クルマの中ならつながりっぱなし

10月8日に、パイオニアが「カロッツェリア」ブランドのカーナビやカーAVに関する新製品発表を行いました。我が家の場合、クルマにはメーカー純正のカーナビが組み込まれていて交換するわけにも行かず、本来ならあまり縁のない話なのですが,今回はちょっと面白いモノが一緒に発表されました。

現在、カロッツェリアの最上位ブランド「サイバーナビ」では、インターネットへの常時接続を活用したサービスを訴求しています。とはいえ、ナビゲーションのための道路情報の取得については、もうずいぶん前から取り組まれていることで、目新しい話ではありません。ポイントは「それ以外」への活用です。

現行のサイバーナビにはYouTubeアプリがインストールされていて、動画は見放題。また、家庭に設置してあるブルーレイレコーダーにリモートアクセスできる機能もあり、録画した番組を観るだけでなく、放送中の番組をストリーミングしてしまえば、クルマでBS放送やスカパー!を受信しているのと同じことになります。さらに、Wi-Fiアクセスポイントとしても機能し、パソコンやスマートフォン、ゲーム機などからもインターネット接続が利用できます。

この「クルマの中ならつながりっぱなし」環境を実現しているのが、NTTドコモの提供している「docomo in Car Connect」サービス。対応機器による車内での利用を条件として、LTEによる通信が定額で使い放題になります。利用料は、1年プランなら12,000円(税抜、以下同様)ですから、月額1,000円相当ということになり、通信制限が全くかからないことを考慮すると、これはかなりの破格といえます。クルマの使用頻度が低い人向けに、1ヶ月1,500円、1日500円というプランも用意されています。


8日のプレスリリースでの最大のポイントは、この「docomo in Car Connect」が利用できるWi-Fiルーター・DCT-WR100Dが発売されること。高価なサイバーナビを買わなくても、手頃なお値段で車内に常時接続のインターネットが用意できるようになります。スマホのカーナビアプリだって、iPadからのAmazonプライムビデオだって使い放題です。

Wi-Fiの対応規格はWi-Fi 4(IEEE802.11n)止まり、同時接続機器数は5までと、Wi-Fiルーターとしてはかなり控えめなスペックですが、移動する車内という使用環境を考えれば十分でしょう。一方で、動作保証温度は-10℃~60℃と、車内の過酷な環境に耐えられるように設計されています。電源が12V・24Vのシガーライターソケット専用なのも車載用ならではですね。

我が家の場合、車は毎日のように利用しますから、DCT-WR100Dは生活シーンにマッチしそうです。特に、妻は車での移動が主ですから、iPhoneのデータ通信量をかなり削減できるかも知れません。車内で流す音楽も、定額制サブスクリプションサービスを使って、Bluetooth経由で車のスピーカーから流すことが現実的な選択肢になります。結構、アリかも。


今回のプレスリリースを読むと、こんな注意事項が書かれています。

※1 本機はクルマ専用のWi-Fiルーターのため、走行中と一定時間の停車中のみWi-Fiサービスが利用可能です。本機をアクセサリーソケットに接続するだけでは、Wi-Fiを利用できません。

※2 車内以外での利用または不正な利用方法を検知した場合、当該通信が制限される場合があります。

https://jpn.pioneer/ja/corp/news/press/index/2540/

DCT-WR100Dを、車から持ち出して「単に通信料が安いWi-Fiルーター」として使わせないような仕組みが組み込まれているようです。車両に固定されるカーナビ専用機ならともかく、簡単に取り外せるWi-Fiルーターだからこそ懸念されるポイントではありますが、どうやって車両外での利用を検知するんだろう?と不思議になりますよね。

とはいえ、例えばGoogle Mapsのタイムライン機能は、ユーザーの移動手段が徒歩か、自転車か、車か、電車か…という区別を自動で検知しています。衛星測位や加速度センサーなどを活用すれば、検知は不可能ではなさそうです。

逆に、ユーザーが徹底的にクルマに「なりすます」ことができれば、不正な利用ができてしまう可能性もあるのでしょうけれど…たぶん、割に合わないでしょうね。そもそも、どうすれば良いのか見当も付きませんし。素直にクルマ用として使うのが、いちばんだと思います。

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