高級ケースのすすめ

「遅延書き込みデータの紛失」エラー

トラブル連発

前回でハードディスク絡みのエラーも一段落かと思っていましたが、そんな中でもう一つ洒落にならないトラブルに遭遇しました。それは、ビデオカード・RADEON9700 ProのドライバをATI社から提供される最新版に入れ替えたときに発生。Windows XPの起動中に「遅延書き込みデータの紛失」というタイトルのエラーメッセージが表示され、システムが正常に起動できなくなってしまいました。回復コンソールからもハードディスクへのアクセスが不可能になってしまい、結局再インストールを余儀なくされました。

これは、「レッツノートのある暮らし」で紹介したメインメモリの徹底利用策の一つ、「メモリ利用をシステムキャッシュ優先にする」設定とRADEON用ドライバの「相性」のようなものが原因で発生したエラーだそうです。もちろん、メモリ利用をプログラム優先にすれば解決しますが、レジストリエディタで「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management」セクションに「SystemPages」キーを値「dword値:ffffffff」で作成すると、キャッシュ優先のままでもトラブルが回避できるのだそうです。ただし、お試しの際はあくまでも自己責任の上で。ハードディスクの中身が破壊される可能性がある訳ですから、データのバックアップは必ず取っておきましょう。

ケースの性能

さて、話は前回の「問題」へと戻ります。せっかくの新しい電源が、これまで使っていたケースにまともに取り付けらません。ケースを強引に加工して取り付けようかとも思ったわけですが、冷静に考えてみると金属の精密な加工のために必要な技術や設備は私の手元にはありません。結局、最も確実な「ケースの新調」という手を使うことにしました。「電源を買い直す」という手は考えませんでしたね。巷の製品を見てみると、ファンを底面と背面の2個装備するデザインは現在の主流で、むしろ現状の電源マウント法の方が特殊なようです。

そうなると、次は新しいケースの機種選定となるわけですが、ケースの選択基準については前にも記事にしたことがあります。外見も、機能も大事なんですが、最近はケースにも「性能」を求める声が上がるようになってきました。CPUをはじめ強烈な発熱源がケース内部に増えてきた今、ケースに要求される性能の一つは冷却性能。そしてもう一つ、家庭内で運用することを考えると重要なのは静穏性能ですね。PC用ケースではファンによる強制空冷方式がほとんどであることを考慮すると、この2つは容易に両立できない要素なんですが。

ALTIUM S8 「The Spirits of JAPAN」

私、脱いでもスゴイんです

いろいろと検討して、結局私が購入したのは先代のケースと同じソルダムの製品、ALTIUM S8 「The Spirits of JAPAN」。ALTIUMはフロントパネルも含めてほとんど全てがアルミで作られたシリーズで、アルマイト処理の質感が大好きな私にはたまらないデザインです。前面と側面には大きな吸気口があり、前面には直径120mmの低騒音ファンが装備されているという構成で、冷却性能も静穏性能も期待できそうです。

アルミケースに対しては「熱伝導性の高いアルミをケースに使うので放熱効果が高い」と「冷却は結局ケース内を流れる空気の問題でケースの素材には意味がない」との両意見がありますが、少なくとも直接アルミのフレームに触れているドライブ類の放熱には効果があるはずです…実際に外装パネルが少し暖まったりしますし。まあ、私がソルダムのケースで気に入っているのはアルミ製であることよりもむしろ加工精度と剛性の高さなんですけどね。パーツが何も考えずにぴったり組み込めて、安価なケースのような筐体のきしみも全然ありません。

黒色アルマイト処理のシャーシ

外見だけでは通常モデルのALTIUM S8と区別の付かない「The Spirits of JAPAN」なんですが、違いは外装パネルを取り去ると鮮明になります。シャーシ側にも黒のアルマイト処理が施されているんです。実際にこの色が表に出てくるのは背面と底面だけ。言い換えれば普段は全然目に触れないわけですが、こうして見えない基礎の部分にもこだわるところを「日本伝統の美意識」とするソルダムの主張もわかる気はします。単にカッコいいだけではなくて、素材色そのままと比べると傷も付きにくく、手の脂などによる腐食も少ないはずです。

アルミ削り出しのインシュレータ

このケースに、純正オプションのアルミ削り出しインシュレータを装着しました。ケース本体が28,665円、このインシュレータが5,775円。さらに電源の11,800円を加えるとケース一式では実に46,240円(いずれも税込)ということになります。下手するとパソコン一式が揃ってしまうくらいの、常軌を逸したリッチなケースになってしまいました。まあ、これもあらゆる面でこだわりを見せた結果で納得はしています。ちょうど高級スポーツカーを購入するのと似た感覚でしょうか。

前回触れなかった余談ですが、電源を購入するときに値札を見ながらちょっと値引きをしてもらい「11,800円にしましょう」という話になりました。その後で「これって税込み価格ですよね?」と念を押したら、これがまだ外税表示だったらしく、結局税込みで11,800円にしてもらいました。総額表示への移行時期ならではの、ちょっと得したお話でした。

スライド着脱式マザーボードベース

高級ケースの価値、再確認

先にも少し触れましたが、このケースの良いところの一つが組み立ての容易さ。パーツがきっちり収まる加工精度の高さもそうですが、構造自体にパーツの組み込み作業を非常に楽にしてくれる工夫があります。

簡単に取り外せるシャドウベイ

マザーボードベースは後方に引き出して完全に本体から取り外せるようになっていますし、3.5型シャドウベイの取り外しは手回しネジたった2個で行えます。PC自作初心者にこそ安売りケースではなくこうした高級ケースをおすすめしたいところです。

電源の取り付け

もちろん、問題の電源もこんな風にぴったりと収まります。ファンガードが微妙に引っかかるのでネジを締め直しましたが、これはケースよりもむしろ電源側の作りの問題です。上下どちら向きにもちゃんと取り付けられるような構造になっているのは気が利いています。

パーツを組み込むと

内部が組み上がるとこんな感じになりました。シャーシが黒いせいか、これまでよりも引き締まって見えます。パーツの中にもハードディスクの本体など黒いものが意外に多いということがあるかも知れません。

また、高級感のある見た目に負けないように、配線の処理にも気を遣いたくなります。今回は、スパイラルチューブを使って中央手前側に電源ケーブルを束ねてみました。動機としては見た目にこだわった作業なんですが、結果的にケース内部の空気の流れをより良くすることにつながっているはずです。これも高級ケースの波及効果だと思うんですが…どうなんでしょう?

実は、写真をよく見ると他にも新しく導入したとんでもないパーツがいくつか含まれているんですが、それらについてはまた改めて触れていくことにしましょう。やっぱり春の嵐は止まりません。

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