さて、それでは早速Pavilion Wave 600の分解作業の続きを始めましょうか。何が何だかわからない方は、とりあえず前回の記事から読み直してみてください。
6. いよいよ、三角柱構造の金属フレーム本体の分解に取りかかります。まずは、ハードディスクが入っていた、今は空っぽになっている面から取り外していきます。側面の5本のビスと↓
底面(天板側の面)の3本のビス、計8本を外すと、メモリスロットの蓋と同じようにスライドさせて外すことができるようになります。
このパーツには、ワイヤレスキーボード&マウス用のUSBドングルがストラップで固定されています。マザーボード側のコネクタを外して分離しておいた方が作業しやすいでしょう。
USBの接続ケーブルが、金属フレーム上のフックに通されています。組み立て直すときに注意したいポイントです。
7. 底面の三角形の金属フレームを外します。底面の排気口脇のビス2個と側面のビス1個、計3個を外すと、マザーボード側の辺を支点として展開するように外れます。分離するためには、黄色□の部分に貼られているテープを剥がす必要があります。
8. 冷却機構側の金属フレームを外します。赤○の5個のビスを外すと、マザーボードとヒートパイプで接続された冷却フィンの部分だけが金属フレームから離れ、金属フレームは冷却ファンだけ取り付けられた状態で外れます(写真では底面の金属フレームが外れていない状態だが、これを先に外していないと冷却機構側も外れない)。
マザーボードと接続されている冷却ファンのケーブルを外して、分離しておきましょう。
9. これで、金属フレームに取り付けられたマザーボードが露わになりました。先に、GPU用のクーラーユニット(写真手前側、緑色の部分がGPUの載ったドーターボード)を外します。赤○のビス4個を緩めると、ヘッダー部分をヒートパイプ・冷却フィンごと外すことができます。
GPU本体には熱伝導グリスが塗られていますが、周辺チップには粘着性のある熱伝導シートが貼られています。これが貼り付いて、ヒートパイプにつながったヘッダー部分が剥がしにくくなっているので注意しましょう。
10. CPU側のクーラーは、ビス3本を緩めると外せます。CPUのヒートスプレッダーには、グリスが塗布されています。
11. マザーボードを金属フレームから外します。表側2個、裏側2個の計4個のビスを外せば、分離することができます。
これで、ようやくマザーボードの背面にあるM.2 SSDにお目に掛かれます。取り付け方自体は特殊なものではなく、マザーボードの基板から8mmほど浮かせたところにサブ基板が固定される、良くあるタイプのM.2スロットです。ビスを1本緩めれば、SSDは簡単に取り外せます。
M.2 SSDは発熱が問題視されることが多く、特にPavilion Wave 600で使われているSM951は問題児だったようですが、放熱対策らしきものは全く見当たりません。あるとすれば、SSDのある近辺の金属フレームにパンチング穴が開けてあるくらい。本機の冷却ファンは筐体内の空気を吸い込んで、CPUとGPUの冷却フィンを通して外側に強制排出する…という構造になっているので、意外にこのあたりには冷たい空気が流れるのかも知れませんが、ちょっと不安もあります。
ちなみに、SSDを取り付けた状態での金属フレームとの隙間は2.2~2.3mmほど。市販の金属製ヒートシンクを取り付けるにはちょっと狭すぎます。金属フレームとの間に熱伝導シートを挟んで、積極的に熱を逃がしに行く手はあるかも。
分解前にSSD換装のための下ごしらえはしてあったので、早速新しいSSDを発注した上で、Pavilion Wave 600はバラバラにしたまま配達されるのを待つことにしました。組み立て方を忘れてしまいそうで不安ではありましたが(笑)。
そして、実はもうPCの組み直しは完了していて、現在もとの環境の復元作業中だったりします。続きはまた回を改めて。
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