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ルーター、Zenな佇まい

ひかり電話を解約したかっただけなのに、気がつけば新しいルーターを探さなくてはならない!という事態になってしまったワタシ。とはいえ、新しく買うのならコレだよなぁ…という候補は、既にアタマにありました。

現在使っているZenWiFi AX miniを販売しているASUS(えいすーす)が、今年の夏に「RT-AX59U」という新しいWi-Fiルーターを発売しました。ASUSのWi-Fiルーターと言えば、たくさんの外付けアンテナを装備した派手めのデザインで、設置面積も結構必要になる製品が多く、例外的なのはメッシュWi-FiシステムのZenWiFiシリーズくらいなモノでした。しかし、このRT-AX59Uはシンプルな一枚板のデザインでまとまっていて、設置場所を取らず、インテリアに溶け込んでくれそうな印象を持ちます。筐体の高さも20 cmほどですから、まあまあコンパクトです。

ASUSには、ZenWiFiの他にも「Zenfone」「Zenbook」といった、「Zen」の名前を冠してミニマルなデザインを売りにした商品があります。お察しの通り、日本の「禅」をキーワードにした商品名。ワタシも結構お気に入りのコンセプトです。RT-AX59Uも、Zenの名前こそ冠していないものの、かなりZenな佇まいを感じるデザインである…と言えそうです。

残念ながら6GHz帯の電波は使えない無印のWi-Fi 6仕様となりますが、5GHz帯は帯域幅160 MHz×送信3 アンテナ×受信3 アンテナ構成で最大3.603 Gbpsでの通信が可能です。CPUは2.0 GHzのクアッドコアで、最大接続機器数は64。アンテナ内蔵のシンプルなデザインとは言え、性能面の妥協は全然感じられません。そして、今回の話題になっているOCNバーチャルコネクトに、ファームウェア更新により対応を完了しています。

もう一つ気になっているのが、同社製のほとんどの製品を組み合わせてメッシュネットワークを構築できる「AiMesh」機能。今ある2台のZenWiFi AX miniをそのまま使い、3台でのメッシュとして活用できます。数あるWi-Fiルーターの中からASUS製品を選んだ最大の動機かも知れません。ちなみに、メッシュWi-Fiについては現在は「EasyMesh」という業界標準規格がありますが、AiMeshは以前からある機能ということもあり独自規格(一応標準規格のIEEE802.11k/v 対応だそうですが)。囲い込まれたか?(苦笑)


箱の外観。まあまあコンパクト

例によってAmazon.co.jpで購入。巷の販売価格は1万5千円弱といったところでしょうか。このくらいのスペックを持つWi-Fiルーターとしては、高すぎず、安すぎずの中堅クラスと言えそうです。

同梱品一式。まあ普通にシンプル

同梱されているのはACアダプター(コード長約1.5 m)、LANケーブル(1 m)2本、ネジ2本とアンカー2個、あとは初期設定用の簡易マニュアル類となっています。初期設定のときにスマホアプリから読み込むQRコードや初期ログインID、SSID等が印刷された「セットアップカード」もあります。スタンド底面にも同じ内容のシールが貼り付けられているのですが、実際に機器を設置すると、そこでは読めなくなってしまいますからね。配慮がありがたいです。

筐体の大きさに一番近いモノは?…と探して見つけたのは、四六判ハードカバーの単行本。さりげなく本棚に設置するのもアリかもしれません。重さも500 g弱ということで、これまた本に近い感じです。

ネジとアンカーは、スタンドを固定するためのもの。スタンドをネジ留めするときには、一度本体から外す必要がありますが、簡易マニュアルにも書いてあるとおり、結構力が要ります。スタンドはデスクなどに固定することもできますし、壁に取り付けることで壁掛け設置も可能です。

本体側面には、壁掛け用にスタンドに仕込まれたフックを掛ける穴がありますが、この穴は普段はゴム製の蓋で塞がれています。ちょっと神経質では?と思うくらいの、デザインへのこだわりが感じ取れます。壁掛けしたときには、壁との間に結構大きな隙間が出来る仕様です。全体に刻まれた縦溝もそうでしょうけれど、小さなハコでの放熱を考えた造りなのでしょうね。

背面の端子・スイッチ類

背面の端子は、WAN×1、LAN×3のギガビットイーサネットに加え、USB 3.2 Gen1とUSB 2.0がひとつずつ。WAN側がより高速な規格に対応していないのは、残念に思う方がいるかも知れません。USBにはストレージメディアを挿してNAS的に使えたり、スマホなどを挿してバックアップ用回線として使ったり…と、かなり多彩な機能が用意されています。押しボタン式の電源スイッチが装備されているのは、このクラスの製品では意外に珍しい気がします。


OCNバーチャルコネクトに対応するのは、ファームウェアのバージョン 3.0.0.4.388_32431 以降。10月27日には、最新版の 3.0.0.4.388_32702 も配信が始まっています。実際にセットアップする前に、バージョンアップを済ませておきたいところです。とりあえず、家庭内LANのケーブルをWAN端子に差し込んで電源を投入し、「ASUSルーター」アプリを起動してスマホから初期設定を行いました。

自動で環境を認識させると、家庭内LANの中にさらにRT-AX59Uがルーターとして収まり、無線ネットワークが分断される形になりますが、今回はファームウェアのアップデートだけが目的なのでこのままでも問題なし。アップデート自体も数分ですぐ済みました。WAN接続タイプの一覧に「OCNバーチャルコネクト」が追加されたのが確認できます。

一連の作業では、PCを開く場面は全く不要です。ルーターの設定がスマホアプリでほぼ完結する…というのは非常に楽ですね。一部の設定はWebブラウザーからしか行えないのですが、その場合もアプリからブラウザーを起動して、スマホからそのまま行えるようになっています。台湾企業のASUSですが、文章の日本語訳にも全然違和感はありません。設定をイジったり情報を確認したりする機会が多い方には、是非オススメしたいポイントです。


あとは、ひかり電話が止まりルーターも停止した段階で、改めてイチからRT-AX59Uの設定をすれば出来上がり!ということなのですが、ここから先もすんなりとは進まなかったんですよね。…というわけで、まだ続きます。



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