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【号外】 トラックボール復活の日

2000年6月24日。ついに、ついにこの日がやってきました。ユーザーからの熱い要望に応えたトラックボール内蔵のノートパソコン、Let’s note CF-B5シリーズが世に出る日です。

…と騒いでは見たものの、実際のところ私はまだB5の実機を見ていませんでした。東京などでは発売前に店頭に実機が展示されていたようです(前日に入手してしまった人までいるみたいですよ)が、やはり地方都市ではそれは叶わぬ夢。私はひたすら発売当日を待ち続けたのです。さすがにパソコンを見に行くためだけに1万円以上を出費するわけにも行きませんでしたし。

というわけで、発売当日の今日、浜松市内のパソコン販売店に出かけました。目的はもちろんB5をこの目で見て、触って、持ち上げて、その使い勝手を確認するため。さすがに現物を見る前に予約購入しようとは思わなかったんですよね。言い換えると、そこまで私は「トラックボール中毒」にはなっていないと言うことなんでしょうか。携帯を前提にしたノートパソコンで、ポインティングデバイスは非常に重要なんですが、それでもトラックボールだけで使うものではありませんから、いろいろな面を見て総合的に考えなくてはいけません。それもカタログの数字だけではなく、実際に見ないとわからないことがいくつかあります。

出かけてみたのは良いものの、実機を見るのが一苦労でした。どこに行っても置いていないんですよ。パソコンを販売している店を10店くらい回って、ようやく1店でSpeedStep対応Pentium3を搭載した上級機、B5Rが置いてあるのを見つけました。まさかこんなに苦労するとは思いませんでしたね。改めて田舎の悲哀を感じてしまいました。現代社会で、情報の伝達には地域格差が少なくなってきましたが、物流の格差まで解消したわけではありません。そこをつい誤解してしまうんですね。情報だけ先に来るようになったばかりにフラストレーションが溜まります。

それでは、このB5Rを触ってみて思ったことをいろいろと書いてみましょう。「トラックボール復活」と言うことで、どうしても今の愛機S21と比べてしまうことが多いんですが、そこはまあ仕方がないと思ってください。

1. やっぱりトラックボール
この機種のことを語る上で、どうしてもトラックボールを外すわけには行きません。ボールの直径は16mm。旧機種と同じ大きさで、軽やかな操作感覚はそのままです。ただ、ボタンの形状やキーボードとの位置関係がちょっと変わった(遠くなった?)ような気がします。ちょっと違和感がありましたが、使えばきっと慣れてしまうレベルです。

2. みんなが言うほど厚くない
カタログ上の厚さは33.4mm。S21より微妙に厚くなっているんですが、持った感覚はS21と変わりません(0.8mmだけですからね)。むしろ見た目は薄くなったように見えます。原因はおそらく奥行きが長くなったことと、本体下側の角が斜めに切り取られたデザインになっていることでしょう。見た目って意外に重要ですよ。

3. それほど熱くない
実はこれが結構心配でした。CPUの電力消費が増えているので、どうしても発熱が多くなります。結論から言うと、本体はさすがに少し暖まっていますが、熱いと言うほどの場所はありません。背面に排気口がありますが、ここから出てくる排気も気になりません。効率の良い熱の排出が出来ているようです。実際のところ、モバイルPentium3も負荷の少ないときは省電力モードに移行するようになっていますから、発熱そのものもかなりコントロールできているんでしょうけど。これなら膝の上でも使えそうです。夏場は汗をかきそうですけどね。

4. 静かな機械です
外出先で使うときに、意外に気になるのが動作音です。CPUファンやハードディスクの回転音、キーボードやトラックボールのボタンを叩く音。店頭で聞いた限りでは、非常に静かな機械です。特に思ったのが、トラックボールのボタンクリック音。S21の場合、他が静かだったばかりにクリック音が目立ったんですが、このあたりが改善されているようです。

5. いい音です
ステレオスピーカーが搭載されました。スピーカそのものはそんなに高音質のものではないのかも知れませんが、ステレオになるだけで耳に伝わる感覚は全然違ったものになります。Windowsの起動音を聞くだけでも違いがわかりますよ。あの音もちゃんとステレオ録音されているんです。

6. あら、こんなところまで
モデムやLANのコネクタ、携帯電話のインターフェースにはカバーが掛けられています。カバーは開けたときでも本体につながったままになっているので、なくす心配がありません。これはありがたいですね。あと、S21では気になっていたPCカードの取り出しレバーの強度も改善されています。細かいところまで考えられているんですね。

総合的に見ると、私の期待をほとんど裏切らないいい機械でした。カタログの数値だけでなく細かいところまでいろいろ考えてくれたんでしょうね。

ただ、今日は購入してくるまでには至りませんでした。理由はいくつかありますが、販売価格が東京や大阪の価格よりも高かったこと(新幹線で往復してもお釣りが来ます)、Crusoeや低電圧Pentium3を使った機種に未練がちょっとあること、あとは前に書いたような心配事があること。もうしばらく考えますよ。実は他に買いたいものも結構多いですし。


ところで、今日はB5と同様にSpeedStep対応Pentium3を搭載したSONYの新世代B5薄型ノート、VAIO SR9/Kの発売日でもありました。相変わらずこのクラスの本命と思われるSONYが、発売日をぶつけてきたわけです。B5の影響力の大きさを物語っている…と私は勝手に解釈しましたが。ついでにこちらの状況も見てくるつもりでした。結局、SR9/Kを店頭で見ることは出来ませんでした。VAIO SRについては、先に下位機種のSR1/BPが市場に出ていましたから操作感覚は大体わかっていましたけどね。

VAIOはどの機種でも同じことが言えると思うんですが、VAIOにしか付いていない装備が非常に多いんです。ジョグダイヤルはなかなか使いやすそうだと思うんですが、他にSONYの情報機器を持っていない私としては、メモリースティックのスロットなんか付けられても使い道がないんですよ。そうやって個々の装備内容の必要性を考えると、結果的に非常に割高になってしまうんです。確かにSONYの機器同士を連携させると高い能力が発揮できるのですが。…なるほど、「ひとつ買うと全部欲しくなってしまう」、これがSONYの戦略なんですね。



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