なかなかウマく行かない、M.2 SSD・Samsung 960 EVOのHP Pavilion Wave 600筐体内での冷却。前回は、マザーボード背面の半分近くを覆うほどの巨大な放熱フィルム「クールスタッフ」を貼り付けてみたものの、全く期待外れの結果となりました。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」とは言いますが、シートをあまりにも大げさに広げすぎたかな?という気がします。どんなに広げても、発熱源はあの板ガム1枚程度のスペース(22×80mm)しかないわけですからね。
というわけで、今度はクールスタッフをM.2 SSDの基板の大きさに切り抜いて、表面に貼り付けてみました。厚さ2.0mmの熱伝導シートのときとは違い、0.13mmのクールスタッフなら通気口のパンチング穴を塞ぐことはなく、きちんと空気が流れた上で放熱効果も得られるのではないか?という狙いです。
例によってほぼ完全分解の状態からまた組み立て直し、早速CrystalDiskInfoで温度の動きを確認してみました。電源を入れた直後から温度が上がり続け、何と一気に50度Cまで上昇。しかし、その後は緩やかに下がり続け、40度Cのちょっと上あたりで落ち着きました。放熱する能力はちゃんとあるようなんですが、スピード感が物足りません。
ここまで、何通りかの方法を確認してきましたが、結局いちばん良好だったのは最初に試したハイパーソフト放熱シート・5580Hを使って金属フレームに熱を逃がす方法。これに戻すことにしました。さすがに毎日のようにパソコンの分解・組立を繰り返すのにも疲れましたし(汗)。
とはいえ、そのまま戻すだけでは納得できないのがワタシの悪い癖。前回は、基板サイズほぼ一杯に、それこそ板ガムそのものみたいな形に切ったシートを貼り付けましたが、今回は主要なチップの上のみに載せる形に変更しています。周辺チップには風を当てて、冷却効果が上がることを狙っています。
そして、金属フレームの外側にはクールスタッフを貼り付けました。5580Hがパンチング穴の間から見えている場所は、その真上にちょうど重なるように。それ以外は、穴を塞がないようにしながら、面積が確保できるように細かく分けて貼っています。
これは、金属フレームから外側に放熱する際の効率アップを狙ったもの。これならマイナスの効果になることはないだろう…と見込んでいました。
温度変化のグラフは、ずいぶん穏やかになりました。なにより、起動後の平衡状態が40度C未満で収まったのは初めてです。負荷を掛けてみたときに、一時的に50度Cを超えることもあるようですが、その状態が長時間続くことはありません。
欲を言えば、常時40度Cを下回りたいところなんですが、それはこのコンパクトな筐体では相当困難なのでしょう。とりあえずは、このくらいのレベルで妥協することにしました。もちろん、この状態で早期にSSDが壊れるなど発熱の悪影響が顕在化したり、もっと素晴らしい放熱技術が出てきたりしたら、何らかのアクションを起こすことはあると思います。
今月のアタマから2週間ほどで、都合5回どおりほど、Pavilion Wave 600をほぼ完全に分解して、組み立てて…を繰り返しました。さすがに、全く同じ手順を何度も繰り返していると、カラダが覚えてきます。
最後の方になると、何も考えなくても手が動いてどんどん手順が進み、分解も組み立てもそれぞれ30分未満でできるようになっていました。相当ややこしい手順だと思うんですが、それでもちゃんと慣れてくるものです。デスクトップPCとはいえ、これだけ小型の筐体だと、コネクター類などでノートPCに使われるパーツも結構出てきたりしますから、そんな意味では、レッツノートの分解で培ったモノも生きているのかも知れません。
とはいえ、別にこれ以上上手になろうとも思いませんし、そもそも完成品のPCの分解・組立なんてやらずに済むのならそれに越したことはありません。さすがに、そろそろ足を洗いたいなぁ。
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