どこでもDVDシアター

記録は破られるためにある

CF-R2最軽量モデルに続いて、CF-T2の999gモデルが「12.1型XGA液晶搭載ノートパソコン最軽量」の座を譲ることになりました。Dynabook SS SXは、これまで薄さに徹底的にこだわってきた東芝が、「縦横サイズの縮小」というレッツノートに近いコンセプトで軽量化に挑んだ製品です。VAIOノート505エクストリームのぶっ飛んだ仕様とは違い、性能も価格も実に現実的なレベルでまとめられているようです。ただ、そのせいでCF-T2とよく似ている印象を受けるんですが。外見はともかく、無線LANを省き、ハードディスクを小さくして995gを実現しているところなんかそっくりですよね。

これで、レッツノートの持つ「世界最軽量」のタイトルはCF-W2の「コンボドライブ内蔵ノートパソコン最軽量」だけ…という状態になりました。でも、パソコンに限らず「世界最軽量」への執着は非常に強い松下電器ですから、きっとまた何かとんでもないことをやってくれるに違いありません。期待しておきましょう。

DVDと言えばやっぱりコレ

前々回の記事でご紹介したとおり、USB2.0対応でバスパワーでの動作が可能な最新型のコンボドライブ・KXL-CB35ANが、私のモバイルグッズの陣容に加わりました。仕様書によると、バスパワー動作時のDVD-ROM読み込みは6倍速、そしてDVD-Videoも4倍速と書かれています。

電源無しでDVD-Videoを再生

…ということは、バスパワー動作でもDVD-Videoの再生が十分に可能なわけです。実際にやってみると、実にスムーズにDVDを見ることが出来ました。さらに、ノートパソコンのACアダプターを外せば←完全に外部からの電源供給なしで再生することも可能になります。これなら、交通機関での移動中にDVDを見ることも出来ますね。

ちなみに、CF-R2A最軽量モデルとKXL-CB35AN、専用USBケーブルを合わせた重さは1,260g。実はこの組み合わせならコンボドライブ内蔵のCF-W2本体よりも軽いんです。もちろん、W2にはこの組み合わせにはない数々の魅力があるわけですが。

問題はスタミナ

ところが、この「CF-R2AどこでもDVDシアター」には大きな落とし穴があります。CF-R2の本体ではかなり省電力にこだわっているわけですが、裏を返すと動作時間の割にはバッテリーの容量が小さいことになります。つまり、光ディスクという外部デバイスに電力を供給すれば動作時間への影響はその分大きいのです。特に、DVD-Videoの再生は常にドライブを駆動してデータを読み込み続けるわけですから、電力の消耗は半端ではありません。

実際に、バッテリー駆動でDVDを見られる時間を計ってみました。プレーヤーソフトにはCB35ANに付属していたWinDVD4を、そしてDVDソフトにはたまたま手元にあった「スター・ウォーズ エピソードI」を使いました。この作品の上映時間は137分と普通よりはちょっと長め。このくらいは最後まで再生してほしいところです。さすがに3時間半の「ロード・オブ・ザ・リング」特別版で完走を要求するのは過酷でしょう。

画面の明るさと音声ボリュームは21段階中の真ん中になる11番目に合わせ、ヘッドホンを接続し(内蔵スピーカーではとてもじゃないけど視聴に堪えません)、英語音声・日本語字幕をフル画面で再生してみました。すると、1時間53分でWinDVD4が警告メッセージを出し、2時間01分経過時点のライトセーバーを振り回している一番の見せ場で強制的に再生が止まってしまいました。この時点でまだバッテリーは15%も残っているんですが、WinDVD4ではここで止まるのが仕様なのだとか。

ソフトウェアで省電力化

何だか思いっきり欲求不満の状態でテスト終了…となったわけですが、そんなときにふとあるWebニュースで読んだ記事を思い出しました。WinDVD4のインタービデオが販売している最新版のプレーヤーソフト・WinDVD5では、モバイル向けの機能が強化されているのだとか。アップグレード版を安価に購入できるので、これを試してみることにしました。

モバイルテクノロジー設定画面;拡大画像サイズ21.5KB

WinDVD5のセットアップ画面には「モバイルテクノロジー」という項目があります。設定項目は比較的シンプルで、2つのチェックボックスにチェックを入れれば設定完了です。また、その下にあるスライダーは再生を強制的に止めるときのバッテリー残量をWinDVD4の15%よりも低く設定することが出来ます。これを15%から最低の3%に変更するだけでも再生時間は14%延長できるはずです。

モバイルテクノロジーを有効にしてバッテリー駆動でDVDを再生してみると、ドライブの挙動が明らかに変わります。それまでは再生中アクセスし続けていたドライブが、しばらくデータを読み込むと止まります。数分するとまたしばらく読み込んで停止。この間、ディスクの回転が完全に止まる状態もあるため、かなり電力が節約できそうです。モバイルテクノロジーは、メモリにDVDの映像を先読みしておくことによりディスクアクセスを行う時間を短く抑えるのだそうです。

ソフトウェア モバイル 最低限度 再生時間(警告/停止)
WinDVD4 15%(変更不可) 1時間53分 / 2時間01分
WinDVD5 OFF 15% 1時間51分 / 1時間57分
ON 15% 2時間05分 / 2時間13分
ON 3% 2時間05分 / 2時間30分

条件を変えてテストしてみたところ、モバイルテクノロジーを使わなければWinDVD5はWinDVD4とほぼ同じ再生時間ですが、これを有効にすることにより10%程度の時間延長が可能なようです。バッテリー残量の最低限度を下げた効果はほぼ予想通りで、全体で再生時間は約30分長くなりました。ソフトウェアだけでバッテリー駆動時間が1.25倍に伸びるんですから大したものです。

ソフトウェアで高機能化

ところで、WinDVD5にはベーシックなGold版と上位のPlatinum版があります。もちろんどちらでもDVDを見ることは出来ますし、モバイルテクノロジーもどちらでも利用できますが、Platinum版にはオーディオやビデオに関する追加機能がいろいろあります。モバイルノートパソコンで有用な機能としては、液晶ディスプレイ向けに発色を鮮やかにするカラー調整機能、そしてマルチスピーカーの効果をヘッドホンで得られるドルビーヘッドフォン機能でしょうか。

特にドルビーヘッドフォンはいいですね。それまで頭の中で鳴っていた音が周囲の空間に広がっていきます。この機能を利用するためだけでもPlatinum版を選ぶ価値は十分にあると思います。しかも、いろいろな機能を有効にしてもバッテリーの消費はあまり変わらないんですよね。ここはケチらずにPlatinum版を購入するのがお勧めです。



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