【号外】 ソルトレークを振り返る

ソルトレークシティで開催されていた冬季オリンピックは、月曜日(日本時間)に閉会式が行われて全日程を終了しましたね。閉会式もビデオで見ることになったんですが、氷の張られたステージの真ん中で繰り広げられたアトラクションは見応えがありました。有名アーティストが次々に出てきて歌ったこともそうでしたが、往年のフィギュアスケート選手たちが登場して美しい演技を見せてくれたのが嬉しかったですね。さすがに難易度の高いジャンプは見られませんでしたが、それでも動作の一つ一つが隅々まで行き届いていて、技術の高さを感じることが出来ました。


日本人選手は健闘したと思います。…こう書くと「メダルは2個しか獲ってないじゃないか」と反論する人がいるのは想像に難くありません。でも、冷静になって4位以下の順位も見てみると、入賞した選手は意外に多かったんですよね。どんな競技でもトップクラスでは紙一重の所で勝敗が決まることが多いと思います。たまたま上位の3人に入れなかったのは、運が悪かったという面も大きかったような気がします。それをここ一番での勝負弱さ…とする視点があるのも理解は出来ますけどね。

また、その競技では史上最高位…という例もいくつかありました。前に挙げたフィギュアスケート・男子シングルの本田選手もこの種目では史上最高位ですし、他にもこれまでになかった種目での入賞がありました。そういえば、同じフィギュアスケート・女子シングルの村主章枝(すぐり・ふみえ)選手も、史上最高位ではありませんが健闘しましたね…それにしても、彼女の名前は何度見ても一瞬読み方に困ってしまいます。


二人のメダリストは、銀メダルのスピードスケート・清水宏保選手と銅メダルのモーグル・里谷多英選手。二人とも長野大会から連続のメダルが期待された中での獲得で、異様なプレッシャーの中で良くやったと思います。特に里谷選手の場合は、長野でのあまり注目されていなかったときとは全く変わってしまった環境での3位入賞ですからね。高く評価されるべきだと思います。

それにしても毎回思うのは、日本人選手に対してメダルへの期待が高い割には、国の政策としての選手への支援があまりになさ過ぎること。スポーツ選手の強化策は、ほとんど企業や学校任せになっています。世界の各国は、オリンピックでのメダル獲得に向けて国を挙げて支援しています。今回、ウィンタースポーツ全体としては決して強豪国ではなかったアメリカがドイツに次ぐ34個ものメダルを獲得できた背景には、国を挙げて強化策に取り組んできたことも無視できません…ただ、アメリカの大活躍には素直に拍手が送れない面もあるんですが。それについてはまた後で。

去年から始まったサッカーくじ・totoの目的の一つに、こうしたスポーツ選手への支援が謳われています。私が毎回totoを買い続けているのも、Jリーグの試合をより楽しむためだけではなく、こうした目的に賛同する面があるからです。そのtotoも今季のJリーグが始まる今週末に先駆けて販売が再開し、今日締め切り。ただでさえ開幕戦の予想は難しい上に、予想方法が「勝ち・負け・引き分け」から「90分終了時点での勝敗」に変わったのでさらに難しくなっているんですが、今回も楽しませてもらいたいと思っています…アマチュアスポーツ選手への応援の意味も込めながら。


フィギュアスケートで巻き起こった審判の判定への不信は、ショートトラックなど他の競技にも飛び火して、どうも後味の悪い印象が残る大会になってしまいました。件のフィギュアスケート・ペアの判定は別として、判定への不信感の根底に流れていたのは、地元・アメリカびいきの判定になっているのではないか?という事だったような気がします。採点競技に限らず全ての競技には審判がいて、その判定が勝負に影響を大きく与えることは非常に多いです。スピード競技にもフライングや走路妨害などの反則がありますよね。国際試合はどうしても開催国びいきになってしまう面があるのかも知れませんが、やはり審判は常に公平であって欲しいものです。

選手の側としてみれば、一人一人は自分のベストを尽くしているだけなのに、偏った判定を疑われることで逆に変なプレッシャーを受けてしまいます。疑惑を払拭するためには、そんな余地を見せない完璧なパフォーマンスで答えるしかありません。そんなパフォーマンスがいくつか見られたのは嬉しかったですね。疑惑の渦中にあったアイスダンスのフランス人ペアもそうでした。


あと、このオリンピックでもう一つ気になったのは、セレモニーの中で昨年9月11日を意識したものが多く見られたこと。フィギュアスケートのエキシビションで、女子シングル金メダリストのサラ・ヒューズ選手が、彼女自身も含めて全員の演技が終わった後でもう一度リンクに立ちました。彼女はニューヨーク市出身。持ってきた花束をリンクの真ん中に置き、あの同時多発テロの被害者たちに捧げるスケーティングを見せました。開催国のアメリカで起きたあの事件が、その後の世界に大きな影響を与えたことはわかります。でも、政治と切り離したところで開催されることが建前のスポーツの祭典・オリンピックの場で、今大会でのアメリカの演出は少々度が過ぎたのでは?と言う気がしています。



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