お金って何だろう?

今回は、お金の話をしようと思います。私たちが生活していく上で、お金を抜きにして語ることはできません。そして、お金を貯めたり、受け渡したりするために欠かせない存在が金融機関の口座ですね。銀行の預金口座や郵便貯金の口座を使って、私たちは月給やボーナスを受け取ったり、家賃や電気・ガスなどの料金、あるいはクレジットカードの利用料金を引き落とさせたりします。現金を持ち歩いて支払うのが遠距離で難しかったり、大金で危なかったりするときに、他人の口座に振り込むこともありますよね。

預貯金口座と言えば、切っても切り離せない存在なのが通帳。もともと、通帳は口座のIDとしての役割を持たされていたもので、口座を通した取引は逐一通帳に記録されます。もっとも、金融機関同士のオンライン化が進んだので、現在ではむしろ各機関での互換性を確保しやすいキャッシュカードの重要度が増していますよね。通帳そのものは、「手元に残る取引記録」としての意味合いが強くなってきました。金銭の出入りを記録すると言うことは、ちょっと言い方を変えれば家計簿をつけているようなものですから。


そして、ついに通帳そのものを全く使わないタイプの口座も出てきました。少し前に、静岡銀行にある自分の口座に、前から貯めていた小銭を入金しようと持って行ったところ、「ステートメント型総合口座」というものを薦められました。通帳は全く使わない口座で、取引内容はある程度まとめて文書(つまり”Statement”ですね)で送られます。さすがに完全なペーパーレスとまでは行かないようですが、いかにも今どき風のスタイルです。

しかし、単に通帳がなくなるだけではうまみはそれほど大きくありません。このステートメント型口座に対しては、静岡銀行やセブン銀行のATMからの引き出しや預け入れのときにかかる手数料が、24時間365日無料になります。これまでも、銀行に現金の引き出しに行くのは、仕事が休みになる週末が多く、毎回取られる手数料が結構バカになりませんでした。全国にいくらでもあるセブンイレブンに行けば、いつでも現金が手数料なしで出し入れできるわけですからね。これは圧倒的に便利です。

本来は、ステートメント型口座では管理手数料が月々210円かかるんですが、これについては別のフォローがあります。キャッシュカードと一体のクレジットカード「joyca」を作って、ステートメント型口座を引き落とし口座に指定すれば、カードの年会費は無料。この口座に30万円以上の残高があれば、口座の管理手数料も無料になります。お互いを密接に関連させた抱き合わせ商法…という気もしなくもありませんが、またクレジットカードが増えること以外にはデメリットはありませんから、カードも一気に申し込んでしまいました。


ステートメント型口座と直接の関係はありませんが、このときに同時に申し込んだネットバンキングサービスは実に重宝しています。パソコンや携帯電話の画面から、現在の預金残高をリアルタイムに確認したり、振り込みの手続きを行ったりすることができます。24時間いつでも、自宅にいながら、あるいは出先のどこにいてもこれらの作業ができるわけですから、これまた便利です。

単に身体を動かさずに済むから楽…というだけでなく、横から暗証番号を覗かれたり、カード情報をスキミングされたり…という危険もあるATMと比べれば、暗号化通信でデータがやりとりされるインターネットの方が原則的にはセキュリティレベルも高い気がします。もちろん、システムの内側で不正が行われていてはどうしようもありませんし、銀行サイトになりすましてID情報の取得を狙うフィッシング詐欺にも注意しなくてはなりませんが。

ただ、ちょっといらいらするのは。パソコン上での操作が今ひとつスムーズではないこと。ログインパスワードと操作確認のパスワードを別個に要求されますし、ブラウザのフォーム上でボタン類を二度クリックしてしまうと強制的に最初の画面に戻されてしまいます。もっとも、金銭のやりとりという重要な情報をやりとりするんですから、便利な操作よりは確実なセキュリティを優先して、不便な部分が出てしまうのは仕方ありません。

こうして、自宅のパソコンから結婚式費用や家賃の振り込みを済ませた訳なんですが、大金が飛び交うのを見ていて、ふと感じたことがあります。「お金」とは言っても、単に電子データが行き来してるだけなんですよね。さらに考えてみると、インターネットを通した手続きに限らず、銀行で「金銭のやりとり」と言われていることのほとんどはデータ処理に過ぎません。データ処理に置き換えることができたからこそ、金融業は現在のように発達したわけですが、一方でデータ処理ならではの社会問題も起きています。


結婚式の後で、皆さんからいただいたご祝儀(思いの外たくさんいただき感謝しています)を入金しに行きました。手元に多額の現金を持っているとどうしても緊張しますね。どこかに落としたり、誰かに奪われたりすれば、あっという間に私の管理下から離れてしまいます。銀行のコンピュータに保管されているデータは、システムトラブルなどで消失してしまうリスクもあるのかも知れませんが、現金を取り扱うよりはずっと安全な気がします。

ただ、現金とは言ってもお札は「日本銀行券」と呼ばれるとおり、日本銀行への信用があるからこそ通用しているもので、それがなければ単なる紙切れ(製造にかなりの手間はかかっていますが)なんですよね。硬貨にしても、実際の金属の原価からするとかなり高い価値を持っているのが普通だそうです。「1円玉の材料の価値は1円以上ある」という話も聞いたことがありますが、真偽の程はどうなんでしょうか。

そうして考えていくと、私たちがお金と呼んでいるもののほとんど全ては、価値を私たち自身が勝手に決めているに過ぎないものと言うことになります。まあ、それを言い出すと金や銀などの貴金属にしても「本当の価値」はどうなんだ?と言う話が出てきそうなんですが。ともかく、これだけお金の溢れる社会に生きていられる私たちは幸せですね。これを仲立ちにいろんなものと交換できるんですから。

私たちの日常生活の中で、現金を直接やりとりする機会は年々減っているような気がします。それこそ、お金を示す電子データが行き来することで回っているのが現代社会…と言っても過言ではありませんよね。クレジットカードでの買い物もそうですし、比較的少額の現金の代わりに使う電子マネーもそう。近い将来、子供たちにお金の価値を説明するのに苦労する日がやって来そうな気がします。

昔から、多額のお金がやりとりされるときには、現金の代わりに小切手や約束手形が使われました。これらの仕組みも、それを使う人に対する信頼が前提となって動いているものです。裏を返すと、多額の現金が見える取引に対しては、その時点で「ちょっと危ない」と疑ってかかった方が良いのかも。まあ、これはテレビドラマなどで登場する「ジュラルミンケースに入った1億円」みたいなイメージが強すぎるのかも知れませんけどね。



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