5月の大型連休に入りました。去年に続いて、この時期は浜松にいるわけなんですが、その意味合いは大違い。去年の浜松は、カーフェリーまで使った大移動の末にたどり着いた帰省先だったんですが、今年はのんびり過ごす我が家です。
しかし、せっかくの連休なのに、体調を崩してしまったのが情けないところ。29日あたりから、のどが痛いです。ようやく収まってきましたが、まだ咳が残っています。思い当たる節はいくつかありますが、怒濤の引っ越しで張り詰めていた気持ちが、ふと緩んでしまったのが原因のような気がしています。昔から、結構こういうことが多かったんですよね。第九の演奏会が終わると、年末年始あたりに風邪を引いてみたりして(苦笑)。
体調が戻ったのかどうかはよくわからないんですが、今日は家族でちょっとお出かけ…となりました。行き先は、アクトシティ浜松の中ホール。ここは、浜松混声合唱団の夏の演奏会などでもお馴染みで、私も、妻の紫緒も、客席に座るのみならずステージの上にも何度か立ったことがある場所です。
合唱団の演奏会だと、「未就学児は入場不可」などとなっているので、娘は紫緒の実家でお留守番…となるわけですが、今日は娘も一緒です。この日、中ホールで行われていたのは、サンリオファミリークラシック「リボンの国の音楽会」。あのキティちゃんが主催する、ちいさなおともだちのための(笑)クラシックの演奏会です。何しろ、「2歳以下の子は膝の上なら無料」。そもそもそんな小さな子どもが入れるだけでもびっくり、です。
普段から、娘は音楽を聴くのが大好き。それも、音楽なら何でも良いわけではなく、テレビなどを見ていても、「実力派」と呼ばれる歌手の歌や演奏になると食いついてみたりします。どうやら、2歳半にして、既に音楽をきちんと聞き分けているようです。
今回は、紫緒のお友達が姪御さんと一緒に行くはずだったチケットを、「子どもが熱を出して行けなくなってしまったから」ということで譲っていただきました。急な出発になりましたが、これが娘の「演奏会デビュー」です。彼女には楽しんでもらえるでしょうか。
会場に入ってみると、私の知っている中ホールとは明らかに景色が違います。とにかく、小さな子どもを連れた家族連ればかり。もちろん、そういうコンセプトの演奏会ですから当然なんですが、実に新鮮でした。そして、実に中は賑やか。子供たちの声が飛び交っています。いつもの「大人向け」の演奏会で、なにやらひそひそ話しているのが聞こえるのと比べると、明らかに高い声です。
そして、これは演奏会が始まっても完全に収まることはありません。もっとも、小さな子供たちに静粛にすることを要求するのが難しい話。そんなうるさいことを言われることはなく、気兼ねなく聴けるのが嬉しいところです。さすがに、演奏中ずっと絶叫し続けるような子どもはいませんね。演奏が始まると、それなりに集中して静かになるものです。
演奏そのものは、巷でよく知られている作品からの選曲で、これを総勢6人+αの小編成でシンプルに聴かせます。個々の楽器がどう鳴っているのかがわかりやすく、私自身もなかなか楽しませてもらいました。特に子供たちには、大編成よりこの方が面白いはずです。
さて、うちの娘はどうだったのか…なんですが、席に座ったときには、その場でじっと待っているのがつまらなかったのか、少々ぐずっていました。しかし、演奏が始まると、最初にちょっと声を上げましたが、その後は私の膝の上でじっと静かに聴いていました。どんな顔をしていたかは、私のところからはちょっと見にくかったんですが、紫緒によると終始にこにこしていたようです。
いちばん面白かったのは、キティちゃんたちが舞台に登場したときでした。体がピクリと反応します。何とまあ食いつきの良いこと(爆笑)。さすが子供たちのアイドルです。演奏の間にキティちゃんたちのトークがあったり、クイズが出されたり、さらには彼女たちも楽器を持って演奏に参加したり…と、子供たちを飽きさせない工夫が随所に見られます。
プログラムは、第1部・第2部がそれぞれ30分くらい、間の休憩が15分…と、実にコンパクトかつ余裕たっぷり。もっとも、子供たちの集中力を考えたらこれ以上長くはできないと思うんですけどね。彼女には少々眠そうな時間帯がありましたが、それでも最後までしっかり演奏を聴いていました。どうやら楽しんでもらえたようです。良かった、良かった。
うちの娘の例はともかく、小さな子どもでもちゃんと音楽を聞き分けて楽しむ能力は持っているのではないかな?と思っています。だとすれば、もっと生の音楽を聴かせる場はたくさんあってしかるべきです。自分たちが演奏したり歌ったりするだけでは、質・量ともに限界があります(汗)。こうした形でいろいろと演奏会を企画していただけると嬉しいですね。
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