何を持ち歩くのか

先にお伝えしましたが、レッツノートの2011年春モデルの発売日がようやく決定しました。レッツノートといえば、これをタイトルに冠したカテゴリーを設けているくらい、私の中ではこれまで大きな存在でした。既に10年以上もの間、レッツノートを行動範囲のどこにでも持ち歩き、世界を股にかけ(といっても国外に持ち出したのはたった一度きりですが)SSK Worldの更新を続けてきました。

現在、B/F/S/N/Jの5機種によるラインナップで展開しているレッツノートは、パナソニックが「ビジネスモバイル」を謳って長年展開してきたシリーズです。仕事でハードにパソコンを使い倒すビジネスパーソンが、安心してどこにでも持ち運び、妥協なく使いこなせるような道具として、ユーザーたちの声に鍛えられながら15年間育てられてきました。顧客満足度も高いレベルをキープし続けています。

現在所有しているCF-R4G、そしてCF-R2Aは、今でも一応仕事が可能なレベルの性能は持ち合わせていると思いますが、既に老朽化が進み、無理して使い続けるよりは更新を考えたいところです。これらの直系の後継機種と呼べるであろうCF-J10Aも、プレミアムエディションでは最新世代のプラットフォームを取り入れ、レッツノートらしさをしっかりとキープしている良品だと思います。

しかし、これまでなら何とかして資金問題もクリアして、マイレッツ倶楽部に発注することを考えていたはずの私が、今回は未だ動けない状況です。家族ができて、思うようにお金が回せないことも理由の一つではありますが、それ以前の問題として、「レッツノートは果たしてベストの選択なのか?」という部分で、今までにないほど大きな迷いを抱えています。


以前、私は「ノートパソコンを持ち歩きたいわけではない」という話をしたことがあります。必要なのはノートパソコンというハードウェアではなく、外出先でも自宅と同様なレベルで様々な作業を行える環境。私からすれば、世界中のどこからでも情報を収集し、SSK Worldのコンテンツを制作、編集、公開できる(それも、できる限り快適に)のであれば、手段はどうであっても構わないわけです。

パソコンの処理能力は果てしなく伸び続けてきましたが、これと比較すると、人間が処理できる仕事の質は実はあまり大きく変わっていません。外出先でWebサイトを更新するときに必要なものは、私にとってはせいぜいテキスト入力と簡単な写真・動画の編集程度。あとはアップロードするための相応の速度の通信が確保されていれば十分です。

また、無線でMbpsオーダーの高速通信が利用可能な環境が整ってきたことで、手元に全てのリソースを持っておくことが、必ずしも効率が良いとは言えない状況になってきました。かつては、デスクトップとノートとの間でデータをどう同期するかが結構重要な課題になっていましたが、どちらの端末からもインターネットの向こうにある同じデータにアクセスするのなら、そもそも同期する必要がありません。これがいわゆるクラウド・コンピューティングです。


環境を持ち歩くための荷物は軽いに越したことはありません。最初は、Atom CPUを採用した、より小型・軽量のパソコンにも目が向くようになってきました。そして、最近になってスマートフォンも現実的な選択肢の一つに上っています。手のひらサイズに、従来パソコンが扱ってきたのとほぼ同レベルの環境が収まっています。タッチパネルによる操作が主流で、文字入力に不安がありますが、これは慣れでカバーしていくことになるのでしょうか。

個人的には、日本の「ガラケー」では有力メーカーでありながら、まだスマートフォンを発表していないNECとパナソニックが、これからどんなスマートフォンを作ってくるのかに注目しています。両社とも、小さくて、軽くて、しかも頑丈な製品(NECのケータイ開発部門はG-SHOCKのカシオと協業していますよね)を作れる潜在能力を持ち合わせています。しかも、パソコンでの経験も豊富なのは、スマートフォン開発に生かされるはずです。この世界で生き残るために、もはや「スマートフォンに参入しない」という選択肢はありません。とにかく、待ちましょう。


そんなことを思っていた中で、NECがちょっと面白いものを発表しています。LifeTouch NOTEは、7型ワイドの画面と本格的なキーボードを備えたAndroid端末。ソニーのVAIO Pよりわずかに大きくて重いサイズ感…というよりも、これはあの往年の「文字入力こだわりデバイス」・モバイルギアそのものです。もちろん、基本的にAndroid端末ですから、ネット接続関連の機能は当たり前に用意されていますが、文字入力のためのソフトウェアがしっかり作り込まれていて、かな漢字変換もあのATOKをこの機種用にカスタマイズして用意しています。

無線LANだけでなく、FOMAハイスピードの通信機能も備えたモデルがありますが、通話機能は持っていないようで、「スマートフォン」とはちょっと違います。NECとしては、既にパソコンやスマートフォンを持っている人の不満を受け止める、それらの中間を狙ったデバイス「スマートブック」として、2台目需要を狙うようです。かつてのモバイルギアがそうであったように、需要は必ずあります。後は売上げという結果につながるのかどうか、です。

私としては、販売価格が数万円というレベルに収まってくれそうなこともあり、ポスト・レッツノートとしてもなかなかおもしろい存在だと感じています。しかし、ちょっと引っかかるのはLifeTouch NOTEのスタイルがAndroid端末としては異端であるところ。オープンなプラットフォームで、多数のソフトウェアが活用できるメリットをどれだけ受けられるのかが不安材料です。NEC自身にこの製品の面倒をとことん見ていく気合いがあれば大丈夫でしょうけどね。


考えれば考えるほど、今後のモバイルでのSSK World更新をどうしていくのか、迷ってしまうことだらけです。Weekly SSKの更新がこれだけ遅れる中で、更新していく気力が本当にあるのか?と突っ込まれそうですが(苦笑)。

実は、ツイッターを始めた理由の一つが、モバイルでの更新をフォローするため。ツイートは携帯電話からでも投稿が可能で、高機能なiアプリもいくつかあります。当面は、新しいハードウェアがなくても、どこでも私の声は届けられそうです。もっとも、これはあくまでも臨時の手段。何らかの対策は、どこかで必要になると考えています。



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