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レッツノート以外の何か・2023 (2)

5年ぶりに復活した「レッツノート以外の何か」シリーズの記事の続きです。前回は「レッツノート以外の何か」を自分のPCとして持ち歩く機会がある…という話をしたところですが、別にそれほど特殊な話ではありません。職場で自分に割り当てられたPCがモバイルノートに更新され、外出先にも持ち出すようになりました。とはいえ、現在の私は業務用のPCを選定できるような立場にはありませんから、好きなモノを使わせてもらえるわけではありません。

実は、10年ほど前にはそんな立場に居たことがあり、サポート終了を迎えようとしていたWindows XPを一掃するために奔走しました。当時まだデスクトップ機には珍しかったSSDを起動ドライブに採用し、「大丈夫なのか?すぐ壊れるんじゃないか?」などと心配されながら、仕様検討したのは懐かしい思い出ですね。

今やSSDはPCの世界ではすっかり一般的。起動ドライブとしては、ハードディスクをほぼ駆逐しつつあります。先見の明があった…ということにしておきましょう(笑)。ま、昔話です。


…というのはともかく、最初に私に割り当てられたモバイルノートは、dynabookのS73という機種でした。この分野では老舗のブランドではありますが、スタンダードなモデルということもあり性能面はそこそこ。10000番台のCore i5ですから、普通の事務仕事には問題ありません。「A4ファイルサイズ」と形容するのが適当なサイズ感で、重量も1.2 kgほどと劇的に軽くはありません。樹脂製で無塗装の筐体は、傷などが気になりにくい長所もありますが、正直なところ高級感はありません。

dynabook S73(写真右)。筐体サイズもこのクラスとしては標準的

それでも、これまでは考えられなかった在宅勤務などを実現した立役者ではあったわけで、実際にレッツノート・CF-SV8と一緒に2台を鞄に入れて職場まで何度も往復しました。さすがに、合計で2 kgを超えるのでバックパックもずっしりと重くなります。CF-SV8と並べると、dynabook S73の方が画面面積は広く(13.3 型フルHD)、キーボードもゆったりしているのは確かで、文章中心の仕事ならストレスは感じませんでした。

4月から職場を異動になったのですが、これに伴い私が使う端末も変更になりました。今回使うことになったのは「FMV LIFEBOOK U9311/F」という型番が付いた製品。5年前に「レッツノート以外の何か (3)」という記事で紹介したFMV LIFEBOOK UH-Xの後継モデルの、企業向けバージョンになります。

Tiger Lake世代のCore i5を載せたプラットフォームで、世代が新しい分だけdynabook S73より処理能力が向上しているはずですが、差がわかるほど重い仕事はさせていないので、快適そのもの…とだけは言えます。13.3 型フルHDの液晶画面もdynabook S73と同じですが、超狭額縁設計でフットプリントはほぼA4用紙サイズ。JEITA 2.0基準で20時間動作するバッテリーとLTE対応のワイヤレスWANを内蔵しているのに、重量はなんと約900 gに抑えられています。

富士通渾身の、超軽量モバイルビジネスノートと言って良いでしょう。こんな「とんがった」製品を社用品として大量導入することをトップに了承させた、機器調達部門のスタッフには頭が下がります。


このFMV LIFEBOOK U9311/Fを使い始めてからもうすぐひと月経つわけですが、実際に使ってみると、想像以上に、さらにはちょっと店頭で触ってみた以上によくデキたPCであることがわかってきます。

まず、軽さと薄さ(約16 mmしかありません)は明らかなメリット。CF-SV8と2台持ちしても2 kgを下回り、鞄の中での存在感のなさは感動的です。筐体の剛性も十分で、持ち歩きに不安はありません。本当は、仕事用端末でもインターネットにもっと自由につながせてもらえれば、出張で2台持ちなんかする必要はなくなるのですが、それは今の職場のポリシーではまず実現しそうにありません(涙)。

フットプリントのサイズ感も、大きすぎないギリギリのラインを押さえていると感じます。307 × 197 mmという縦横サイズはA4判の用紙より長辺が約1cm長く、短辺側は1cm少々短いのですが、15.5mmという薄さもあって、A4版の冊子が収まる鞄なら普通に入れることが可能。今通勤に使っている鞄は、はるかに大きなPCでも収納可能なのですが、プライベートで出掛けるときの荷物も考えると、このサイズが限界です。

普段使いで際立つのは、キーボードの打鍵感の良さ。CF-SV8のキーボードもかなりいい感じではあるのですが、こちらの方が上かも知れません。縦横とも19 mmのキーピッチは、まあこのクラスとしては当たり前ですが、レイアウトに不自然なポイントが全くないのは良い感じです。ストロークはCF-SV8よりも浅いはずなのですが、いわゆる不快な「底付き感」はなく、打鍵に対して自然に跳ね返ってくる感触が心地よいですね。これなら、長文を打っても疲労感は少なそうです。


