SSDの128GBの容量が足りなく感じ始めた今日この頃なんですが、これを解決するいちばん単純な方法は、SSDをより大容量のものに換装することです。とはいえ、自作PCの場合と比べると、私の2台のパソコンではそう簡単にいかない作業です。

SSDが巷に出始めた頃は、ハードディスクを置き換えるため、それまでハードディスクがあった場所にピッタリ収まるような筐体形状と、互換性のある接続インターフェースを持っていました。しかし、SSDに必要な物理的サイズはハードディスクよりもはるかに小さく、潜在能力は従来ハードディスクのインターフェースだったSATAの速度を軽く超えてしまいます。最初からSSDを前提としたパソコンが設計されるようになり、それに対応した新しいインターフェースも出てきました。

現在も2.5型ハードディスクと同じ大きさの箱に収めたSSDはよく見かけますが、これと並んでよく見かけるようになったのが、「M.2(えむどっとつー)」と呼ばれる内部増設用のインターフェースに挿すための、板ガムくらいの大きさ(22mm×80mmが主流です)の基板に載ったSSDです。M.2自体は、SSDだけでなく他にも様々な拡張機器が増設できる仕様になっていて、PCI Express 3.0、SATA 3.0、USB 3.0との互換性があります。

CF-RZ4の場合は、デビュー直後には既に分解している強者がいて、SSDがM.2スロットに実装され、SATA互換で動作しているらしい…という情報を掴んでいました。Pavilion Wave 600には「NVM Express(NVMe)」という次世代規格でアクセスするSSDが搭載されていますが、NVMeはSSDがPCI Expressで接続されているのが大前提の規格で、もし汎用のパーツを使ってSSDが内蔵されているとしたら、あのコンパクトな筐体の中にあるのはM.2しか考えられません。

おそらく、どちらもより大容量のM.2タイプのSSDに換装すれば状況が改善するのだろう…ということで、ちょっと久しぶりのパソコンいじりにチャレンジしてみることにしました。


まずは、ある程度やり方が見えているレッツノート・CF-RZ4の方から。分解方法自体は、私がバラしてきた歴代のレッツノートの中でも、飛び抜けて簡単と言えるかも知れません。とはいえ、分解・改造はメーカーによる保証の対象外となり得る行為であり、自己責任で行うべきものです。私のこの後の説明を読みながら分解して、「動かなくなった」などと言われても、私は一切責任は負いかねますのでご注意ください。

1.システムをシャットダウンして、ACアダプターとバッテリーを外します。

底面のビスを全て外します

2.底面の印がついたビス(17個)を全て外します。

ヒンジ脇の2本だけ太いビスです

基本的にビスはすぐ外せますが、ヒンジ脇の2本(黄色い)だけは他よりも太いビスで、締め付けも固くなっています。普通のNo.1の+ドライバーで回せますが、グリップは太いものをオススメします。

底面側のカバーは簡単に外れます

3.ビスを全て外せば、底面側のカバーは爪の引っかかりや両面テープの貼り付けなどがあるわけでもなく、比較的簡単に外れます。左下のの黒いフィルムの下に、M.2のSSDがあります。

SSDはビス1本外せば抜けます

4.SSDは、M.2コネクタの反対側にあるビス1本(赤)を外せば、ビスの側が持ち上がって簡単に抜けます。

WD Blue 3D NAND SATA SSD(左)

5.今回換装用に選んだのは、ただ今東芝の半導体部門の買収で話題になっているWestern Digital社(以下「WD社」)の、「WD Blue 3D NAND SATA SSD」(写真左)。このお盆明けあたりから巷に出始めたばかりのニューモデルです。

ハードディスクの供給元として非常に有名なWD社は、フラッシュメモリ最大手で、東芝と協業しているSanDisk社を傘下に収め、SSDの販売にも参入しました。というわけで、基板にこそ「MADE IN CHINA」と書いてあるものの、メモリーチップ自体は日本製(三重県四日市市の工場で製造)の確かな商品です。

その製品名にあるとおり、メモリーチップを64層にも積み上げた最新の3D NANDフラッシュメモリを使っているのが特徴。より大容量のSSDを作りやすくなっただけでなく、消費電力を従来製品より25%削減しているのだそうです。

現在のところ最大1TBの製品が入手できるようですが、今回はいちばん小さい250GBのものを選択しました。ココにあまり資金をつぎ込むよりは、次のレッツノートを購入するために貯めておきたいな…と思ったので(笑)。

無事SSDの差し替え完了

6.新しいSSDを差し込んで、あとは分解したときと逆の手順で組み立てていけば無事SSDの換装は完了です。特に問題も起こらず、きちんと新しいSSDは認識してもらえました。


あとは新しいSSDに改めてシステムを書き込むことになるわけですが、今回は、WD Blue SSDを購入すると使えるようになるバックアップソフト・Acronis True Image WD Editionを使ってみようかな?と思っていました。換装前に、SSD全体の内容をまるごと外部ストレージに書き出しておいて、換装後の新しいSSDに復元すれば、アプリの再インストール等の手間は省ける…という目論見です。

ところが、WD Editionは、既にWD社のストレージ製品が取り付けられているパソコンにしかインストールできない仕様。起動用メディアを作らせてもらうことすらできません。つまり、換装前のSSDの内容をバックアップするのには使えない…ということになります。いったい何のために添付しているのやら(泣)。

機能制限を解除するAcronis True Image 2017にお値打ち価格(2,980円)でアップグレード可能ということなので、これを購入することにしましたが、アップグレード版のライセンスを適用するためには、WD Editionがインストールされている必要があるのだとか。これではライセンスが適用できません。

幸い、試用版として2017を使うことはできるようになるので、これを使ってバックアップを取り、新しいSSDに内容を復元し、その後一旦2017をアンインストール→WD Editionをインストール→再度2017をインストール…という、何ともややこしい手順を踏むことになりました。

なお、換装前に取ったSSD全体のバックアップをそのまま復元してしまうと、パーティションの容量までそのまま復元されてしまうので、せっかく増えた分の容量が全く使えない…という困った事態になります。増えた分を別パーティションとして後から確保するか、復元するときにパーティションサイズを変更する詳細設定を行うかする必要があります。バックアップソフトの説明をよく読んで作業しましょう。



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