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M.2 SSDは冷ませるか (2)

私のデスクトップPC・Pavilion Wave 600で換装したM.2 SSD・Samsung 960 EVOの発熱対策として、先日、放熱シート「クールスタッフ」を購入したところです。たった0.13mmの薄さでありながら、熱の拡散と放射の機能を併せ持ち、現在特許出願中というシートで、Pavilion Wave 600の狭い筐体内でも、ヒートシンクの代わりの役目が期待できます。

さて、このシートをどう使うのか?なんですが、せっかく使うのなら最大の効果を得たいものです。一番素直なのは、SSDの表面に実装されているチップの大きさにシートを切り抜いて貼り付ける…ということになるわけなんですが、何しろ購入したシートの大きさはM.2 SSDの基板面積の8倍以上の120×125mm。このサイズは最大限に利用したくなります。


クールスタッフを切り取ります

というわけで、マザーボードの形状に合わせて、なるべく切り取らずに大きな面積のまま貼り付けることにしました。M.2スロットから主にCPUソケットの裏側方向に張り出す形でクールスタッフを広げ、ビスの通る部分だけは穴を空けました。

SSDのラベルを剥がします

SSDの方も、チップ表面に貼られていたラベルを剥がし、チップを露わにしています。Samsung 960 EVOの特徴のひとつに、銅箔を積層して熱を分散させるという「Heat Spreading Label」がありますが、これは基板裏面に貼られたラベルのことで、表面側のラベルはごく普通のプラスチック製のようです。

絶縁材として熱伝導シートを置きます

黒色の放熱面だけでなく、両面テープのついた接着面の側も一応絶縁体ではありますが、マザーボードに接触しないように、最初に購入した3Mのハイパーソフト放熱シート・5580H-20を部分的に貼り付けました。本来なら、ここは断熱性能があるシリコーンゴムなどの方が良さそうですが、熱が伝わる分にはクールスタッフの表面から放熱されればそれで良い、という考え方です。

クールスタッフを貼り付けます

一番気をつけなくてはならないのは、クールスタッフの切断面には銅箔層が露出することになる…ということ。銅は熱だけでなく電気も非常に流れやすい物質ですから、実装された部品に当たるなどしてショートさせないように、細心の注意が必要です。特に穴を空けた縁の部分には気を遣いました。


無事PCを元通りに組み立てて、通常通り起動するのを確認して、改めてCrystalDiskInfoで温度を確認してみました。すると…

クールスタッフ施工直後

結果はあまりにも意外なものでした。起動直後から何もしていないのにSSDの温度は50度Cに達し、ベンチマークで負荷をかけてみると、これまでで最高の59度Cにまで上昇。冷やすどころか、ここまで試してみた中では最悪の状況です。

その後しばらく放置してみたところ、40度C台の半ばには落ち着いてきましたが、ちょっと負荷をかけるとすぐに50度C前後に上昇。やっぱり警告は出てきます。これでは熱環境が改善したとはとてもいえません。SSDが裸のままの方がまだマシです。


マザーボードからの熱が5580Hを通して伝わりすぎてしまったのか、銅箔層が薄すぎてこれだけ広大な面積に熱を伝えきれないのか、それともクールスタッフが空気の流れを妨げているせいなのか…原因の心当たりはいくつかありますが、ひと言で言うと「ちょっとやりすぎ」「欲張りすぎ」ということかも知れません。

次は、ここまででいちばん温度上昇を抑えることができた 「5580Hによる金属フレームへの熱伝導」という方法に戻すか、クールスタッフをSSDのチップ表面のみに貼って試してみるか、それとも沖電線のWebサイトの説明にある「チューブタイプ」のように丸めて金属フレームとの間に渡すか…くらいしか思いつきませんが、どれにしようか迷っています。もうちょっと分解が楽なら、ちょっとずつ変えながら何度でも試してみるのですが、さすがに完全に分解しないとSSDに触れられもしない、というのは辛いですねぇ(汗)。



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