ペナントを追う者、追えない者。

9月になりました。まだまだ暑い日は続きますが、朝晩はずいぶん涼しくなってきましたね。しかし、この時期になると逆に熱を帯びてくるのがプロ野球のリーグ優勝争い。去年はそれどころではない大騒ぎになっていたわけですが、今年はじっくりと楽しむことができます。去年の激動は決して収まったわけではなくて、まだ危機を抱えていることは変わっていないと思っているんですが…。


まずはセ・リーグの順位表を見ていきましょう。今日の試合が終わった時点の結果になっています。余談ですが、今日は両リーグ6試合が全てデーゲームで行われ、日曜日だというのに夜の野球中継は1試合もありません。いつもなら1~2試合くらいはナイターになるんですが、とても珍しい日です。

順位 球団名 試合 勝利 敗戦 引分 勝率 ゲーム差
1 阪神タイガース 124 71 48 5 .597
2 中日ドラゴンズ 120 68 51 1 .571 3.0
3 ヤクルトスワローズ 118 60 58 0 .508 7.5
4 横浜ベイスターズ 117 51 60 6 .459 5.5
5 読売ジャイアンツ 124 53 67 4 .442 2.5
6 広島東洋カープ 121 49 69 3 .415 3.0

7月上旬頃にはタイガースが圧倒的に突っ走っていましたが、オールスターゲーム前くらいからドラゴンズが追い上げを見せ、一時は0.5ゲーム差にまで迫りました。現在のゲーム差は3。ドラゴンズの方が残り試合数が4多いことを考慮しても、タイガースの方がちょっとだけ上の位置にいる…ということになります。ドラゴンズファンの私からすると、周囲に結構多いタイガースファンの皆さんと野球談義に花を咲かせられるのが嬉しいですね。もっとも、タイガースファンはチームの成績にかかわらず温かく応援し続けることを知っている人たちなんですが。

試算してみると、週明けの2連戦の結果次第ではタイガースに優勝へのマジックが点灯する可能性があります。実際の順位がどうかはともかく、数字が表に出てくることは心理的には大きな影響を与えるはずです。6日からのナゴヤドームは猛烈にヒートアップしそうですね。残念ながら観戦には行けませんが、楽しみにしておきましょう。(マジック点灯についてはちょっと勘違いがありました。詳しくはブログで)


一方で目立つのがジャイアンツの凋落ぶり。もちろん既に優勝を論じられるレベルではないわけですが、来季以降を見据えて若手を積極的に起用したオーダーに変えたらようやくまともな野球ができるようになったようにも見えます。機動力で引っかき回せる選手もちゃんといるんですよね。早くも来期の監督が誰になるか話題になっていますが、堀内監督に最初から「スピード&チャージ」の野球をさせてあげれば、ここまでひどい事態にはならなかったような気もします。

そのジャイアンツの次期監督に、よりによってあの星野仙一氏の名前が挙がっています。かなり大騒ぎになっていますが、私はおそらく「ジャイアンツ・星野監督」は実現すると思っています。ただ、重要なのは彼を連れてくることではなくて、ジャイアンツにタイガースと同じように彼に全てを預けるだけの覚悟が本当にあるのか…というところだと思うんですが。そして、そのための足枷はタイガースよりもさらにたくさんある組織のように見えます。OB会もかなりうるさそうですし。


次はパ・リーグの順位表。こちらも今日の試合終了時点の結果です。昨年とはかなり顔ぶれが変わったパ・リーグ。表を作ってみて最初に思ったのは「球団名が長くなったなぁ」ということ。地域名を冠した球団が多いのは以前からのことだったんですが。ともかく、見てみましょう↓。

順位 球団名 試合 勝利 敗戦 引分 勝率 ゲーム差
1 福岡ソフトバンクホークス 119 79 38 2 .675
2 千葉ロッテマリーンズ 119 74 43 2 .632 5.0
3 オリックスバファローズ 121 56 61 4 .479 18.0
4 西武ライオンズ 122 58 64 0 .475 0.5
5 北海道日本ハムファイターズ 124 53 67 4 .442 2.5
6 東北楽天ゴールデンイーグルス 123 36 86 1 .295 20.0

今年親会社が変わったホークスが、もともとの総合力の高さを利してリーグ戦1位を快走中。私が開幕前から期待していたマリーンズがこれに続き、大きく離れて3位集団の3チームが続きます。開幕当初はなかなか勝てなかったのに、気が付けばちゃっかりと3位にいるバファローズ。このあたりは、さすが「仰木マジック」です。

ただ、パ・リーグの場合はこの後プレーオフがありますから、対決の軸がセ・リーグとは全く違ったものになっています。ホークスとマリーンズは既にプレーオフ進出を決めていて、リーグ戦は消化試合。一方、最後の椅子一つを狙った3位争いが激烈さを増しています。プレーオフ方式はやっぱりこうなるのが必然のようです。

特に際だっているのが、3位に落ちないことも確定しているマリーンズの動き。無理にここで鞭を入れてリーグ戦1位を狙うよりも、プレーオフに向けて戦力を温存した方がいい…と判断しているように見えます。だからこそ、故障からの復活を目指すかつてのエース・ジョニーこと黒木知宏投手を試しに投げさせてみる…というようなこともできるわけです。しかも黒木投手はきっちりと試合を作りましたからね。これはプレーオフに向けての嬉しい収穫だったはずです。(しかし、話はそう単純でもないようです。詳しくはブログで)

マリーンズよ、プレーオフを勝ち上がれ。そして我らがドラゴンズと勝負しようではないか…と思う今日この頃です。1974年、ジャイアンツのリーグ10連覇を阻止したドラゴンズは、日本シリーズで当時のロッテオリオンズに負けて日本一を逃しました。あのときの雪辱を…って、それを知っている選手は誰もいませんし、だいたい私自身にも記憶はありません。我が家では、板東英二の歌で大ヒットした初代「燃えよ!ドラゴンズ」のドーナツ盤だけがそれを今に伝えています。


そして、忘れてはならないのが今年から新規参入したイーグルスのこと。夏休みには仙台で彼らを直に見てきたわけですが、他のチームとの決定的な戦力差は数字で冷酷に示されています。ただ、当初言われていた「100敗」は回避されましたね。この勝ち星は、ルーキー・一場靖弘投手の今季初勝利。イーグルスのおかげでプロ野球人生を始めることのできた彼が、ようやく球団に最初の恩返しをできました。

成績不振のチームの例に漏れず、イーグルスでも田尾安志監督の去就が話題に上っています。しかし、どう考えても解任は間違いだと思いますね。寄せ集めの、しかも使い古しの選手たちが多いチームで最初から優勝争いができるほど甘い世界ではありません。監督やコーチ陣には、こんな状況の中で1年間チームを切り盛りしてきた貴重な経験があります。必要な戦力補強はした上で、来年も彼らの経験を生かすべきです。「この問題はシーズンが終わってから」ということですが、三木谷オーナーが若気の至りでクビ切りを決断しないよう祈るばかりです。

チーム力を付けていくのは大変なことですが、幸いなことにパ・リーグはプレーオフ方式のおかげでリーグ優勝争いへの敷居が低いんですよね。熱い応援を続けてくれる仙台のファンのためにも、まずはプレーオフ進出争いに参加できるようになってほしいものです。

年に1度はやっておかないと気が済まない、プロ野球の順位表ネタです。リーグ優勝の決め方が違うと、戦略もすっかり変わってしまうのがよくわかります。ともかく、我らがドラゴンズがペナント争いに参加できているのが一番嬉しいわけですが。



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