今年のアタマに、このシリーズには個人向けの後継機種が発表されています。最大の変化は、画面サイズが16:10比率の14.0型に大型化されたこと。フルHD(16:9)より縦長の画面は市場のトレンドになっていて、CF-SV8と全く同じですから馴染みはあります。1920×1200ピクセルという画素数もCF-SV8と全く同じで、画面解像度という指標で見ると画面が大きな分わずかに荒いことになりますが、まだまだ十分高精細なレベル。むしろ「離せばわかるお年頃」の我が身にとっては、大きいのは嬉しいところです。

それでいて、最軽量モデルのUH-X/H1は「14.0型ワイド液晶搭載ノートPCとして世界最軽量」の689 gしかないというのですから、もう驚くのを通り越して笑うしかありません。ほぼA4サイズのコンパクトなフットプリントも維持しています。

ただ、私としては、同じ筐体でもう少し重量があるものの総合的なパフォーマンスはさらに高いという、店頭モデルのUH90/H1や直販限定のWU2/H1シリーズの方に興味があります。別にパワフルなデスクトップ機でも持っているのならともかく、どうしても1台で全てをこなさざるを得ないので…。2台目用として割り切るなら、最軽量モデルという考え方もあり得るのですが。


WU2/H1には、5G対応のワイヤレスWANを内蔵可能なモデルがあります。これを選ぶと、P-Core4基+E-Core8基構成のCore i5-1340PやCore i7-1360Pが搭載できます。現在最新のRaptor Lake世代で、先代のAlder Lakeとの劇的な違いはありませんが、クロックアップ分の着実な進化は見込めます。Thunderbolt 4ポート2基から有線LANまで豊富な接続インターフェースが装備され、無線LANは最新のWi-Fi 6E。JEITA 2.0基準で28時間動くバッテリーも搭載された上で、重量はカタログ値で928 gからとなっています。

レッツノートではCF-FV3/FV4が直接の競合になると思いますが、カスタマイズメニューの関係でガチンコの比較ができません。ただ、WU2/H1なら現状のレッツノートでは用意できない「Raptor Lake+Wi-Fi 6E+5G」の最上級てんこ盛りが実現可能な上に、スペックや保証・サービスをなるべく近づけてカスタマイズしたCF-FV3/FV4よりも10万円以上安い計算になります。そもそも、レッツノートのような「上か下か」の二者択一ではなく、例えば「Core i5-1340P+16GB RAM+5G」なんて選択ができるのも魅力で、予算に応じて絞りたいところは絞れます。

しかもWU2/H1の方が300 gほど軽量で小さくて薄く、バッテリーライフは長いわけで…というより、そもそもCF-FV3/FV4は、数値で見るとこのクラスでは軽量でもコンパクトでも、スタミナ豊富な方でもありません。ちなみに、より小さな筐体(価格はほぼ同じ)のCF-SR3を比較対象にしても、なおWU2/H1の方が薄く軽量です。

縦に余裕のある3:2比率の画面、ユーザーが簡単に交換できるバッテリー、VGAポート内蔵に縦横サイズの小ささ(SRのみ)あたりがレッツノートの強みとなりますが、それでも現時点では「Panasonicのロゴに10万円+αを払った上にスペック差を我慢できるか」という展開。最後の決め手になるのは「レッツノート愛」の深さなのかも知れません。


おそらくレッツノートはゴールデンウィーク明けの5月中旬あたりに2023年夏モデルに切り替わるのですが、いつものパターンなら、頑張っても既存筐体にフルラインナップでRaptor Lake+Wi-Fi 6Eを納めるくらいの「刷新」が精一杯でしょうか。それなら、次はFMVを選んでみるのもいいかな…と思うところです。使ってみて、改めて「レッツノートの方がいいなぁ」と実感するのなら、それも勉強かも。

ただ、富士通のネット直販「富士通WEB MART」では、パナソニックストアプラスのようなショッピングクレジットが用意されていないんですよね。クレジットカードの分割払いは選べるのですが、金利が結構バカになりません。そうなると、6月6日まで36回払い無金利クレジットを提供しているパナソニックストアプラスも結構侮れません。このキャンペーンの期間内には夏モデルが出てくるだろうしなぁ…気になるところです。

いずれにしても、懐事情が厳しい中で新しいPCを買うような出費は実にツラいところです。やっぱり宝く(以下略)というより、もはやパソコンを買うのなんて夢のまた夢なのかしら(涙)。とはいえ、激動の時代に「何かを生み出す側」として食らいついていくためには、PCは必須のアイテムだと思っています。何を選ぶかはともかくとして、なんとか更新していきたいところです。



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