私は現在、Pixel 8Pixel Watch 4、2台のGoogle Pixelブランドのデバイスを持っています。Pixelデバイスを持っていて優位性を感じる場面のひとつが、システムアップデートが配信されるのが、他社のAndroidデバイスやWear OSデバイスよりも圧倒的に早いこと。脆弱性対応のセキュリティーアップデートなどは、公表されると即日配信されていることもあります。

そして、もうひとつの優位点であると考えているのが、「Pixel Drop」の存在です。セキュリティーアップデートに限らず、GoogleはPixelデバイス向けに、新機能を追加するソフトウェアアップデートを継続的に配信しています。

Pixel 8の場合は、発売から7年間、OSバージョンアップやセキュリティーアップデートだけでなく、Pixel Dropによる機能追加のアップデートが継続されることになっています。Pixel Watch 4では、アップデート対象になるのは3年間となりますが、スマートウオッチというデバイスの過酷な使われ方も考えれば、それでも十分長期間だと思います。安くないお金をはたいて買った端末が、日々進化していくのはシンプルにワクワクしますが、デバイスの長寿命化という観点でも、社会的に価値のある仕掛けです。


最新のPixel Dropは、2026年3月…つまり今月から配信が始まっています。Pixelスマートフォンにも、Pixel Watchにも、数多くの新機能が追加されました。とはいえ、ハードウェア上の制限もありますから、この機能はPixel 10シリーズのみ、あの機能はPixel Watch 3以降のみ…のようなことも起こります。

最新製品であるPixel Watch 4では、用意された全ての新機能が利用できるようになっていて、その中には実用上とても重要になるモノがいくつかあります。

今回のPixel Dropで、Pixel Watch 4には「スマートフォンが手元にない場合に通知する」「『スマートフォンが手元にない場合はロック』を使用する」の両機能が追加されました。今や生活必需品であり貴重品でもあるスマートフォンの置き忘れ防止には効果絶大。しかも、万が一置き忘れたときにも悪用を防ぐことができる、セキュリティー上非常に重要な機能です。

Galaxy Watch4にもよく似た機能がありましたが、これは、スマートフォンとスマートウォッチの間のBluetooth接続が切れると動作する、シンプルな仕組みでした。Pixel Watchの機能は、ウォッチの加速度センサーや位置情報も駆使して、「明らかに離れていこうとしている状況」を検出するのだそうで、相当手が込んでいます。家の中のトイレに行く程度の状況では反応しません。それこそ、スマートフォンを家に置いたまま、ウォッチを付けてクルマで出かける…くらいのことをする必要があります。頻繁に警告が鳴るようなことがないのはありがたいのですが、コレはコレで、ちょっと感度が低すぎる気もします。

もうひとつ、重要な機能向上が、Googleウォレットに追加された「スマートウォッチでのエクスプレス決済」。Pixel Watch 4には、タッチ決済に使えるNFCとFeliCaのインターフェースが内蔵されていますが、これまでは、ウォッチ上で「ウォレット」アプリを起動し、所定のカードが選択された状態にしてからタッチする必要がありました。これが、ウォッチをタッチさえすれば決済できるようになり、ずいぶん手間が省けます。

スマートウォッチで自動改札をスマートに追加!の図(by Gemini)

ところで、Pixel Watchに限らず、スマートウォッチのタッチ決済を交通機関の乗車に使おうとすると、自動改札のところでちょっと面食らう方が多いのではないかと思います。普通は右利きの方は左手に腕時計を巻きますから、右側にあるタッチ決済センサーを触れに行くのは意外に不便です。

右手に巻いてあればすんなりタッチできるので、Apple Watch登場以降は右手にウォッチを巻く方が増殖している…という話も聞きます。まあ、私の場合は、もともと左利きなので右手に巻くのがデフォルトですけどね。いつもは不便な思いをさせられてばかりですが、ちょっとだけ、優越感(笑)。


既に現行のPixel 10より2世代前になっているPixel 8では、公表されているPixel Dropの新機能の中にも、非対応とされてしまったものが結構多いですね。そんな中で、Pixel 8でも有効になった新機能のひとつに「デスクトップモード」があります。USB Type-C接続のディスプレイを接続すると、パソコンのデスクトップのようにマルチウィンドウでアプリが起動できる画面が表示されます。音はディスプレイの内蔵スピーカーから出てきますし、ディスプレイ内蔵のUSBハブにキーボードやマウスをつなげば、操作に使えます。

Chrome Webブラウザーはほぼパソコン用と同じように表示されますし、他のアプリも大きさを自由に変えられるウィンドウ表示が可能です。ゲームアプリだって、ちゃんとウィンドウで実行されます。…マウスでの操作は相当勝手が違うので、同じようなプレイは難しいゲームが多そうですが。

画面のフォントは拡大縮小の処理がイマイチで読みにくいですし、PCの広い画面内でのアプリのウィンドウ表示や操作性も、まだこなれていない印象を受けます。それでも、このデスクトップモードが洗練されてくれば、ノートPCなんか持っていかなくても、スマホを使えばどこでも仕事ができちゃうのでは?という可能性を感じます。


Pixel 8も、Pixel Watch 4も、当面はPixel Dropを受信できることになっています。まだまだ、進化してくれることを期待しています。

ただ、ハードウェア上の制約はあるでしょうから、どうしても提供される新機能は先細りしていくはずです。既に、「Pixel 9以降のみに提供」となっている機能が結構たくさんあります。このあたりに、我慢できないくらいの差が付くようになってしまったら、買い換えを考えるのかも知れません。



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