電源系統にこだわる

引き続き、VistaタワーでS3スタンバイ状態から復帰できない問題への対応です。ずっと頭の中で引っかかり続けていたんですが、もうひとつ対策を打ってみることにしました。
今回の問題では、復帰させるときに電源ランプは点灯し、ハードディスクの回転音もするものの、ディスプレイには画像が全く出ないままで動きが止まってしまいます。もし相性問題があるなら、ビデオカードかも知れません。電源供給が足りなかったり、安定しなかったりすれば、復帰に失敗する可能性があります。試しに交換してみることにしました。
ただ、ここでちょっとこだわってみたのは電源系統。電源系統を分散することで、動作を安定化させてみようと思ったんです。現在使っている電源は4系統の+12Vを持っていますが、現状ではCPUとそれ以外との2系統しか使っていない状態です。3系統目より先の+12Vを生かすためには、PCI Express電源端子を使わなくてはなりません。言い換えるなら、PCI Express電源コネクタが付いているビデオカードを使う必要があります。
もっとも、PCI Express電源コネクタが付いていれば何でも良いわけではありません。あまり消費電力が大きすぎると、今度は電源容量そのものが足りなくなってしまう危険性があります。電源コネクタが付いているということは、それだけ消費電力が大きいはずなんですが、その中で極力電力消費が少ないものを…という、何とも中途半端な条件で機種を選定しました。


GLADIAC 786 GTS V2.0(上)とGV-NX66T256D
今回使ったビデオカードは、ELSAのGLADIAC 786 GTS V2.0(写真上)です。搭載されているビデオプロセッサはNVIDIA GeForce 8600GTS。DirectX10に対応した現行の最新シリーズ・GeForce 8000番台の中ではミドルクラスの高速版…と言う位置づけで、先代のGV-NX66T256D(写真下)に搭載されていたGeForce 6600GTの直系の後継と言って良いでしょう。
もともとワークステーション用のビデオカードが専門だったELSAの製品には、動作の安定感を期待しています。V2.0では、NVIDIA社リファレンス仕様とは違う「ELSA仕様」の静音ファンで、静音と冷却を両立しようとしています。これまでは、ファンレスのカード選びにこだわったこともありましたが、既にファンが5つも付いたケースを使っていますから、今回は「うるさくなければいいかな?」程度で、あまりこだわらないことにしました。

PCI Express電源コネクタ
もちろん、カードの縁にはこんな風に6pinのPCI Express電源コネクタが取り付けられています。Webサイトのデータによると、最大消費電力は71W。PCI Express x16スロットから供給できる最大電力は75Wだそうで、無理をすれば外部からの供給なしでも動かせるかも知れないんですが、安全のために一応外部から電源を供給するのが、GeForce 8600GTS搭載ビデオカードの標準設計のようです。
71W÷12Vで最大電流は5.9A。4系統の+12V各々が最大18A(ピーク時に21A)、4系統の合計が38A…という仕様のSS-500HMの場合、この5.9Aが+12V3に割り振られることになります。CPUのAthlon 64 X2 5600+は熱設計電力が89Wなので、これを参考にするとCPUに電力を供給する+12V2の最大電流は7.4A(実際には電圧変換のロスがある一方で、熱設計電力よりも実際の電力は低いはずですが)。マザーボード等に使う+12V1からは、ピーク時の21Aでも十分取り出せる計算になります。GV-NX66T256Dの消費電力はおそらく50~60Wでしたから、全体の消費電力はこれまでよりも増えることになりますが、電源系統が分散することで、結果的にはより安定するはずです。


電源ケーブルを接続

ビデオカードを取り付けるときに気をつけなくてはならないのは、電源ケーブルを接続するのを忘れないこと。電源コネクタがある製品の場合、これを接続しないと起動すらしてくれない場合が多いようです。私の電源は、必要なケーブルだけを電源ユニットに差し込むモジュラー構造になっているので、PCI Express電源用のケーブルを追加で接続することになりました。
接続して、BIOS設定を確認して、再びS3状態からの復帰を試みたんですが…結果は前回と変わらず、画面は真っ暗のままでした。ネットサーフィンで情報収集をしてみたところ、Vistaでのスリープ状態の制御に関するトラブル(スリープ状態にならない、スリープ状態から復帰しない等)はかなり多いようですね。S1状態なら大丈夫なのに、S3状態からだと復帰できない…という事例もかなり見かけます。ハードウェアの相性問題だと、自作の場合は財布にものを言わせた解決法に頼らざるを得なくなってしまいますが、今後もいろいろ研究してみようとは思っています。



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