下がるだけじゃ嫌だから

ただでさえ面倒

前回の記事でWindows 2000へのダウングレードを決めた私なんですが、考えてみるとこの「ダウングレード」というのは意外に面倒です。普通ではあり得ない作業ですから、スムーズな作業方法が提供されていないことが多いですね。結局のところ、新規にWindows 2000をインストールするしかありません。新規インストールする場合、最も確実なのはインストールする対象のハードディスクをフォーマットし直すことです。既存のファイルシステムを残したまま上書きインストールすることも不可能ではありませんが、もともと入っているOSの「残骸」がいろいろな場所に残るのはあまり気持ちが良くありません。さすがに大きな不具合が出るとも思えないんですが。

その一方で、フォーマットしたくない要因もあります。それは、Windows XPにアップグレードするときにも触れたテレビ番組の録画データ。一度見るだけで気が済むものはなるべく消すようにしているんですが、それでも30GB弱のデータがディスク上に残っています。さすがにこれだけ大きいと、外付けハードディスクにも入り切りません。フォーマットするか、しないか…これには少々迷いました。

Seagate ST360021A

あ、また買っちゃった

結論は、「フォーマットしない。でもまっさらな状態から入れる」でした。これを実現する方法は一つ…そう、新しいハードディスクを買ってきてしまったんです。今回購入したのはSeagate社製のST360021A。ぱっと見ると何の変哲もない普通のハードディスクに見えますが、それでも普通はプリント基板が剥き出しになっている裏側にも蓋が被せてあるのが目を引きます。この製品は、7,200回転というパフォーマンス志向のクラスながら流体軸受けを採用するなど静粛性にもこだわった製品です。…もしかして、この蓋は万が一の「油漏れ」への対策?

ディスクの容量は60GB。これまで持っていた40GBよりは大きなものが欲しかったんですよね…ダウングレードで単に下がるだけでは嫌で、どこかでこれまでを上回りたかったので。もちろん、RAIDでストライピングするためにこれを2個購入しました。合計の容量は何と120GB、既存のドライブと合わせれば実に200GB。ちょっと前ならこんな大容量をどうやって使うのか想像も付きませんでしたが、今ははっきりとわかります。これだけの大容量でも、使い切る自信はあります(笑)。

えっ、F:ドライブなの?

ST360021Aを各チャンネルのマスターに、もともとのMaxtor製ドライブ2個はジャンパをスレーブに設定し直して接続。FastTRAK100のBIOSを起動しました。ドライブをつなぎ換えた後でももともとのアレイの設定が保存されていましたからこれを保持し、ST360021Aで新しいアレイを自動設定して再起動。Windows 2000のCDからブートし、インストールを進めました。

インストーラの手順が進み、インストール先ドライブの選択で手が止まりました。新しい120GBのアレイがF:ドライブに割り当てられています。元のアレイがC:ドライブ、DVD-ROMがD:ドライブ、CD-RWがE:ドライブですから流れとしてはごく自然なんですが、システムのドライブはやっぱりC:でないと気持ち悪いんですよね。「フロッピーがA:ドライブ、システムはC:ドライブ」という前提で作られた海外のWindows用ソフトがPC-9801シリーズにインストールできなかった…という経験があります。さすがに最近のソフトでそういうことはないと思うんですが。

そこで、ひとまずインストールは中止、再起動して再びFastTRAK100のBIOSを起動しました。一度全てのアレイを解放し、まずST360021Aのアレイを設定、次にMaxtorドライブのアレイを設定しました。その後再度Windows 2000のインストールを開始。今度は、ちゃんとST360021AのアレイがC:ドライブとして認識され、インストールは滞りなく終わりました。一度解放したアレイのデータが残っているかどうか心配だったんですが、新しいD:ドライブのデータにも正しくアクセスすることが出来ました。

効果のほどは

まずは、本来の目的だったUW500のASIOドライバを評価してみることにしました。ちょっと音を鳴らしてみただけで、これまでとの違いがすぐわかります。音の輪郭がはっきりしたような気がします。例えるなら「霧の中から抜け出たような感じ」でしょうか…前に全く同じ形容をしたことがありますが。これまで乗っていた細かいノイズが減ったからではないかと思います。気になっていた発音の遅れも、違いが聞き取れないくらいのレベルになっています。ドライバを替えるだけでこれほど変わるとは思いませんでした。やっぱり「餅は餅屋」ということなんでしょうか。

次に、「静粛性にこだわった」新しいハードディスク・ST360021Aを評価するために、Maxtorのドライブを外してみました。動作音は確かに小さいです。Maxtorのドライブもそんなにうるさい方ではないと思っていましたが、ハードディスクにアクセスがあるとかすかに「カラカラ…」と乾いた音が聞こえました。一方、こちらは「しゅるしゅる」という感じの落ち着いた音です。それも、ケースに耳を密着させないと聞こえないくらいの小さな音。流体軸受けを使っているだけに、音まで湿ってしまったんでしょうか?…まさか、ねぇ。

回転音自体もほとんど聞こえません。使っていて、時々フォルダを開くときに動作が止まるなあ…と思っていたんですが、どうやらこれは省電力制御で止まっていたモーターが始動するのに少し時間がかかるためのようです。要するに、普段が静かすぎてモーターが止まっていたことにすら気が付かなかったんですね。Webページ上のカタログによると動作音はアイドル時に24dB、最高でも33dBだとか。これはもう「注意して聞かないと聞こえない」というレベルなんですが、その数値に偽りはなさそうです。こうなってくると、他に気になる音はCPUファンの音くらいのものです。ある音を抑え込むと他の音が気になる…というのが静音化ですから、あまり気にするのはひとまずやめておきますが。

最後に、HDBENCH(Ver3.30)でパフォーマンスの比較もしておきましょう。

HDBENCH3.30 HDD
machine Read Write File Copy
5T040H4 + 54098H8 47101 50592 12060
ST360021A ×2 48209 54935 11068

ほとんど差はないようですね。もちろんテスト中の動作音は大違いでしたが。



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