3月8日はミモザの日でした。我が家のミモザアカシアも見頃を迎えています。根元から先の方に向けて徐々に咲いていくので、先端まで花が開いたところで切り花にしていろいろ楽しむことにしています。どちらにしても、花が終わったらバッサリ切り落としてしまうわけですしね。
ミモザに限らず、季節の風物詩は画に残しておきたくなります。娘の七五三のときに買った一眼カメラ・α55もまだ現役ですが、SNSにアップするときの利便性を考えると、最近はスマートフォン内蔵のカメラの方がずっと出番が多くなっています。もちろん、現在使っているAQUOS sense7のカメラも、上手く使えば水準以上のキレイな写真を残してくれます。
AQUOS sense7のカメラアプリはこんな感じ。特に奇をてらったデザインなどはなく実にシンプルで、マニュアルなどなくても直感的に撮影できてしまいます。
AIによる対象認識もあり、あまり考えなくても、ボタンひとつで場面に合わせた写真が撮れるようになっています。
標準的な記録モードは、4096×3072ピクセルの、約1,260万画素で記録されるモードになります。AQUOS sense7のメインカメラに搭載されているセンサーは、1/1.55型・5,030万画素という大型のものになりますが、普段は4画素分をひとつにまとめて使われているようです。最近の製品ではよく見られる「ピクセルビニング」と呼ばれる仕組みで、センサー感度や処理速度(5,030万画素ともなると、そのまま記録するのも縮小するのもタイヘンですからね)が向上できるメリットがあります。
最大8.0倍までのデジタルズームが可能ですが、「ズーム」とは言え、実態は画像の中心部を拡大しているだけですから、倍率が上がると共に解像感が目に見えて低下していきます。「写真」と呼べるのはせいぜい2.0x程度までかな?と感じます。
ちなみに、ズームの倍率を「1.0x」よりも低くすると、メインカメラの脇に装備された超広角のサブカメラが使われます。こちらは800万画素ということで、記録される画素数も相応のモノになりますが、記録された画像を見ると、画素数の差以上に落差を感じてしまいます。まあ、サブですから仕方ないのですが。
背景をぼかした撮影ができる「ポートレート」モードもあります。人物を撮影したいときだけでなく、対象物を目立たせる写真を撮りたいときには有効ではないかと思います。調整できるパラメーターとして、「ぼかし」はともかく「美肌」があるのはこのモードならではです。
対象になるモノはくっきり映し込み、周囲は望遠レンズ「っぽく」キレイにぼけた写真が撮れています。レンズ自体には広角の歪みがあるのに、ぼけはまるで望遠レンズ…という違和感が気になるのは、フィルムの一眼レフ時代から写真と向き合っていたせいでしょうか…トシかな(汗)。
「マニュアル写真」モードでは、さらにいろいろなパラメーターを操作した写真が撮れるようになっています。露出補正、ホワイトバランス、フォーカス設定、ISO感度、シャッタースピードの設定がありますが、初期状態では全てオートで動作していて、項目を選ぶとマニュアルでイジれる…というUIになっています。
ここで細かい設定をして写真を撮ろう!という意欲は、正直あまり起きません。それをやりたくなる場面なら、私は一眼カメラも持っていますしね。このモードのメリットは、中央に水平線表示があり、カメラの姿勢を確認できることでしょうか。
カメラとしての基本性能は、写真を「撮る」場面においては特に問題は感じませんでした。センサー全体を使った像面位相差方式のオートフォーカスは十分に高速ですし、シャッターボタンを押してから撮影が行われるまでのタイムラグも、それほど気にはなりません。
しかし、「撮った」後の動作についてはストレスを感じる場面が結構あります。HDRや夜景撮影など、撮った画像に後処理が必要なときには、ハッキリと動作が遅くなり結構待たされるんですよね。「画像の処理中…」という表示が出たままでカメラの動作が止まってしまうことも、何度かありました。これは単に動作が重いのか、ソフトウェアの不具合があるのかはわかりませんが。
少なくとも、カメラ周りの処理がかなりな負荷を掛けていることは間違いないようで、バックグラウンドで他のアプリが動いていると、あからさまに影響を受けます。Amason Musicなどで音楽を聴いていると、カメラの起動で音が飛んだり、さらにはアプリ自体が強制終了したのか演奏が完全に止まってしまったり…ということがしばしば起きています。
AQUOS sense7に載っているSnapdragon 695 5Gはミドルレンジに分類されるSoCですが、カメラ周りの処理性能については、あまり重視されていないような印象を持っています。このチップの仕様のせいで、他社のライバル機たちも同様に4K動画が撮影できないことは、以前から何度も話題にしていますが、おそらく基礎体力として無理なのでしょう。
AQUOS sense7の「クラス水準以上のカメラを載せて差別化を図る」という設計自体は、現在のスマートフォンが置かれている状況を見れば当然あり得る発想です。しかし、ただでさえカメラにあまり注力していないように見えるSnapdragon 695で処理させるには、ちょっと荷が重すぎたのではないかな?という気がします。おそらく、カメラだけにパワーを「全振り」して動かすのが精一杯で、バックグラウンドに他の仕事があるともう無理なレベルなのでしょうね。
とはいえ、10万円以上のハイエンド機ではなくこのクラスのスマートフォンを使うと決めた以上、妥協しなくてはならない部分はどうしてもあります。使う私たちの側で、そんなAQUOS sense7の事情を少しは汲み取った上で使うべきでしょう。とりあえず、音楽を聴きながらカメラを使うのは止めることにします。
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