我が家にもRAID

仕事と趣味は別のはずなんですが

前回は、ちょっと番外編で職場のパソコンの話になりました。仕事とは言え、パソコンの組み立てですからやっぱり趣味と実益を兼ねてしまうのは仕方がないところです。職場のPCでもいろいろと得るものがあったので、ここは我が家の自作PCにもその成果を生かしていきたいところです。

現在の我が家のPCの仕様は、このシリーズを読み返してもらえば大体わかってもらえるはずです。その後それなりに新しいパーツが登場はしているのですが、CPUをPentium3のままで使うことを考えるとそれほど劇的に進歩していないのが実態のようです。Pentium4はまだあまりに高価ですし、AthlonとDDR SDRAMで組むのもなかなか大きな出費になります。これらのパワーアップは、今まで使っていたマザーボードとCPU、メモリが余ってしまうのも気になります。

そこで、今回は職場PCで試してみた装備の中からRAIDを導入してみることにしました。これなら追加装備だけなので、余る部品はありません。実は、かかる費用はそれほど違わないと言う話もあるのですが…。

うんちく・RAIDとは?

前回も簡単に触れましたが、RAID(れいど)とは”Redundant Array of Independent Disks”の略で、直訳すると「独立したディスクを用いた冗長なアレイ」となります。もっと簡単に言うと、複数個のディスクを使って、単一のディスクよりも信頼性の高い、外からは単一のディスクに見える環境を用意するもので、サーバーなどのデータの信頼性が要求されるところで使われます。

RAIDには、0から5までのレベルが定義されています。レベル1からレベル5までは、それぞれ違った記録方法によってデータの信頼性を向上させます。一方、レベル0は単にデータ書き込みを複数のディスクに同時に行うことによりパフォーマンスを向上させるもので、そのことにより信頼性が向上するものではなく、そうした意味では「RAID」の言葉本来の意味にはそぐわないものですね。しかし、ディスクのパフォーマンスが大きく向上するため、個人ユーザー向けのRAIDとして最も人気があるのがこのRAID 0で、俗に「ストライピング」と呼ばれます。今回私が構築するのもこのRAID 0です。

こんなものを使いました

もともと、RAIDはSCSIインターフェースを介して作られていることが多かったのですが、最近はSCSIのハードディスクよりも安価なATAインターフェースのハードディスクを使ってRAIDを構築するためのコントローラが登場しています。最近RAIDが身近になってきた最大の理由はまさにこのATA RAIDコントローラの登場が大きいんですよね。マザーボードにも、コントローラが直接実装された製品が登場していますし。

Promise FastTRAK100

今回採用したATA RAIDコントローラは、職場PCで使ったものと同じPromise社のFastTRAK100。同じ店で購入したので、価格も同じ9,980円でした。最大の採用理由は「ちゃんとセットアップできた実績があるから」。もっと安価な商品もあるんですが、ATA RAIDコントローラでは有名ブランド…という安心感も価格の内でしょうか。

54098H8(左)と5T040H4

一方のハードディスクですが、普通RAIDを構築するときにはディスクの能力を最大限に引き出すために同じ規格のものを組み合わせます。これまで使っていたMaxtor社・54098H8と同じディスクをもう一つ購入しようかと思っていたのですが、この商品はもう生産終了らしく、どこの店に行っても見あたりません。PCのパーツも、世代交代があまりに激しくてこう言うときには苦労します。

54098H8(左)と5T040H4

そこで、今回購入したハードディスクは、同じMaxtor社製の、同じ容量(40GB)・同じ回転数(7200回転/分)の製品である5T040H4。写真の左が54098H8、右が5T040H4ですが、同じ会社の製品なだけによ~く見ないと外見では区別が付きません。細かいスペックを見ると、さすがに後発の5T040H4が上回りますが、極端に能力差があるわけでもないので大丈夫でしょう。

