SSK Worldでは、「今年最後の日曜日です」とその年を総括したような振りをした後で、年末に駆け込むように大きなアクションが起きることがしばしばあります。年末年始は、おカネをもらっている仕事の貴重な長期休暇であることが大きいですね。行動を起こす時間そのものとして貴重ですし、実際には先にコトが起きていても、書き起こす時間がこのときくらいしかなくなってしまう…という事情もあります。
…と、思わせぶりな前振りはこのくらいにしておいて、今回は私のスマートウォッチ・TicWatch Proの話題です。購入してから4年目に突入し、このところ充電がどうもウマく行かないことを紹介したところですが、その後状況はさらに悪化しています。それこそ、1週間に一度使えるかどうか?というレベル。これでは、全然使いものになりません。
見たところ問題がありそうなのは充電端子の接点部分のみ。これなら修理すれば直りそうです。さすがにそんなデリケートな部分をDIYするわけにも行かず、これはメーカーで修理してもらうしかないだろうということで、ちょっと調べてみることにしました。
TicWatch Proの製造元・MobvoiのWebサイトには、サポートについての説明があります。また、FAQもまとめられています。日本版のサイトでも基本的に置かれているものは英文で、機械翻訳らしい日本語版も読むことができます。英文・日本語訳を両方何度も読み返してみましたが、そこに書かれていた内容にちょっとした衝撃を受けました。結果的には修理はできない…ということで、それは想定していたのですが、その理由がちょっと予想外だったのです。
Mobvoi社の製品を正規ルートで購入すると、1年間の保証期間が設定されています。保証期間内に故障した場合は、製品一式を中国のMobvoi社に送付すると動作品(新品または整備済みの中古品)に交換されます。保証期間を過ぎたものについては、「新品を購入してください」という形になっています。私の読解力に問題が無ければ、ということなのですが…。
つまり、有償にしろ無償にしろ、いずれにしても「故障品を修理して返送する」という業務フローが想定されていません。私のTicWatch Proの場合は保証期間が切れているので、そもそも受け付けてすらもらえないことになります。
故障した精密機器を修理に出すと、往々にして部品費に加えて高価な技術料が上乗せされます。私たちの懐は痛いわけですが、修理を受注するメーカー側にとっても、大量生産される新品と比べると修理では一つずつ個別の対応が求められるわけで、相応のヒトとモノを割り当てる必要があり、コストが嵩むのは当然です。しかも、修理は業務としては常に安定してあるとは限らないもので、そこにリソースを常時割くのは企業にとっても負担になります。
グローバルに展開される商品が多くなった昨今、世界各地にローカルな修理拠点を設けられるほどの大規模な企業でなければ、修理のために輸送する費用と時間も大変なことになりそうです。そもそも、まだ進歩のスピードが速いスマートウォッチを、何年も使い続けるユーザーがどのくらいいるだろうか?ということも考えると、「修理対応をしないですべて新品と交換」という選択は、むしろ合理的なのかも知れません。
ただ、100円ショップレベルの低コスト商品ならともかく、数万円レベルの値付けをされる商品に対して、日本の企業だとさすがにそこまで思い切った選択ができるところは少ないのではないでしょうか。モノを大事にする「もったいない」文化とは、ちょっと相容れませんよね。
ともかく、これでTicWatch Proが復活できる見通しはほぼ閉ざされてしまいました。Google Fitの歩数記録(ポイントサービスとの連動もあるので結構重要です)はスマートフォンを持ち歩けば記録できるのですが、スマートウォッチの「常に身につけている」という特性は強力です。何しろ、トイレに行くだけで歩数が100歩単位で貯まりますからね。そのためだけに机の上に置いてあるスマートウォッチを手に取ってトイレに行く…というのは、さすがにちょっとカッコ悪いかも。
スマートウォッチのある暮らしを続けようとするなら、新しいモノを買うくらいしか方法がありません。さて、どうするか…ということで、続きはまた改めて。
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