欽ちゃん球団がやってきた

昨日・7日に、野球観戦に出掛けてきました。その前日・6日からはプロ野球で初の試みとなるセ・パ交流試合が始まって、もちろんそちらも気になるわけですが、私が見に行ったのはそれとは別。浜松市営球場で行われた、茨城ゴールデンゴールズケイ・スポーツベースボールクラブの一戦です。ご存じの方も多いかと思いますが、これはただのアマチュアのエキシビジョンマッチではありません。

茨城ゴールデンゴールズは、「欽ちゃん」ことタレントの萩本欽一氏が立ち上げたクラブチームですね。「欽ちゃん球団」と紹介した方がわかりやすいかも知れません。欽ちゃん(←いつもの私の書き方だと「萩本氏」とかなるところですが、今回は敬意を込めて)はこのチームのオーナーであり、監督であり、スポンサーであり、そして何より最強の広報担当です。昨年からのプロ野球を巡る動きに関連して、野球を真に愛する様々な立場の人々が起こした動きの一つ…と言って良いかと思います。

一方のケイ・スポーツベースボールクラブは、地元・浜松市の社会人野球の名門チーム、河合楽器野球部が休部してしまったのを受けて、元選手たちを中心に2002年に結成されたクラブチームです。都市対抗野球への出場を目指して頑張っています。不況の中で、企業が経営維持のためにスポーツを切り捨てざるを得なくなっているのも最近の大きな流れの一つですよね。企業の運動部は実に多彩な分野のスポーツを支えてきたんですが…。これからは、スポーツを続けたい選手たちが自らスポンサーを募るクラブチームが増えていくかも知れません。

この試合で、私たち観客の最大の目的は「欽ちゃんを見る」なのかな?と思うわけですが、野球そのものだって十分期待できるカードです。欽ちゃんの圧倒的な知名度を武器に、元プロ選手などが集結した茨城ゴールデンゴールズ。都市対抗野球で優勝の実績もある河合楽器の流れをくむケイ・スポーツベースボールクラブ。高いレベルの試合を期待したくなります。


欽ちゃんのご挨拶

試合は、マウンド上での欽ちゃんの挨拶から始まりました。いつも見ているプロ野球や高校野球などとはずいぶん雰囲気が違います。ちなみに、私の座っていた1塁側ベンチ上あたりの席は「欽ちゃんシート」と呼ばれる特別席になっていて、このエリアは指定席でもないのにチケット価格が少し高く設定されていました。それでも前売りで1,500円ですから、プロ野球と比べれば圧倒的に安いです。

もちろん、「欽ちゃんを間近に見られるから」というのがこの価格設定の理由。この後も、彼の姿はほとんどグラウンド上にあり、声はマイクを通してスタンドに届けられ続けました。特に、選手紹介などをするアナウンサーとのやりとりはコントそのもの。つっこみを入れる欽ちゃんとボケ続けるアナウンサーに、私たちスタンドは最後まで笑い続けました。これが野球観戦だと言うことを忘れてしまいそうでした。

ピッチャー、北脇市長

3回裏には、こんな趣向がありました。先発投手に代わってケイ・スポーツのマウンドに上がったのは、何と浜松市長の北脇保之氏。

バッター、欽ちゃん

そして、ゴールデンゴールズの右打席には欽ちゃんが入りました。まさか、そんなタイミングでこんな人が出てくるとは思いませんでしたね。


ゴールデンゴールズの「看板娘」が片岡安祐美(かたおか・あゆみ)選手。高校時代は、高野連の規定で女子選手が甲子園には出場できないことを知りながらも、男子選手に混じって練習を続けてきた選手です。女子硬式野球の日本代表でもある彼女は、ゴールデンゴールズへの入団内定第1号でした。欽ちゃんがことあるごとに「あゆみ、あゆみ」と連呼するのは一歩間違うとセクハラなのでは?と思ったわけですが、まあこれも計算のうちでしょう。

打席に立つ片岡選手

女性の中でも比較的小柄な彼女は、バッターボックスに立つとこんなに小さいんです。ただでさえストライクゾーンが狭い上に、「当てたらかわいそうだ」なんて思ってしまったら投手は投げにくいでしょうね。でも、投手の皆さんには是非彼女に真剣勝負で臨んでほしいと思いますね。そして、彼女にはその中で実績を残してくれることを期待します。そうなれば、いつの日か彼女の後輩たちが甲子園に行けるかも知れません。


両チームとも手堅い守備を見せ、締まった展開になっていました。欽ちゃんのつっこみが入らない限りはごく普通の野球になっていたかな?と思いますが、私が違和感を感じたのはむしろスタンドの様子。3塁側のケイ・スポーツ応援団は打席に立った選手の応援をしているんですが、1塁側から飛んでいるのは「欽ちゃん頑張れ~っ」の声。観客の側としては他に誰も知らないから監督に声をかけるしかないんですよね。

そんな声が飛ぶ度に、「俺が頑張るんじゃないの、選手が頑張るの」と返していた欽ちゃんが実に印象的でした。まさに彼の言うとおりなんですが、監督の知名度が圧倒的に高い現状では仕方ないところもあります。プロ野球でも監督が一番目立っているという状況がしばしば見られるわけですが、やっぱり選手が目立たなくてはならないと思います。「欽ちゃん球団」という看板からいかに脱却できるかが、ゴールデンゴールズの今後を決めるような気がします。


0対1でゴールデンゴールズの勝利

試合は、ゴールデンゴールズが4回裏に犠牲フライで挙げた1点を守りきって、0対1で勝利を挙げました。

欽ちゃん、花束を持って走る

この日は欽ちゃんの誕生日。選手たちは監督に勝利をプレゼントできて嬉しかったと思うんですが、監督としてはそのことよりもチームが初めて守りの野球で競り勝ったことが嬉しかったようです。この人は根っからの野球好きなんだろうなぁ…と感じました。

ゴールデンゴールズは、設立当初から「見せる野球」を前面に出しているチームですよね。ある意味勝敗は度外視で面白い試合を見せる…というスタンスのようで、欽ちゃんのマイクパフォーマンスを見ても、それまでのスポーツ観戦のイメージを壊そうとしているのが伝わってきます。ただ、それでもやっぱり一番大事なのは試合そのものを面白いものにすることなんじゃないかな?と感じました。もしこの試合がケイ・スポーツ圧倒的リードのワンサイドゲームだったりしたら、どんなに欽ちゃんの話術が冴えていてもこんなに盛り上がらないはずです。


長いと思っていたゴールデンウィークももう終わり。私にとっても今日は6連休の最終日です。明日からはまた仕事に戻らなくてはなりません。しかし、この1週間は遊び続け、飲み続け…これでは出勤しても社会復帰できなさそうでちょっと怖いです。

3日からの浜松まつりでは、予定通り2軒の家の初子祝いに駆けつけました。先週は「ご祝儀貧乏」なんて言ってしまいましたが、実際には持って行ったお祝いよりもずっと豪華な食事を振る舞ってもらいますから、私たちは全然損なんかしていないことになります。皆さん、ごちそうさまでした。そして何よりおめでとうございます。

今年行った中でも、お立ち台の上で酒を飲み干す行事(?)がありました。…といっても、こちらは一升瓶ではなくて大盃を使っていましたが。「無理に飲ませるのは良くない」とか言いつつ、お立ち台の上に立ってしまうと「お酒、かけてもいい?」の問いに「はい!」と答えて全身酒まみれになってしまう私には、どうやらお祭り騒ぎ好きの血が流れているようです。



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