総額表示を考える

4月になりました。年度替わりの月ということで、いろいろと新しいことが始まります。静岡県では、御前崎市と伊豆市の2つの新しい市が誕生しました。どちらも、合併後の市名に知名度の高いものが比較的すんなり決まりましたよね。ただ、伊豆市の方は周囲の市町村がどう思ってるのかちょっと気になります。他にもこの名を名乗りたかった市町村は多いはずです。実際に、伊豆市のすぐ近所でも「伊豆の国市」を名乗る予定の合併が進行中ですし…結局は早い者勝ちということなんでしょうか。

まあ、来年の4月には全国各地でもっとたくさんの合併、新市誕生があるはずですけどね。政策誘導による「平成の大合併」のタイムリミットが近づいています。私の地元でも合併への協議が進行中ですが、今住んでいる家の住所はそのときどうなっているのでしょうか。


4月1日から変わったいろいろなものの中で、マスコミでも頻繁に取り上げられていたのが店頭価格の「総額表示」義務化。これまで、小売店では例えば「9,800円」という本体価格を表示して、レジでこれに消費税490円を加えた10,290円を支払う…というスタイルが多かったんですが、これからは「10,290円」を必ず表示しなくてはなりません。「本体価格9,800円+消費税490円」でもダメ。一目で見てわかることが求められるのだそうです。

スーパーやコンビニの値札も総額表示のものに切り替わり、レシートに並ぶ金額も税込みの総額表示になっている…らしいんですが、買い物に行っても全然実感がありません。大騒ぎしてくれたおかげで心の準備が十分できていたことはあると思いますが、小売店では元々1円単位の細かい価格設定をしていましたからね。もっとも、安値感を演出するために敢えて刻んでいたことも多かったようですが。

どちらにしても、レジで支払う金額の105分の5が消費税であることは変わりません。変わったのは見た目だけ。むしろ、支払わなくてはならない金額が一目でわかるようになって、これまでよりも便利になったとも言えるわけですが、どうも評判は良くありません。「税金をいくら払っているのかわからない」というのは確かにそうかも知れませんが、「将来消費税を上げるときにわかりにくくするカモフラージュではないのか」なんて話まで出てきます。ひどい言われようです。

こんな意見の根底にあるのは税金への、さらに言うなら政治や行政に対する不信感なんですよね。お金がなくては国も地方公共団体も回っていかないんですから、税金を納めることは必要なわけですが、私たちが大事な稼ぎの一部を差し出して運営してもらっているんですから、税金はできるだけ納得できるように使ってほしいものです。


改めて商品の価格表示を見てみると、いろんなパターンがあって結構おもしろいですね。例えば、書籍を見ると税抜き表示のものが多いようです。「本体700円(税別)」「本体923円(税・送料別)」(←税込みにすると970円、と言うことですね)「本体1,100円+税」などという感じ。同じ商品が長期間流通を続ける書籍では、税率の変更による表示の変更を嫌って外税方式が定着していたようですが、今回のような場合は困りますよね。「帯」に価格表示をすることにして乗り切るようです。

似たような形をした商品でも、逆に短期間に売り切る雑誌の場合は「定価800円(本体762円)」のような内税方式が既に定着しているようです。駅の売店などで大量に売れる…という販売形態を考えると、割り切れる値段を設定することの重要性が非常に高い商品です。

CDを見てみると、例えば「定価3,059円(本体価格2,913円)」となっていて、表示方法自体は総額表示として優等生なのですが、気になるのは本体価格も税込み価格も実に中途半端な数字になっていること。これは、2,913円に「3%の消費税」を加えるとちょうど3,000円になる価格設定なんですね。3%時代から併記していたため、税率が変わっても本体価格はそのまま…ということができたわけです。

CDは、1989年に消費税が最初に導入されたとき、それまで掛けられていた物品税が廃止され、税込み価格が下がったと言う経緯を持つ商品です。移行期にどんな扱いになっていたのかは忘れてしまいましたが、「便乗値上げ」と言われるのが嫌で(税制改正のある度に出てくる言葉ですが)こんな表示にしたのではないかな?という気がします。ともかく、わかりやすいのが一番です。


プロ野球では、パ・リーグに続いてセ・リーグでも金曜日からペナントレースが開幕しました。セ・リーグの開幕戦3試合もなかなか楽しい試合でしたが、やっぱり一番印象に残ったのは中日ドラゴンズの開幕マウンドに立っていたのが川崎憲次郎投手だったこと。3年間一軍での登板がなかった彼の起用は周囲を驚かせました。オープン戦終盤に落合博満監督が「このオーダーで行くよ」と言ったのとは変わっていたようですが、これまでの言動を考えればあのタヌキおやじがそう簡単に本当のことを言うわけがないじゃないですか。意表をつくつもりなら、これ以上のお膳立てはありません。

その川崎投手が2回持たずに5失点ノックアウトだったことも、その後打線がコツコツと盛り返して最後には逆転勝ちしたことも、終わってみれば全て落合監督の手のひらの上で転がされていたような、不思議な感覚が残りました。ただ、マスコミがこれを全て「オレ流」という一言で括ってしまうのは、最後まであきらめず戦った選手たちにかわいそうな気がしました。監督が一番目立ってしまうチームカラーも近年定着しつつあります。困った傾向です。



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