昨年末に購入した新しいスマートウォッチ・Galaxy Watch4の売りの一つが、「スマートウォッチでは世界初」となる、体組成計測機能を内蔵していること。体内に微弱な電流を流して、電気インピーダンスを計測することで体内の筋肉・脂肪・水分等の比率を割り出せる…というものです。体重計などに組み込まれている体組成計測機能と、原理的には同じですね。
この方法を使うためには、それなりに距離がある2点間で通電できるように電極を配置しなくてはなりません。Galaxy Watch4の場合は、文字盤裏面の光学式心拍センサーの周囲に、リング状に金属が剥き出しになった部分があります。
そして、側面にある2つのキーも金属製です。このキーに、Galaxy Watch4を装着したのと逆の手で触れることで、右手と左手の間に通電させるわけです。構造としては、Apple Watch(Series 4以降)の心電図計測機能と全く同じですね。Galaxy Watch4も、ハードウェア的にはこの「電極」を使って全く同じことができるはずなのですが(涙)。
計測時の姿勢については、計測用のアプリを立ち上げるときに丁寧に説明されます。姿勢自体はそれほど大変でもないのですが、「両手がお互いに触れないように」が意外に難しいですね。気を抜くとショートしてしまい、計測が中断します。
説明画像は左手にウォッチを装着していることが前提になっているので、左利きのため右手にウォッチを装着している私の場合、操作キーが手首側ではなく腕の根元側になってしまい、全く同じ姿勢が取れません。指を曲げて、盤面の上に左手が被るようにしてキーに触れ計測してみたところ、計測結果に大きな差は出なかったので、この方法でも良さそうです。
さすがに左利き用のウォッチを作れとまでは言えませんが、画面を180度反転させて、キーが左側に来る状態でも使えるようになると良いですね(2022年2月17日のアップデートで可能になりました)。Apple Watchではコレが可能になっているのだそうです。うらやましいなぁ。…まあ、右利き用の機器でも、使っていれば徐々に慣れては来るのですが。
計測結果は、ウォッチ盤面で確認できます。画面をタップすると、詳細な内容をスクロールさせながら見ることができます。詳細画面の中に体重がありますが、さすがにコレはスマートウォッチからでは量りようがありませんから、体重計で計測して、計測直前に入力します。連携したスマートフォンからなら、履歴を追いかけるなどさらに詳細な情報が見られます。
数字は出てくるけれど、ちゃんと測れているのだろうか?というのは気になるところです。10年以上前に購入した体組成計で、今でも毎日体重を量っているのですが、この体組成計で表示される体脂肪率を、Galaxy Watch4の計測結果と比べてみました。
基本的にGalaxy Watch4の方が2~4%ほど高い数値を返してきます。増減は連動しているようにも見えるものの、明らかに変なときもあります。特に最初のうちはGalaxy Watch4での計測に慣れておらず、姿勢もうまくとれていなかったかも知れません。少なくとも、これだけでは正しく測れているかは何とも言えません。
もっとも、どちらも電気インピーダンスで体脂肪率を推定しているだけに過ぎず、しかもそれぞれ下半身・上半身と測っている部位が違いますから、異なった値になるのは当然なのかも知れません。Galaxy Watch4のユーザーマニュアルによると、
• 医療用体組成測定機器とは異なり、手首に装着するタイプの本製品は、上半身の体組成を測定し、全身の体組成を推定して結果を出します。そのため、上半身と下半身のバランスが極度に悪い場合、極度の肥満の場合、筋肉量が非常に多い場合などは、体組成の測定結果が不正確になる可能性があります。
Galaxy Watch4シリーズ(SM-R860/SM-R870/SM-R880/SM-R890)・ユーザーマニュアル(https://www.galaxymobile.jp/support/ より入手)より引用
• 体組成の測定には、生体電気インピーダンス法(Bioelectrical Impedance Analysis:BIA)を採用しており、標準基準とされる二重エネルギーX線吸収測定法(Dual-energy X-ray Absorptiometry:DXA)と比較して98%以上の相関関係を実現しています。
と説明されています。この記述を信じるならば、Galaxy Watch4としてはそれなりに意味のある数字は出せているはずなのですが…。測定姿勢を毎日練習しつつ、もうしばらく試してみようと思っています。
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