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広がるマイナンバーカード

諸般の事情により、毎週のように病院に出掛けているのですが、置いてあるチラシが最近ちょっと気になります。「マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになります!」というもので、2021年3月…つまり来月から、病院や薬局などで提示する健康保険証の代わりにマイナンバーカードが使えるようになります。

病院などの受付に専用のカードリーダーが設置され、ここにマイナンバーカードをかざすと提示完了!となるのだそうです。このカードリーダーにはカメラが装備され、顔認証で本人確認を行うのだとか。といっても、カードの顔写真と提示した本人の顔を見比べる…というもののようで、事前に顔を登録するならともかく、これでセキュリティー確保になるのかどうかは、ワタシにはよくわかりません。

来月から開始とはいうものの、カードリーダーの全国各地への配備が完了したというわけではなく、これから順次進められることになります。カードリーダーが備え付けられていない場合、マイナンバーカードを提示しても健康保険の確認はできませんから、従来の紙の健康保険証を提示しなくてはなりません。当分は「マイナンバーカードがあればOK」とはとても言えない状況が続きます。

とはいえ、マイナンバーカードが健康保険証の代わりに使えるようになれば、転職などで保険が切り替わったときでもそのまま使えますし、確定申告で医療費控除を行いたいときにもスムーズに行えるようになるなど、新しい便利なサービスも用意されます。これまで何に使うのかよくわからなかった(住民票のコンビニ交付だけは便利でしたが)マイナンバーカードですが、誰もに身近で、しかもわかりやすいメリットのある利用法がようやく登場してきた感があります。


マイナンバーカードのシステムが始まってもう5年くらい経ちますが、我が家で持っていたのは私だけでした。ひとえに私が新しもの好きで何でも試してみたかったから…というところなのですが、先日、妻が我が家では二人目のマイナンバーカード所持者になりました。

自営業である彼女にとって、今回作ることにした最大の目的は確定申告。2020年分から、個人事業主のいわゆる青色申告特別控除が、従来の65万円から55万円に減額されたのですが、e-Taxによる電子申告なら65万円のままということで、節税できるメリットがあります。しかも、コロナ禍の中で、密な状況になることが懸念される確定申告の受付会場に行かなくても済むわけです。

マイナンバーカードを受け取ってきた彼女は、早速マイナポイントの登録手続きも済ませました。手続きはとんでもなく面倒に感じますが、これも現状では非常にわかりやすく明確なマイナンバーカードのメリットです。新型コロナウイルス対策の特別定額給付金の手続きもそうでしたが、政府があの手この手で普及を進めようとしてきたマイナンバーカードが、ようやく住民の手元に渡り始めています。


健康保険証の話に戻りますが、手持ちのマイナンバーカードは、ただ持っているだけで健康保険証として使えるようになるわけではなく、事前に登録が必要です。登録作業は、特別定額給付金のときにもお世話になった「マイナポータル」サイト経由で行います。

マイナポータルAPがOPPO Reno3 Aでも使えます

これまではパソコンから手続きをしてきましたが、今回はスマホを使ってみることにしました。昨年購入したOPPO Reno3 Aが、Android版の「マイナポータルAP」アプリに対応するようになったからです。Google Playストアからダウンロードすることができます。

起動直後のメニューから「スマホでログイン」を選ぶと、マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書のパスワード入力を求められます。ここで4桁の数字を入力して「次へ」ボタンを押すと、マイナンバーカードの読み取りに移ります。

マイナンバーカードのとの位置関係はこんな感じ。
読み取りには意外に時間が掛かります

Reno3 Aの場合、4眼のリアカメラのすぐ脇におサイフケータイのロゴマークが付いていますが、この付近でマイナンバーカードをNFCで読み取ることになります。革製のフリップケース越しでは読み取れなかったので、ケースを外して対応。認証に成功するまでに5秒ほどかかり、結構待たされる感覚があります。

認証が必要になる度にマイナポータルAPが立ち上がります

Webブラウザーでマイナポータルが立ち上がるのですが、ここから画面リンクに沿って健康保険証の利用申込手続きに進むと、ふたたびマイナポータルAPが起動して、改めて暗証番号の入力とマイナンバーカードの読み取りを求められます。あくまでも、スマートフォンはマイナンバーカードの読み取り機で、マイナポータルAPは読み取りのためのヘルパーアプリ…という仕組みになっています。面倒ではありますが、マイナンバーカード自身は強力な物理認証ということになりますし、やむを得ないところかも知れません。

認証が済めば、利用申込は完了。実にあっけなく終わってしまいました。パソコンでするよりも、ずっと楽ですね。あとは出番が来るのを待ちましょう。


マイナンバーカードについてしばしば思うのは、「マイナンバーカード」という名前でなければ、もっと早く普及したのではないか?ということ。「様々な公的サービスをオンラインで素早く、楽に受けられるためのカード」には大きなニーズがあると思います。一方で、「マイナンバー」という言葉が初めて登場したときからずっと、マイナンバーには「国民を番号で管理して監視する」と嫌悪感を示す方々が少なからずいらっしゃるようです。

実際には、マイナンバーは様々な情報を紐付けるときの仲立ちをするだけで、個人情報のデータ自体は分散して各機関が持っていますから、集中で管理・監視するのは非常に困難です。それができるほどの権限と能力を誰かが持っているとはとても思えないのですが…。ともかく、そんな負のイメージに引きずられて、カードの普及も進んでいないのではないか?という気がしています。

何より、あのカードの券面にマイナンバーが記載されているのは意味がないと思っています。そもそもマイナンバーとマイナンバーカードは、担っている役割自体が全く異なります。マイナンバーは紐付けのために使う内部的な整理番号に過ぎず、極端な話、国民ひとりひとりが自分の番号を知らなくても成立する仕組みです。一方のマイナンバーカードは、番号の確認より本人確認、電子認証の役割の方が重要で、この目的のためなら、マイナンバーはカード券面どころかICチップ内にすら書き込まれている必要がありません。

最初にシステムを構築するときに、担当の方々はそこまで思い切れなかったのでしょうか。それとも、上司に「どうしてマイナンバーが書いてないんだ?おかしいじゃないか」とか言われて、渋々書くことにしたのでしょうか。いずれにしても、マイナンバーが券面に書いてあることがマイナンバーカードの最大の問題点…と思えてなりません。

私は、マイナンバーが書いてあるのが怖くて、マイナンバーカードが持ち歩けません。カードを紛失したらさすがにマイナンバーは変更できるのでしょうけれど、手続きの面倒さを想像すると背筋が寒くなります。健康保険証だけではなく、運転免許証もマイナンバーカードで…という計画が進んでいるそうです。そうなれば常時携帯する必要があるのですが、やっぱり怖いですね。運転免許証の番号と同様、たいした意味はない…と割り切れば良いのでしょうけれど、どうしたものか。



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