AMPにするべきなのか

WordPress 5.0の配信が始まったのを機に、SSK Worldではもうひとつテストしてみているモノがあります。それが、今回のお題のAMP。といっても、オーディオアンプの話などをしたいわけではなく、これはWebコンテンツの新しい提供方式の名前です。

Accelerated Mobile Pagesの頭文字を取ったもので、直訳すると「加速されたモバイル用ページ」とでも言ったところでしょうか。スマートフォンなどのモバイルデバイスで、より快適なWeb体験を実現するために、Google社やTwitter社が旗振りをして進めているプロジェクトです。

AMPは、従来のHTML 5を拡張した「AMP HTML」とJavaScriptで作られた補助プログラム、そしてGoogle社がコンテンツをキャッシュするために構築したサーバーの組み合わせで機能します。読み込みに時間のかかる「重い」コンテンツを徹底的に排除した上で、個々のWebサーバーまでデータを取りに行かせず、Googleのパワフルな環境で完結させることで速度を稼ごうとしているわけです。


私たちコンテンツ制作者としては、AMP HTMLで書かれたコンテンツさえ用意すれば良いことになるのですが、これが意外に面倒です。例えば画像を表示する<img>タグが、独自定義された<amp-img>に置き換えられていたりします。そして、基本的に独自スクリプトは認められないので、インタラクティブな動作を仕掛けるのは困難になります。広告も<amp-ad>という特別なタグで規定する仕様のようです。

WordPressユーザーの場合、このあたりの変換作業を簡略化できる「AMP」プラグインが提供されています。以前は、実にショボいAMP専用のデザインにしか変換できなかったのですが、つい先日最新版…というかバージョン1となった正式版が登場して、基本的にはテンプレートのデザインを引き継いだまま、AMP HTMLが生成されるようになりました。

これなら使ってみても良いのでは?と思ったわけですが、一つ問題なのは広告のサポートが十分でないこと。先に触れたとおり、専用のタグでなくては広告が配置できないので、記事内に配置している広告付きの画像リンクはおそらく機能しません。

Google AdSenseについては、AMP対応の自動広告機能が提供されているものの、モバイル向けレイアウトはともかく、デスクトップ向けのレイアウトに適用すると(AMP自体はモバイルデバイスに限らず、どんなWebブラウザーでも一応表示可能)どうもカッコ悪かったり、ヒドいときには広告が記事を覆い隠して読めなくなったりします。また、非AMP版と比べると、提供される広告の種類自体もまだ限定されているようです。


せっかくWeb広告からの収入が増えてきたところなのに、AMP対応で広告収入が減りかねないのではつまらないなぁ…ということで、本格移行は少なくとも今のところはまだ考えられません。それどころか、AMPで読み込みが速くなることで、今度は滞在時間が短かったり、直帰率(1ページだけ閲覧して他のコンテンツに寄り道してくれない)が高まったりしている…という指摘もあったりします。もっとも、これは各コンテンツの内容によって異なるのかも知れません。さらなる情報収集が必要そうです。

モバイルページ重視の戦略常時SSL化の推進など、基本的にGoogleが推進しているモノには乗っていった方が良い…というより乗らざるを得ないところがあるわけですが、今回のAMPについては様子見かな?と思っています。今後の機能強化次第では、再考の余地はありますけどね。

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