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常に最新版

SSK Worldのトップページには、「閲覧環境について」という見出しを付けた部分があります。その名のとおり、皆さんにSSK Worldをご覧いただくために、ご用意いただきたい環境について説明しています。

現在、PC版とスマートフォン版を別々に用意しているSSK Worldですが、それぞれで閲覧環境に関する記載はずいぶん趣が異なります。スマートフォン版の場合、実質的にはiPhoneとAndroid機の標準ブラウザーくらいしか「閲覧環境」のバリエーションはありませんから、そもそも閲覧環境に関する注意喚起はあまり必要ありません。歴史が浅いこともあり、HTMLやJavaScriptなどのWeb技術の標準はほぼ固まっているところからのスタートでしたから、かなりいろいろと凝ったことも可能。その気になれば、アプリ並みに動くページだって作れます。

しかし、PC版ではそう簡単には行きません。ユーザーがインストールできるWebブラウザの選択肢は何種類もありますし、OSの種類やバージョンも含めると対象環境は実に多岐にわたります。商用のWebサイトなら、極力全ての環境に対応していかなくてはなりませんが、趣味の個人サイトであるSSK Worldはそこまで面倒なことはしていません。常識的な範囲で古いモノは切り捨てた上で、「一応このWebブラウザーで表示して確認していますよ~」ということを書いてあります。


この「閲覧環境について」に記載しているWebブラウザーについての書きぶりをちょっと変えました。Mozilla Firefox、Google Chrome、Operaについては、対象のバージョン番号は記載せず、「最新版の」という表記にしています。

これらのブラウザーは、いわゆる「モダンブラウザー」としてひとくくりにされますが、HTML5、CSS3といった今どきのWeb標準にほぼ対応していて、以前からバージョンの違いはあまり気にする必要がありませんでしたし、それどころかブラウザーの違いすらほぼ問題になりません

しかし、バージョン番号を記載しなくなったのはそれとはちょっと別の問題。バージョン番号が進むのが速くなりすぎて、追いかけていくのが困難になってきたんです。以前は、バージョンアップというのは一世一代の大イベントで、数年に一回行われる儀式だったんですが、今では数ヶ月毎にバージョンアップされ、ときには数週間で新しいバージョンが公開されることもあります。結果として、今日の時点でFirefoxの最新版のメジャーバージョンは36、Chromeは41、Operaは27と、いずれもとんでもなく大きな数字になっています。

しかも、設定によってはブラウザーを起動したときに自動的にバージョンをチェックして、バックグラウンドで最新版にアップデートするという運用も可能(Chromeはこれが標準仕様)で、気がつくとバージョンアップされていた…なんてことも多くなってきました。最新版であることが当たり前で、それ以外は公式にサポートしない…という立場ですね。こうなると、もうバージョン番号を使って新旧を管理するのが無意味になってきます。

こうしてバージョンアップの間隔が短くなっているのは、Webブラウザーだけに限られたことではなく、実は結構広範囲に波及している話です。ネットワークへの高速な常時接続を前提にして、大容量のプログラムを配信できるようになったからこその動きだと思います。Androidのアプリは全て、Chrome同様に随時バックグラウンドでバージョンアップが行われるのが当たり前ですね。「つながりっぱなし」だからこその仕様です。


SSK Worldの「閲覧環境」で、ただ一つバージョン表記を残したままにしてあるのがInternet Explorer(IE)。こちらは、モダンブラウザーのような高速更新がまだ採用されていないこともありますが、それよりもIE自身がかつての高いシェアを背景にして独自仕様にこだわり、Web標準に対応していくのが遅れていたこともあり、バージョン管理をしておく必要が残っています。

しかし、これについても流れが変わっていくことになりそうです。まず、IEとは切っても切れないOSであるWindowsの側が、Windows 10の世代では高速更新のポリシーを持っているらしいこと。そして、Windows 10ではIEに代わって「モダンブラウザー」と呼べる新しいWebブラウザーが標準搭載されるらしいことが明らかになっています。

余談ですが、この新ブラウザーの開発コード名が「Project Spartan(すぱるたん)」なのは、往年のファミコンゲーム「スパルタンX」から採ったのでしょうか?。「X」はローマ数字の10と同じ形ですよね。…すみません、本当に余談でした。ともかく、Windows 10環境では、他社のモダンブラウザーと同様の「常に最新版」環境が担保されることは間違いなさそうです。

そして、それ以前のWindowsでも、IEのバージョン違いの問題は整理されていくことに決まったようです。来年・2016年の1月12日で、IE8のサポートが終了することが決まっていますが、これに合わせて、Windows上ではそのWindowsでサポートされる最新版のIEのみしかサポートしないことにする…という発表がありました。この時点で一番古いサポート対象WindowsであるWindows VistaではIE9、そしてWindows 7以降ではIE11だけがセキュリティ更新等のサポートを受けられる…ということになります。


IE11は、旧来のIEと比べるとかなり「モダン化」が進んだブラウザーなので、SSK Worldとしては、閲覧環境を「HTML5とCSS3に対応したブラウザー」とシンプルに書き換えられる幸せな世界が、ようやく現実になる…ということなんですが、実は立場が変わるとこれはゆゆしき問題となります。

私の職場では、昨年Windows XPのサポートが終了する前に、全てのパソコンのWindows 7への切り替えを完了しました。業務システムはほとんどがIE8・IE9を対象に開発されたWebシステムなんですが、先のIEのサポート方針の変更により、あと1年も経たないうちに「IE11にアップデートすると業務システムが使えず、IE8/9のままではインターネットが怖くて使えない」という困った状態になります。

情報部門でも、このIEのサポート方針の変更は寝耳に水だったようで、対策を練っているらしいんですが、残された時間はあまりにも少なくなっています。「業務用端末はインターネットにはつながない」というのが一番有効な方法のような気はするんですが、今どきそういうわけにも行きませんし…同じように泡を食っている企業は結構多いような気がするんですが、皆さんどうされるのでしょうか?



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