ひとりの歌をみんなの歌に

昨年に続いて、今年もまたプロ野球ではシーズン最多本塁打記録への挑戦が続いています。今年の主役は西武ライオンズ・カブレラ選手。来日初シーズンの昨年からその桁外れのパワーを見せつけていたカブレラ選手ですが、今年も相変わらずの大爆発。既に51本の本塁打を放ち、昨年ローズ選手が並んだ記録の55本までもう少しです。さて、今年はどうなるんでしょうか?。今度こそは是非記録を更新して欲しいと思っているんですが。記録は破られるために存在するものでもあるのですから。


この夏から、週に一回市民合唱団の練習に参加しています。知り合いの団員の方から団員募集のチラシをいただいたんです。歌うことそのものはもちろん大好きな私ですが、合唱となると高校の合唱大会以来で、本格的な経験は皆無です。それでも、合唱だって音楽の一つであることは変わりないわけで、自分自身の知識と経験の幅を広げる意味でも挑戦してみよう…と思いました。

歌っているのはベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」、いわゆる「第九」です。当面の目標は年末にアクトシティの大ホールで行われる演奏会。実はチラシを読んだときに一番心惹かれたのがこの「アクトシティ大ホールの舞台に立てる」ということでした。観客として入ったことならありますが、舞台の側にはそう簡単に立たせてもらえるものではありませんよね。もちろん、これから一生懸命練習しなくては舞台に立てるほどの歌は歌えないわけで、これだって簡単とはとても言えませんが。

ところで、私の入団した浜松フロイデ合唱団は、団員を構成員とするNPO法人(特定非営利活動法人)…という珍しい形態の合唱団です。そんなわけで、合唱団員といえどもただ歌っていればいいわけではなくて、いろいろな形で合唱団の運営の一端を担うことになります。私のような新米団員にもそれなりに仕事が任せられたりして、これは責任を感じると共に集団の一員であるという実感が持てることにもなっていいことではないかと思います。その代わり、週に1回の練習の他にも少しは時間を使わなくてはなりませんけどね。


練習に参加してからもうすぐ2ヶ月になりますが、予想していたとおり難しくて、練習に付いていくのに必死です。「初心者歓迎」の合唱団ではありますが、そんな中での私は全くの初心者と比べると有利なことが二つありました。一つは譜面を統合的に読めること。音楽に関する経験はそれなりにありますから、各パートの譜面が重なっているのを見れば鳴っている音のイメージは何となく掴めます。強弱や表現を示した記号の意味もわかりますし。

そしてもう一つは歌詞に使われているドイツ語の読みが何となくわかること。一応学生時代の第二外国語はドイツ語でしたからね。日本語にはない微妙な発音もありますから、カタカナで読みを振ることはしないようにしています。ただ、「わかる」ことと「できる」ことは別で、実際に私はドイツ語特有の巻き舌は全然出来なかったりするんですが。それに、言葉の意味自体はもうかなりあやふやですし。もちろん譜面には歌詞の和訳が載っていますし、練習の中でも歌詞の意味は解説してくれますから、そのあたりは大丈夫なんですが。

ただ、それでもやっぱり難しいのは実際に声を出すこと。自分が正しい音程を出しているかそうでないかはだいたい掴める(「わかっているのに出せない」とこれまたイラつくんですよ)んですが、それよりも問題なのは発声法の方。全体で100人を大きく超える人数が一体となるためには、一人一人の歌い方が揃っていなくてはなりません。特に合唱では腹の底から後頭部に抜けるような「クセのない豊かな声」を求められるわけですが、これまでずっと一人で歌っていた私からすると、これがとても難しいんです。なるべくこの「合唱らしい」歌い方をしようと気を付けているんですが、気が付くと胸から上、喉に頼った歌い方に戻っていたりします。喉に負担をかけないためにもこの発声法はちゃんと覚えるべきで、このあたりは今後の練習課題でしょう。

だいたい、各パートの旋律そのものが非常に難しいんですよ。跳躍音程が非常に多いですし、音域も特にソプラノやバスは本来なら絶対使わないような音を使いますし。歌唱指導の先生によると確かにこれは普通なら無茶な曲で、「ベートーヴェンだから許される」みたいなところがあるようですね。いつの時代でも、どんな分野でも、天才の考えることは常人の範囲を超えることがしばしばあります。

団員の皆さんは一生懸命練習しています。もちろん私だって一生懸命練習しています。今はまだどうなるかわかりませんが、演奏会では皆さんに聴いていただくのにふさわしいものができるように頑張っています。決して安くはない入場料を払っていただくものですし、中途半端なことは出来ません。一人一人の歌声が別々に聞こえるのではなく、みんなで歌う一つの歌になればきっと大丈夫です。


第九の演奏を生で聴いたことはありませんが、今回のことを機会に3枚ほどCDを選んで借りてきました…選択肢が非常に豊富なのは、さすがに最もよく知られたクラシックの楽曲の一つです。同じ譜面を元に演奏している(厳密に言うとそうではないんですが)はずの曲ですが、どれも全く違うものに聞こえました。この曲の持つ巨大なエネルギーを、それぞれに少しずつ違った形で表現している気がします。70分前後になる演奏時間が結果的に数分違ってくるということからも違いがわかりますね。私たちが今年練習しているのは、古典的なスタイルの歌い方なんだそうです。どんな形に仕上がるんでしょうか?

ところで、今回の記事を読んで私たちの第九を聴いてみたいとちょっとでも思っていただいた方は、私までご連絡ください。さすがに無料でご招待は出来ませんが、チケットの手配はさせていただきたいと思います…実はチケット販売にもちゃんとノルマが設定されているので、これが達成できるかどうかが不安でこんなところに広告してしまった訳なんですが。



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