。


胃はそのままではX線写真には写りません。このため、身体の側にちょっとした細工をするわけです。一度でも胃の撮影に臨んだことのある方ならご存じかと思いますが、撮影の前には2種類の薬を飲みます。胃の内壁に付着させてX線写真に写るようにする造影剤と、胃をふくらませて形が写りやすいようにする発泡剤です。

普段は薬を飲むことにあまり抵抗のない私なんですが、今回はかなり辛かったですね。最初に飲んだのは発泡剤。炭酸ガスを発生する薬ですから、とても酸っぱい味(二酸化炭素は水に溶けると酸性を示しますからね)は仕方がないとして、その後こみ上げてくるゲップをこらえるのが辛いんですよね。発泡剤の作用とその目的を考えれば、ゲップが出そうになるのは当たり前、それを我慢しなくてはならないのも当然のことなんですが。最初はこらえきれずにゲップが出てしまい、もう一度飲む羽目になりました。

その後すぐに渡されるのが造影剤。まずはもらった紙コップが妙にずっしりと重いのにびっくり。そして、飲んでみるとこれが何とも形容しがたいまずさです。あえて言うなら鉄粉にイチゴミルクの味を付けて飲んでいるような感じでしょうか。しばしば造影剤を「バリウム」と呼びますが、造影剤の主成分は硫酸バリウムという水には溶けない白色の固体です。溶けないからこそざらついた舌触りがあるわけですね。ちなみに硫酸バリウムの比重は約4.3で、さすがに鉄ほど重くはありません。

何とか造影剤も流し込んで撮影室に入りました。横たわった撮影台が縦横無尽に動き回ります。指示される通りに身体を左右に転がし、時には造影剤をまんべんなく胃壁に付着させるために自分でも台の上で身体を一回転させながら撮影は続きます。しかし、空きっ腹のところにとんでもないものを飲まされて、腹部に強烈に膨満感があり、しかも全身をぐるぐる動かされるわけですから、気持ち悪いことこの上ありません。「早く終わってくれ~っ!」と心の中で叫び続けていました。


地獄の10分間からようやく解放された私は、紙コップと赤い錠剤2個を渡されました。これは下剤。造影剤は人体に無害だとはいっても明らかに異物ですから、身体の外に出さなくてはなりません。下剤を1錠飲んでおけば、造影剤は排泄されるはず…なんですが、これがなかなか出てきませんでした。考えてみると、気分が悪かったので昼食を抜いてしまったのが悪い方向に働いてしまったような気がします。食事をすると、それに合わせて胃腸が動き出しますから、出てくるまでが早くなるはずです。

結局夕方に職場を出るまで造影剤は出て来ませんでした。胃腸の中に普段の食事よりもずっと重いバリウムが溜まっていたせいか、胃がもたれる感じで一日中すっきりしませんでしたね。仕方ないので家に帰ってから下剤をもう1錠飲みましたが、すると今度は夕食後ずっとお腹が痛くなってしまい、一晩中大変な目に遭いました。結局造影剤が全て出てくるまでには翌日の昼までかかりましたが、それまでずっとすっきりしませんでしたね。とにかく苦しい、辛い…というイメージばかりが残った胃検診でした。もっと簡単に出来ないんでしょうか?


今日、8月17日は母の誕生日。そして、母が生前自宅で朝を迎えた最後の日でもあります。身体が弱っては来ていたものの何とか自宅で暮らしていた母でしたが、自宅で誕生日を迎えられそうだということで、私は前日にこっそり小さなショートケーキとろうそくを買ってきておいたんですよね。ところが、当日の朝になってみるとそれどころではなくて、意識がもうろうとしていた母を病院に連れて行くしかありませんでした。

あれ以来、ショートケーキを見るとあの日のことを思い出して涙が出てきそうになってしまうんです。まあ、ケーキそのものはちゃんと披露して、ろうそくも吹き消してもらったんですけどね。結局のところは自己満足に過ぎなかったのかも。



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