今回、ハードディスクを購入するついでにOEM版のWindows 2000 Professionalを購入しておきました。OEM版は、少し前までマザーボードかハードディスクと同時でないと購入できませんでしたが、最近はCPUやメモリなどとでも購入できるようになりましたね。実は、OEM版購入はこのハードディスクにインストールすることが目的ではありません。別のことに使う予定。これについてはまた改めて報告するかも。

セットアップは簡単

前回にも触れているとおり、セットアップは非常に簡単でした。前回はあまりに簡単に触れただけだったので、今回はもうちょっと詳しく説明してみましょう。ところで、今回OSの再インストールが必要になったので、クロックアップ等の自由度を考慮して、ついでにマザーボードも半年以上自室に寝かせておいたCUSL2に交換することにしました。結局今まで売り払わなかったのですが、相変わらず店頭では人気のマザーボードの地位を保っているようです。それだけ進歩がなかったと言うことだと思うんですが。

PCIバスにFastTRAK100を差し込み、ケーブルを2個のハードディスクに接続します。最初に起動したときに、画面の指示に従ってFastTRAKのBIOS設定画面を呼び出し、論理的なディスク単位である「アレイ」を設定します。簡単なパラメータ選択だけでセットアップできるようになっています。

RAID 0アレイを設定したディスクにもともとあったデータは読めなくなってしまうので、改めてOSのインストールから行います。今回はWindows 2000をインストールしました。CD-ROMから起動し、”Press if you need to install third party SCSI or RAID driver…”(訳すと「他社製のSCSI又はRAID用ドライバをインストールしたいときはを押してね」でしょうか)と表示されている間にキーボードのF6キーを押します。あとは画面の指示に従って添付フロッピーからドライバをインストールすれば、すんなり進みます。

ちなみに、Windows 9x/Meの場合には、インストール時に特別なドライバの設定は必要なく、BIOS設定の後は領域確保→フォーマット→インストールと作業を進めて、インストール完了後に添付フロッピーのドライバをインストールします。

【猛スピードです】
RAID 0をセッティングして一番関心があることは、やはりその速度でしょう。今回、RAID以外には仕様の大きな変更はありませんから、比較するためには適した環境だと思うのですが、ベンチマークを取るまでもなく、Windowsの起動時間の早さだけで十二分にその能力を感じることが出来ます。

本来なら、ここでベンチマークの比較を載せなければならないところなんですが、考えてみると組み立てた頃のベンチマーク結果なんて残ってないんですよね。なにしろ、そんなことをしなくても劇的に高速になったことが体感できましたから(笑)。

それでも、何らかの基準を示さないわけには行かないので、今回動かしてみたHDBENCH3.30の結果を載せておきましょう。PCの基礎体力を測る、結構メジャーなベンチマークですね。

★ ★ ★  HDBENCH Ver 3.30  (C)EP82改/かず ★ ★ ★
M/B Name
Processor   Pentium III 803.57MHz[GenuineIntel family 6 model 8 step 3]
Cache       L1_Data:[16K]  L1_Instruction:[16K]  L2:[256K]
VideoCard   Creative GB0010
Resolution  1024x768 (16Bit color)
Memory      261,588 KByte
OS          Windows 2000 5.0 (Build: 2195) Service Pack 1
Date        2001/04/14  11:05
DVDROM 1 0X
TEAC CD-W512EB

Win2000 Promise FastTrak100 (tm) Controller
Promise 2+0 Stripe/RAID01.10

ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
25680 36375 36241 13770 14531 19737 59

Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy Drive
56903 48941 6372 1066 46042 27328 7470 C:\100MB

一番下、右側の方にあるのがディスク関係の数値です。Read、Writeはかなり高いレベルのようなんですが、Copyの数値が他に比べて極端に低いのがちょっと気になります。もしかしたらどこか設定がおかしいのかも知れませんね。今のところ原因になりそうなものは見つかっていないのですが。



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