先日、我が家の外壁塗装と防蟻処理の契約を済ませたわけですが、これを受けて、先週末には足場設置の下見が行われました。施工管理と現場監督の2名の方が来て、いろいろな寸法を測っていました。
お二人はクルマに長いハシゴを積んでいらっしゃいましたが、屋根に登るときには、倉庫の階段とキャットウォークを使っていただきました。倉庫の屋上デッキの野望は未だに実現していませんが、この階段も意外に重宝しています。
…と、それはともかく、今日の下見にはもう一つ重要な目的がありました。それは、外壁塗装の色についての打合せを行うこと。契約前の打合せでは、営業担当さんに「現場担当と色を決めてください」と言われていたのですが、いざ話をしてみると、話は思わぬ方向に進むことになりました。
これまで我が家の外壁に塗ってきたのは、BESS純正品として提供されていた「ノンロット 205N」という浸透型の塗料。薪小屋や倉庫などに使っているキシラデコールと、タイプとしては同じものになります。木材に浸透していくことで着色し、表面には被膜を作らないので、木材の持つ通気性、調湿機能などを最大限に発揮してくれる…ということなのですが、表面に被膜を作るタイプの塗料と比べると耐久性ではどうしても不利で、こまめな塗り直しが必要になります。
今回の塗装では、契約の段階では塗料にはsikkens(しっけんず)を使う前提で見積が行われていました。シッケンズの外壁用塗料は、木材に浸透しつつ、表面には通気性のある被膜も作る…というタイプで、浸透型の良さを生かした上に耐久性も高まるのが特徴とのことでした。ちなみに、ノンロットは日本のブランドですが、こちらはオランダの会社のブランドになります。
シッケンズに用意されている色のラインナップには、我が家の塗装に使われたような緑や赤がありません。塗る際には他の色を選ばなくてはならないことになります。「色を決めてください」というのはそういう意味なんだろうなぁ…と、結構のんびり構えていました。
妻とは「せっかく塗るなら全然違う色も良いんじゃない?」なんて話をしていました。それこそ思い切り明るい色目にしてイメージチェンジを図るのもありです。ただ、浸透型の塗料を採用する以上、元の色より薄い色を載せるのは大変なはずなのも理解していたので、濃い茶色系やグレーあたりしかないのだろうなぁ…とも思っていました。
ところが、実際に現状の塗装の状態を見てもらうと、剥がれが進行しているために色ムラがかなり酷く、浸透型の塗料ではキレイに仕上げるのが非常に難しい…という話になりました。そういうことは、最初に見積もる前に確認できたのでは?と思うところですが、ここで強引に当初の仕様にこだわって、まだら模様に仕上がっても困りますし、これまでの点検のお付き合いもあるので「それじゃ頼めない」と突っ返すわけにもいきませんし、ここは代替案を考えていただくことにしました。
全く同じ塗料を重ねれば、色ムラは目立たなくなる可能性がありますが、それでも完璧に仕上がるとは限りません。一方で、普通に被膜を作るタイプの塗料を使うという手もあります。これなら、通気性などの木材らしさではこれまでより落ちることになるかも知れませんが、色には相当自由が利くことになります。
塗装の最大の目的は、外的環境の変化から家を守ることですが、そこに住み続けることを考えれば、見た目の気持ちよさも大事です。いろいろなプラス・マイナスを考えましたが、被膜になる塗料で、イチから色を選ぶことにしました。

それなら、色はガラリと変えてしまおう!ということでお願いしたのが、こんな配色。アイボリー色の外壁で、窓などの縁取りには淡い緑色を配しています。Geminiさんにまた完成予想図をお願いしてみましたが、これはこれで、なかなかオシャレな雰囲気に仕上がりそうでイイ感じです。
この配色、基本は妻の発案なのですが、どこかで見たような気がするなぁ…と思ってしばらく考えていました。思い出したのが、「赤毛のアン」のグリーンゲーブルズの家。“Green Gables”は日本語に直訳すると「緑の切妻屋根」ですね。白い板壁に緑色の屋根、窓にも緑色があしらわれています。なるほど、出所はそこなのか!と合点。でも、彼女は「我が家の庭のイメージはイングリッシュガーデン」と言っていたような気もするんだよなぁ…アレの舞台はカナダですよね。まあ、全体としてカッコ良く仕上がっていれば、それで良いのです。

早速、週明け早々には足場が組まれ、塗装は始まっています。張り出された計画表によると、工期は10月末まで。これは塗装だけの工期のようですが、自分の感覚としてはとんでもないハイスピードに感じます。もっとも、何年もかかってようやく1階部分を塗り終わっただけの自分と比べるのは間違いですよね。
この工事が終わると、1階部分は緑と赤、2階部分は白と緑…というツートンカラーの状態になります。あとは私が頑張って塗らないと、チグハグな状態が続いてしまうことになります。プレッシャーは尋常ではありません。…まあ、なるようになるでしょうし、できることしかできないのですが。微力を尽くします。

コメントを残す