今年2月に乗り換えたスマートフォン・Pixel 8は、Qi(ちー)規格によるワイヤレス充電に対応しています。せっかくなので試してみよう!ということで、上位互換品なら大丈夫だろう…とQi2(ちー・つー)対応の充電器を買って、使ってみた話を以前紹介しています。気が付けば、それから半年以上が過ぎてしまったのですが、その後の経過を報告しようと思います。
購入したエレコム製のQi2対応充電器は、仕様としては最大15 Wでのワイヤレス充電に対応していて、Pixel 8はワイヤレス充電については12 Wまで対応していることになっています。しかし、実際に試してみたところ、せいぜい充電出力は5 W程度。本当に、ガッカリするしかないような結果でした。

その後何度かテストしてみたところ、5分程度放置すると、6 W程度まで出力が増える現象が見られることもありました。機器の配置が理想に近い場所に収まると、「Output: 5W/7.5W/15W」となっている充電器が5Wから7.5Wにシフトアップするのかも?という仮説を立てては見たものの、確認にまでは至っていません。残念ながら、6.2 Wくらいから上の数字を見たことはなく、そもそも7.5 Wの出力が実現できるのかどうかも不明です。
半年前の記事では、充電器側が本当に15 Wの出力が可能なのか確認する術がない…と言いつつ、「いや、アレがあったな」と思わせぶりな前振りだけして終わっていました。もちろん、この時点でちゃんと当てがあったわけで、妻が現在使っているiPhone 12 Proは、MagSafeだけでなくQi2にも密かに対応済みらしい…という情報を得ていました。


早速妻からiPhone 12 Proを借りてきて、充電器にセットしてみました。MagSafe対応なだけに、最適な位置に強力に吸着し、充電は始まるのですが、出力はせいぜい9 W程度。Pixel 8よりはだいぶマシかも知れませんが、それでも期待には大きく及びません。
もしかしてコレは不良品なのでは?と思いつつ、改めて情報を収集してみたところ、iPhone 12シリーズがQi2に対応した(らしい)のは昨年3月に公開されたiOS 17.4以降とのこと。そして、妻のiPhone 12 Proのシステム設定を確認してみたところ、iOSのバージョンはまだ16番台でした。なるほど、これでは対応できなくても仕方ありません。
妻に聞いてみると、以前iOSのアップデートに必要なストレージが確保できなくて先送りしてしまったことがあり、そのまま現在に至っていた…とのこと。Qi2への対応云々以前に、セキュリティーとして問題ありです。この際なのでストレージを整理し、アップデートしてもらいました。

アップデートしてもらった後で改めてワイヤレス充電を試してみたところ、今度は充電器を吸着させたあと少しずつ電流値が上がっていき、最終的には出力が15 Wにかなり近づくところまで達しました。これなら、「15 WのQi2対応」と言ってよさそうですね。合わせて、充電器が不良品ではないことも確認できたと言えそうです。
ただ、そうなると、Pixel 8がこの充電器だと最大6 W程度でしかワイヤレス充電できないのも、ハードウェアの不具合ではなく仕様である可能性が高そうで、これは何とも残念な結論となります。この充電器は妻に譲るか、ワイヤレスイヤホン用として使うか…くらいしか使い道が無さそうです。
Qi2に関しては、今年8月から発売されているPixel 10シリーズで正式に対応になっています。Pixel 8でも、ファームウェアの更新などで何とか対応してくれないかなぁ?と期待してしまうところですが、今のところそれらしい状況にはなっていません。充電はハードウェアに依存するところも多いはずなので、対応は難しいかも知れませんね。

コメントを残す