新しいから、ややこしい

NuAns NEO ReloadedのUSB Type-C端子

先日購入した新しいスマートフォン・NuAns NEO [Reloaded](以降「NEO Reloaded」)には、データ通信と充電のためのインターフェースとして、「USB Type-C」と呼ばれるコネクタが実装されています。

USB Type-C(上)とMicroUSB

USB Type-C(写真上)は、従来のAndroidスマートフォンで広く使われてきたMicroUSB Type-B(写真下)に代わり、昨年あたりから採用が進んでいる次世代のインターフェースです。iPhoneのLightning端子と同じように、表裏を意識せずにどちら向きに挿しても動作するようになっています。見てのとおり、MicroUSBとの形状の互換性はありません。

NEO ReloadedのCOREにはケーブルが1本添付されているものの、いろいろな場所で充電したり、データを転送したり…となると、これだけで全てをまかなうわけにも行かない部分があります。そうなると、追加のケーブルを購入したくなるわけですが、実は、USB Type-Cのケーブル周りには、新しく出てきたからこそのややこしいポイントがいくつもあります。


Type-Cは、従来のUSBケーブルのような、Type-Aがホスト側、Type-Bがデバイス側…という方向が存在せず、両端が同じ形のコネクタを使う規格になっています。最初はシンプルにつなげるように…というコンセプトで登場したUSBですが、気がつけばMiniUSB、MicroUSB、さらにはUSB 3.0対応…といろんな形状のコネクタが登場し、いろんなケーブルが必要になってしまいました。Type-Cは、これを1種類のケーブルで済ませられるようにしよう!という、原点回帰を目指した規格でもあります。

出入り口を考えずに差し込めるのは便利なんですが、USBの規格上、ホスト~デバイスの親子関係はそのまま残るのが基本です。スマートフォンがホストにもなってマウスやキーボード、USBメモリなどを扱える「USB On The Go」という規格もあるんですけどね。

USB Type-Cは、我が家だとNEO Reloaded以外では私のデスクトップPCにひとつコネクタが実装されていますが、それ以外には全く見当たりません。相互に接続した際にどのように認識されるのかは、ちょっと気になるところです。おそらくPC側にはホストの機能しかなく、スマートフォン側からのOn The Goとしては認識されなさそうですが。

…というのはともかく、当面はType-Cのコネクタ自体がほとんど存在しないわけですから、Type-AやType-Bのコネクタとの間を相互に変換して接続するしかありません。しかし、この変換こそが、USB Type-C周りを混乱させている要因のひとつになっています。


MicroUSBの場合は、スマートフォンに実装されているコネクタがUSB 2.0用なので、流れるデータは最大480Mbps、電源も5V/500mAが基本(1.5Aまでは供給できるUSB BC(Battery Charge) 1.2という規格もありますが)。しかし、Type-Cでは約10Gbpsのデータ転送が可能なUSB 3.1に対応する上に、5V/3Aまでの電力が供給可能になりました。さらに、Type-CのケーブルにUSB以外の信号を流せるAlternate Modeや、最大100Wもの大電力が供給できるUSB PD(Power Delivery)という規格まで登場しています。

Type-AとType-Cをつなぐ変換ケーブルや、MicroUSBをType-Cにする変換コネクタは、結構たくさん市販されています。このときに気をつけなくてはならないのが、より新しいType-Cの側が、レガシーであるType-Aなどの基準に合わせてデータや電源を送れるようにしておかなくてはならないこと。特に電源を間違えるとモノを壊してしまう可能性があるので深刻です。

このあたりの対策になっているのが、ケーブルや変換コネクタの商品説明でよく見かける「56k」という記載。Type-C側の信号線に56kΩの抵抗を接続することで、接続先がレガシーであることを認識させます。これがきちんと実装されていれば、不用意な大電流が流れてデバイスを破壊することは防げるはずです。

もうひとつ留意しておきたいのが、充電の規格であるQuick Charge(QC) 2.0/3.0などとの関係。これらは、最大12Vまで電圧を上げて急速充電を実現する…という規格なんですが、そもそもUSBは5Vを超える電圧を掛けることを想定していません(USB PDは別ですが)。QC自体はUSBの規格からは逸脱している…ということになります。巷に売られている「QC対応」のケーブルは、おそらくUSB規格としてはオーバースペックの設計で、流せる電力に余裕を持たせてあるのでしょう。

さらにややこしいことに、両端がType-CのUSB 3.1ケーブルには、Alternate ModeやUSB PDなどの対応する規格を記録したICチップが実装されるのだそうですが、これをQC対応の充電器などに使うと、高電圧がICチップを破損させてしまう可能性があるのだとか。こうなってくると、新しいケーブルなら大丈夫…というわけにも行きません。全てがType-Cに収束してしまえば、便利な世界がやって来るはずなんですが、過渡期ならではの様々な対応の必要性が、さらに混迷を深めている感があります。

なお、Type-Cのコネクタは必ずしも全てUSB 3.1に対応しなくてはならない…というわけではなく、NEO Reloadedに添付されているような「USB 2.0のType-Cケーブル」も作ることができます。一見ムダにも見える商品ではありますが、USB 3.1よりもずっと低速のUSB 2.0なら、その分ケーブルを細くできるはずで、取り回しの良さが有利なポイントになるかも知れません。充電用なら、高速通信も要りませんしね。


そのあたりの話も踏まえて、私がどんなケーブル、どんな充電器を手配したのか…これについては、今日は長くなりすぎてしまったので、また改めてご紹介します。もう充電器1個はご紹介してあるんですけどね。

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