浜松ギョーザ

中国から輸入された冷凍ギョーザを食べた人たちが中毒症状を起こし、ギョーザからは農薬に使われる成分が検出された…ということで、先月末から大変な騒ぎになっています。中国側の調査によると、原材料にも、製造工程にも今のところ問題は見つかっていないのだそうです。基準よりも極端に高い濃度の毒物が検出されたとのことでしたから、畑レベルでの残留農薬ではなく、工場で入ってしまったのではないか?とは思っていましたが、調査内容が事実だとすると、人為的に薬物が混ぜられた可能性も出てきます…考えたくない話ですが。

食料品に限らず、私たちの身の回りには中国製品が大量に溢れています。中国製品を抜きにした生活は、もう考えられないのではないでしょうか。例えば、衣服には「MADE IN CHINA」のタグが付いているものが結構あります。電化製品のACアダプターにも、中国製をよく見かけますね。FAX複合機の本体にも、「MADE IN CHINA」と書かれたラベルが貼ってありました。

今回の件以外にも、中国製品ではトラブルがしばしば起こり、マイナスイメージが強くなっていますね。単にモノとしての質が悪いだけなら、かつて日本も通ってきた道だけに仕方ない面もあるのですが、安全でないのは論外です。良いモノを作って売ることで買い手との間に信頼感が生まれ、さらに商売が伸びていく…というのが、世界で普遍のシステムだと思うんですけどね。


ところで、今回の中毒問題を受けて、「浜松餃子学会」の皆さんが、緊急対策会議を開いたのだそうです。地域のギョーザ店に聞き取り調査を行った結果、風評被害は見られなかったようです。もっとも、今回の問題はギョーザという食べ物よりも中国製品に対する不信という面が強い気がしますから、これは当然だといえます。むしろ、スーパーの店頭からギョーザが消えた影響で、売り上げが増えたところもあるようですね。どの店のギョーザも、店主こだわりの自家製ですから、「顔の見える」安心感はあると思います。

私たち浜松市民にとって、ギョーザは非常に身近な存在です。市内には「ギョーザ専門店」が数多くありますし、そこではギョーザを食べるだけでなく、焼いたりゆでたりする前の生のギョーザ(冷凍されていることもあるわけですが)も買える店が結構あります。これをたっぷりと買って帰り、自宅で調理して食べるわけです。私自身も、自宅で生のギョーザを焼いて食べることがあります。さすがに、一から手作りするのは面倒なので滅多にしませんね。

浜松ギョーザの特徴の一つとして、茹でたモヤシが焼きギョーザの付け合わせに出てくることが挙げられます。丸い鍋にギョーザをぐるりと並べると、中心に空きスペースができますよね。ここにモヤシを入れておけば、ギョーザが蒸し焼きになるのと一緒にモヤシも出来上がり…というのが始まりのようです。ギョーザにモヤシが付くのは当たり前だと思っていましたから、これが独特のものだと聞いたときには、ちょっとしたカルチャーショックでした。

遠州鉄道西鹿島駅の近く、「福来軒」さんのギョーザが忘れられません。野菜がたっぷり入った、ほんのり甘くて巨大なギョーザが、5個で500円でした。焼いてもらったものをお土産で持ち帰ったら、車からあの香り(笑)がなかなか取れなくて大変でしたね。久しく食べていませんが、まだ健在なのでしょうか。また機会があれば行ってみましょうか。


「ギョーザで街おこし」といえば宇都宮市が知られていますが、そのきっかけは、総務省の「家計調査」でギョーザの購入額が日本一であったことだ…という話は、もうずいぶん前に取り上げています。しかし、この家計調査では、市単位の比較ができる対象は、各都道府県の県庁所在地と政令指定都市のみ。これまで、浜松市は対象外でした。

浜松市の独自の調査によると、浜松市のギョーザの購入額は宇都宮市などを大きく上回るとされています。先に名前の出てきた浜松餃子学会の皆さんは、そんな「浜松餃子」の名前を全国に広めようと活動をしています。市当局も、市長自ら東京まで出かけてPRするなど、相当乗り気のようですね。

「ギョーザにモヤシ」と同様、浜松人のギョーザの食べ方も当たり前だと思っていて、宇都宮はもっとすごいところなんだろうな…と思っていたんですが、どうやら浜松人のギョーザへのこだわりもかなりビョーキなレベルのようです。今年から、政令指定都市になった浜松市は堺市とともに調査対象に加わります。さて、結果はどうなることやら。注目しましょう。

今回、「ギョーザ」とカタカナ書きにしているのは、新聞やネットメディア上でこう表記されているのに合わせています。餃子の「餃」の字は常用漢字ではないので、こういう表現になるんですね。浜松餃子学会の場合は、団体の名称ですから例外ということになります。ちなみに、家計調査の調査項目一覧には、「ぎょうざ」とひらがな書きされていました。まあ、あの食べ物の美味しさは表記がどうなっても変わらないと思うんですけどね。

全くの余談ですがもう一つ。2月2日の中日新聞で、浜松餃子学会の緊急対策会議の記事に、写真が1枚掲載されていました。一番手前の方が、小さなノートパソコンでなにやら操作しています。つい気になって観察してみれば、あの小ささ、あのスタイルは、間違いなくレッツノート。浜松餃子学会にも「れっつらー」の方がいらっしゃるのか…と、妙に親近感が湧いてきてしまいました。



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