5年目、結果を出せるか

日本プロ野球は明後日・19日から交流戦。同一リーグのチームとの対戦は、今日までで一段落です。交流戦が始まってから今年で5年目になりますが、普段は対戦しない別リーグのチームとの対戦が見られるシステムとして、すっかり定着した感がありますね。
これまでにもオールスターゲームや日本シリーズ、あとは開幕前のオープン戦…と、別リーグの選手と対戦する機会はあったんですが、交流戦がこれらと決定的に違うのは、結果がレギュラーシーズンの成績に組み込まれること。お祭りでも、調整でもなく、選手やスタッフにとっては直接生活のかかった大切な試合です。当然、真剣勝負が見られるわけです。
そして、交流戦はペナントレース全体も左右する重要なポイントになっていることが多いような気がします。交流戦前まで独走していたチームが大失速して、交流戦後には一転混戦…というシーズンを何度も見てきました。対戦相手が変わることで、調子が狂うことは多々あるのでしょうね。一方で、交流戦がきっかけで大ブレークしたり、調子を取り戻したりする選手もいます。ピンチになるか、チャンスになるか。わからないからこそ面白いですね。
交流戦で別リーグのチームと対戦する試合数が増えたことで、相対的にオールスターゲームや日本シリーズの存在感が薄くなっているのでは?という話もありますね。これまでにもプロ野球のシーズンのシステムはいろいろ変わりながら進んできたわけで、変えること自体は悪いことではないと思います。ただ、あまり頻繁に変えすぎると、試合自体の存在感をさらに薄くすることになってしまいますから、難しいところです。


さて、交流戦に入る前の両リーグの成績についておさらいしておきましょう。まずはセ・リーグから。↓

順位 球団名 試合 勝利 敗戦 引分 勝率 ゲーム差
1 読売ジャイアンツ 38 25 10 3 .714
2 東京ヤクルトスワローズ 33 20 13 0 .606 3.5
3 中日ドラゴンズ 38 18 20 0 .474 5.0
4 阪神タイガース 36 15 20 1 .429 1.5
4 広島東洋カープ 37 15 20 2 .429 0.0
6 横浜ベイスターズ 37 13 24 0 .351 3.0

ジャイアンツが首位を快走し、スワローズがこれに追走。3チームが団子状態で続き、ベイスターズが蚊帳の外…といったところでしょうか。ジャイアンツは、相変わらずの超大型打線に、投打とも生え抜きの若手から中堅クラスの選手たちがかみ合ってきたので、この位置は順当だと思います。数年前のジャイアンツと比べると、隙が少なくなった気がしますね。
我らがドラゴンズは3位グループの中。投打の主力選手が抜けた中でも、何とか踏みとどまっている…というのが正直な印象です。主力選手が軒並み30代になり、世代交代が重要なテーマになっているドラゴンズ。若手の選手たちの露出が増えていますが、まだチームの命運を任せるにはちょっと頼りありません。就任から5年間、リーグ戦では上位をキープし続けた落合監督が、選手を育てながら勝ち続けられるのかどうかに注目です。
今後は、走り出したら手のつけられないジャイアンツに、他のチームがどこまで食らいつけるのかがポイントでしょうか。そして、交流戦で何か流れが変わるのかも気になるところです。ジャイアンツの強さを肌で感じていない、パ・リーグの各チームに期待しましょう。


次はパ・リーグ。ともかく、見てください。↓

順位 球団名 試合 勝利 敗戦 引分 勝率 ゲーム差
1 北海道日本ハムファイターズ 37 23 14 0 .621
2 東北楽天ゴールデンイーグルス 36 21 15 0 .583 1.5
3 埼玉西武ライオンズ 39 18 20 1 .474 4.0
4 千葉ロッテマリーンズ 37 17 20 0 .459 0.5
4 福岡ソフトバンクホークス 38 17 20 1 .459 0.0
6 オリックスバファローズ 37 15 22 0 .405 2.0

いろいろと見るところはあるわけですが、やはり最大の注目は楽天イーグルスが現時点で2位につけていること。交流戦の始まった年に新規参入したイーグルス…というより、イーグルスの誕生と交流戦の開始にはとても密接な関係があるわけですが、チーム設立から5年目にして、ようやくまともに戦えるチームが仕上がってきた感があります。
今年のイーグルスで目立つのは、先発投手陣がちゃんと試合を作れるようになったこと。岩隈久志投手、田中将大投手と、試合を託せるエース級投手が2人いるのは強みです。二人に続く投手も出てきています。欲を言えば、最後を締める投手がしっかりと決まってほしいところなんですが、これは野村監督が何とかやりくりしていくことになるのでしょうか。
イーグルスは、今シーズン12球団の中で唯一まだ3連敗がありません。チームが優勝争いをするために大事なのは、勝ち続けることよりもむしろ負け続けないこと。この数字が、現在の順位が単なる「春の珍事」で終わらないことを期待させてくれます。
現在のシステムでは、上位3チームに残れば日本シリーズまで進めるチャンスがもらえます。全然勝てなかった1年目から温かい声援を送り続けた仙台のファンの皆さんのためにも、そろそろ「結果」を見せてあげてほしいところですね。


そういえば、田中投手の同級生で、高校時代には「ハンカチ王子」と呼ばれた斎藤佑樹投手は、現在早稲田大学の3年生。東京六大学野球で、チームの主戦級投手として活躍しているそうですが、今やイーグルスに欠かせない戦力となり、WBCで日本代表として活躍した田中投手と比べると、注目度は低くなったといわざるを得ません。
甲子園以降の3年間で、彼らの間には思っていた以上に大きな差がついてしまったような気がします。それは、単純にどちらが優れているとか、どちらが正しいとか語れるものではないのでしょうけど、いずれプロ選手として生活していくつもりなら、斎藤投手が選んだのは茨の道だったような気がします。
斎藤投手は、4年間の大学生活の後、きっとプロ野球入りすると思いますが、そのとき田中投手はプロとして5年目のシーズンを迎えます。甲子園でのあの熱狂から5年目の夏を、彼らがどんな形で迎えるのか。私が現在楽しみにしていることの一つです。



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