唯一のMy PCとしてのモバイルノート

先日ご紹介したThinkPad X1 Carbon Gen 10 30th Anniversary Edition」は、やっぱり非常に気になる一台です。注文が始まってから4日ほど経ちますが、さすがに限定1,000台が即完売とは行かず、まだ注文は可能なようです。ただ、納期は「4週間以上」と表示されていますから、今注文すると相当待たされそうですね。

レノボでは、現在48回までの分割払いが無金利になるキャンペーンを実施中です。これなら330,000 円の買い物でも月々6,800 円(初回は10,400 円)の支払いにすることができますから、頑張れば何とかなるかも?という気持ちにさせてくれます。さすがにこのクラスのThinkPadなら4年間使い続けることはできるはずですから、これも十分あり得る選択です。とはいえ、他にも欲しいもの、払わなくてはならないモノはいろいろありますし、なかなか踏ん切りは付かないわけですが。

それよりも、注文して納期を待っている間に、他社からより魅力的な新製品が登場する可能性だってあるわけで…CPU等のプラットフォームの世代交代は当分無いと思いますが、それでもいろいろ悩みはつきません。


SSK Worldでは、もう20年以上の間モバイルノートPCの話をし続けていますが、これまで自ら所有したブランドはレッツノートのみです。買い換えのタイミングが来るたびに、他社製品も並べて比較してきましたが、最終的にはレッツノートに落ち着き、他社製品が正式に購入検討のレベルまで上がることはありませんでした。

もう少し細かく遍歴を振り返ってみると、別にPanasonicと心中しようとしているわけではなく、他社製品も含めて一貫して「小さなノート」を探した結果、レッツノートに落ち着いていることに気付きます。これまで使ってきたレッツノートたちの中で、現役の6代目に当たるCF-SV8が最も大きく重い製品になりますが、これも現在の業界の水準からすれば大幅に小さい部類に入ると言えます

縦横サイズが小さな方がより小さなバッグで持ち歩けますし、何より軽くて移動中の負担にならないのはありがたいところ。しかし、その代わりにいろいろなモノを犠牲にします。画面やキーボードが小さく、作業に際してストレスを感じる場面は間違いなくあります。そして、動作の軽快さに欠ける…というレベルで、計算能力上の不利があります…これについては、ずいぶん差が埋まってきている実感もありますが。

それでも、大画面モバイルも増えてきた昨今、どうして小さなノートを選び続けてきたのか?と考えてみると、それはやはり「2台目のPC」として使ってきたからだと思います。自宅では高性能なデスクトップPCがありますからそれを使います。出先で「だけ」使うためのモバイルノートですから、多少の使用中の不満は我慢してでも、移動中に楽をしたかったわけです。


ところが、最近気になるモバイルノートは、すっかり大画面モバイルにシフトしています。小さな画面の文字が読みにくくなってきた…なんて情けない事情もありますが、それよりも大きいのは、そのモバイルノートに期待する役割が全く違うことです。

HP Pavilion Wave 600-a072jp
HP Pavilion Wave 600-a072jp (2016年11月)

我が現在使っているデスクトップPCは、2016年に購入したHP Pavilion Wave 600ですが、これは計算能力ではCF-SV8と比べても大差ありません。しかも、かなり古いこともあり、Windows 11への正式対応はできないことが明らかになっています。自作PCのようにアップグレードで乗り切るわけにも行かず、2025年にOSはサポート切れとなります。

そこで新しいデスクトップPCを導入できるほど、経済的な余裕はありません。それでもPC無しで生きていけないカラダになってしまった自分が、これからどうしていくのか?と考えれば、「1台のPCだけで、自宅での作業も、モバイルも、すべての状況に対応していく」という選択肢しかありません。1台のPCですべてをこなすのならば、データやアプリ、設定などを複数台のPCの間で同期することを考えなくても済む…という、大きなメリットもあります。

幸いなことに、今どきのモバイルノートPCには、PCに求められるほぼすべてのニーズを吸い取れるだけの強靱な基礎体力に加え、スリムで軽量、しかも衝撃に強い筐体を併せ持っているものが数多くあります。昨今のマルチコア化が進んだCPUなら、相当高度な計算が必要な作業でも困ることはないでしょう。


もっとも、それだけでは大画面モバイルが良い理由にはなりません。自宅では外付けのキーボードやディスプレイにつないで使えば良いわけで、それなら今のCF-SV8にもできることです。ただ、電源ケーブルとHDMIケーブルを接続して、さらに周辺機器も全部PC本体にその都度つないで…というのは、少々面倒です。今ならケーブル1本で全部済ますことができる解決策もあるわけですし。

…と考えていくと、実のところワタシは単に何かしら新しい体験をしてみたいだけなのかも知れません。それどころか、トシを取って目が辛くなってきたのを誤魔化そうとしているだけなのでしょうか。…それは認めたくないなぁ。

それにしても、今回のは「レッツノート以外の何か」病が再発したか、「レッツノート教」のマインドコントロールから脱しつつあるのか、どちらなのでしょうね?まだ、自分にはどちらの自覚もありません。ただ、少なくとも「大画面モバイル」というカテゴリーだと、レッツノートは唯一の選択ではなくなる、と言うことは間違いありません。CF-SV8の体力が、今どきのPCの使い方に追いつけなくならないうちに、いろいろ考えておこうかと思います。

唯一のMy PCとしてのモバイルノート」への2件のフィードバック

  1. もう何年もブログ拝見しています。
    ノート選びですが、私は1990年代~2000年代後半はLet’s note含めノートPCを買い替えてきましたが、この10数年はデスクトップを自宅と職場で使っています。
    理由は主にパフォーマンスの面、あと通勤の荷物が軽くなるのもあります。
    結果としてパーツ更新をしてもノート買い替えに比べればコスト面でもかなり抑えられています。
    2007年頃からDropboxが安定して使えるようになったのが大きいです。職場ではこの手のサービスは使えないのでスマホのテザリングですが、まあBYODでもそういうこともダメな会社も当然多いと思いますが。
    出張にはノートPCを使いますが、頻度が少ない分自由に選びやすいです(今はXZ6です)。
    もちろんノート+デスクトップでもいいですし、30万のノートPCを買うなら、15万円のデスクトップと15万円のノートの方がいろいろ楽なように思っています。買い換えの苦しみ・楽しみも2倍です。
    以上個人的なコメントでした。

  2. 高橋 さま:
    コメントありがとうございます。そして、以前からお読みいただいているとのこと、嬉しく思います。
    ウチの職場は、構内ネットワークのインターネットへの接続が厳しく制限されている一方で、別途インターネット回線にPCを比較的自由につながせてもらえる…という、ポリシー的には問題アリの気がしますが自分としては非常にありがたい環境で、BYODでかなり自由にやらせてもらってきました。デスクトップ機を持ち込んで据えるのはさすがにちょっと気が引けるので、毎日ノートを持ち込む運用をしているところです。
    自分の中では、どういう形が次のベストになるのか、未だ結論が出ていません。まあ、こうしていろいろ考えている時期が、スタイルが定まってきた時期よりも楽しかったりするわけですが。

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