2月に、レッツノート・CF-SV8のSSDを1 TBの大容量のものに交換しました。その後様子を見ながら使っているところですが、今のところ大きな問題は起きていません。ときどき、スタンバイから復帰させるとしばらくマウスクリックに反応しないことがあるのが気にはなりますが、これはおそらくSSD固有の問題ではなく、Windows側の不具合ではないかな?と思っています。結構よくあるパターンなんだよなぁ…。
今回SSDを換装した大きな目的の一つは、これまで2台のPCに分散した状態だったアプリなどのリソースを1台に集約することでした。特にアプリの中には、1台のPCでの利用しか認めないライセンス形態になっているものが結構たくさんあります。2台のうち片方でしか動かない状況は、やはり不便だったんですよね。
かつては、パワフルなデスクトップPCでしか動かせないアプリが結構あったので、レッツノートで使えなくても全然問題とは感じていなかったのですが、今や両者の間にパフォーマンス面での差はほとんどありません。2台に分かれていることは、もはやデメリットでしかない状態でした。もっとも、今でも大型のデスクトップPCでしか実現できない計算能力が要求されるアプリはそれなりにあって、しかもワタシ自身そこに興味津々だったりするのですが、そこに首をツッコめるだけの時間的、経済的余裕は残念ながらありません。
…ちょっと脱線してしまいましたが、そんな「1台でしか使えないアプリ」の中で私がいちばん気になっていたのが、音楽製作関連のアプリたちです。以前から使っていたCakewalk by BandLabは、アカウント登録さえすれば無償で使えるものなのですが、USBオーディオインターフェースのUR22Cと、これに付属してきたソフトウェア類は、厳格に1台のPCと紐付けてライセンスが提供されるようになっています。
UR22Cを提供しているSteinberg社は、CubaseシリーズなどのDAWアプリの開発元としても知られていますが、同社のソフトウェアは基本的にオンライン経由での有効化(アクティベーション)が必要で、それはハードウェアへの紐付けが行われるものになっています。以前はUSBポートに挿しておくハードウェアキーが使われていたのですが、最新版のCubase 12などではオンライン認証のみで有効化できる形に変更されています(さらに3台のPCで有効化できるようになりました)。
面倒なのが、UR22Cに添付されていたCubase AIなどのアプリだけでなく、UR22C固有のコントロール用ソフトウェアまでが同様のライセンス形態になっていて、UR22Cの機能をフルに利用するためには、接続先のPCが事実上1台に固定されてしまうこと。これが障害になって、最初はデスクトップPCにセットアップしたUR22Cを、CF-SV8でも試してみよう!という気はなかなか起きませんでした。
おまけにSSDの容量も全然足りないし…というのがこれまでの状況だったのですが、その障壁はもう取り除かれました。この際なので、UR22Cと各添付アプリの環境を、すべてCF-SV8に移すことにしました。
UR22C付属の各アプリについては、USBハードウェアキーの「USB-eLicencer」を使うライセンスではなく、内蔵システムドライブ等のIDを使って個体識別を行う、「Soft-eLicencer」という仕組みが使われています。この場合、SteinbergのWebサイトに登録したIDでログインし、PCに紐付けされたライセンスを開放することで、新しいアクティベーションキーが発行され、別のPCにインストールして有効化することが出来るようになります。
これらの手順さえ省かずに間違えなければ、あとは普通にインストール・有効化を行うだけです。とんでもない大容量のデータをダウンロードさせられるのは相変わらずですが、無事CF-SV8にもCubase AI 11が使える環境一式をセットアップすることが出来ました。
VOCALOID音源の「初音ミクV4X」も、アクティベーションを要求され、1台のPCにしか導入できないタイプのソフトウェアです。こちらは、元のPC上で無効化(デアクティベーション)を行ってから、新しいPCにインストールして有効化する必要があります。ダウンロードした英語版音声のインストール用ファイルがどこに保存されていたか見つからず、再ダウンロードもできなくなっていて慌てましたが、結局ファイルは見つかり無事インストールできました。
UR22Cは、USB 3.1 Gen1のバスパワーで駆動できる仕様なので、CF-SV8とUSBケーブル1本だけで接続して、CF-SV8から電源をもらいながら動くことができます。また、入力用キーボードのKORG microKEY Airは、バスパワーのUSB接続と乾電池駆動のBluetooth接続を選んで使うことができます。
つまり、AC電源のヒモから解放された状態で、音楽製作用の機材一式が動かせる環境が出来上がったことになります。まさにモバイルミュージックワークステーション!といった趣です。これら一式をスタジオに持ち込み、マイクをつないでレコーディング…という作業も出来ますし、野外での作業も面白そうです。もっとも、炎天下ではPC画面が見にくそうではあるのですが(汗)。
Cubaseの動作自体は、あまり大量の音声トラックやソフトウェア音源を同時に走らせるのでもなければ、CF-SV8の能力でも余裕でこなせるのではないかな?と思っています。SteinbergのWebサイトを見ると、第12世代Intel Coreプロセッサーでは動作が遅くなる現象が見られるため非対応…となっているのが気になるところ。まあ、当分はワタシには関係なさそうな話ですけどね。
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