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USB PDを試してみる (2)

先日、レッツノート・CF-SV8のUSB PDへの対応について試してみた記事を公開したところ、思っていた以上に皆さんからのレスポンスがありました。

SSK Worldに記事を公開するときには、TwitterやFacebookでもリンクにひとことコメントを付け加えて発信しているわけですが、今回はTwitterからのご返信がいただけたのが嬉しかったですね。一般向けに発信もできるものの、基本的には友達向けになるFacebookとは違い、ツイートは基本的に世界に向けてオープンに発信されているわけで、思わぬ方の目に留まったりします。


PC Watch等のコラムでもお馴染みの山田祥平(@syohei)さんからは、「低速の充電ケーブル」関連でコメントをいただきました。これは、標準のACアダプターが供給する85Wよりは低速…という意味合いで表示されているメッセージということで、より詳細な情報がわかるという点ではありがたいことです。

とはいえ、「低速の充電ケーブル」と言われると、ケーブルが非対応品なのか?と思ってしまうわけで、Microsoftさんには表現にもう一工夫いただきたいところですね。できることなら、何がボトルネックになっているのかもわかるようになっているとありがたいのですが、ケーブルの先はハブがあったり、ポートリプリケーターになっていたり、Thunderbolt 3だとデイジーチェーンになっていたり…といろいろなパターンがあり得るので、このあたりが限界なのかも知れません。


しのぶ@エバンジェリスト(@shinoblogavi)さんからも、いくつか実に参考になるコメントをいただきました。実際にどのくらいの出力があるのか測ってみると良い…というのは、確かに私も気になるところです。先ほどの「低速」がどのくらい低速なのか?という問いも、これで解決できます。

こうしたニーズが増えているのか、USBポートとケーブルの間に挟み込んで、電圧と電流を測れる商品がいろいろ出ています。中にはUSB PDやQuick Chargeなどの対応規格を表示したり、電源管理のログが取れたりする高機能なモノもありますが、お値段もそれなりに張ります。

私はとりあえず、シンプルに電圧と電流、あとは電流の方向を画面に表示できるタイプのものをAmazonでひとつ買ってみました。1,000円~2,000円あたりでいくつか出ています。


画面を閉じたモダンスタンバイの状態:19.4V、1.36A(26.4W)

早速、CF-SV8のUSB Type-C端子と45WのUSB PD対応ACアダプターの間に挟んで測ってみました。画面を閉じたモダンスタンバイの状態で接続すると、一旦スタンバイが解除され、信号の認識を始めるようです。しばらく電源ランプは点灯、充電ランプはオレンジ点滅という状態が続いた後、元のモダンスタンバイに戻ります。

このときの電源供給は19.4V・1.35A前後で安定しています。この電圧が出てくるということは、ACアダプターのPDO(Power Data Object ; USB PDとして電源供給できる仕様を示したもの)は「20V・2.25A」で認識されているようです。20V・1.35Aで27W…というあたりが、この場合の供給電力の仕様ということになるのでしょうか。

画面を開くと、電流が1.75A程度から0.3A程度まで変化

一方、画面を開いて動作状態にすると、最大で1.75A前後から最小だと0.3A以下くらいまで、結構頻繁に電流が変化します。 20V・1.75Aなら35Wですね。0.3Aなら6Wとなり、これでは充電どころか、最低限の動作も難しそうです。

35Wが供給されているときは、充電ランプはオレンジ点灯で、充電が行われている(もちろん「低速の接続ケーブル」表示が出てきますが)ことがわかります。そして、これよりも低いときにはオレンジ点滅になり、「充電していません」となっているのがほとんどのようです。

本体側の動作状況(消費電力)に応じて、充電するかどうかを随時切り替えているのだと思います。しかし、あまり頻繁に切り替えるのは電気回路に負担を掛けるはずで、面倒な制御だと思いますが、これが「電力の冗長性を優先し、減ったものを補充するというより、少しでもバッテリが減らないようにする」(山田氏のコラムより引用)ということなのでしょう。

45Wを謳うACアダプターで35Wくらい利用している…というのが適切な動作なのかどうかはちょっと微妙な感もありますが、少なくともそれなりに仕事をしてくれていることは確かです。近々、CF-SV8を連れて泊まりがけの遠出の予定がありますが、標準ACアダプターの代わりに、コストコの充電器を連れていってみましょう。

バッテリーの充電自体、電流をきめ細かく制御する必要があったりして、ちょっと測っただけでは掴めない部分もあります。本来なら、ほぼ空っぽにしたバッテリーを100%になるまで追いかけてみたいところなのですが、それにはちょっと時間と手間が掛かります。じっくり腰を据えて、またやってみますか。


NuAns NEO [Reloaded]を接続:4.78V、1.48A

電流の方向が測れるということで、試しにNuAns NEO [Reloaded]をここにつないでみました。5V・1.5A前後の数字が表示されます。USB BC 1.2として認識されているようですね。NEO Reloadedは「Quick Charge 3.0対応」ですが、USB PD対応は謳われていませんから、これで仕様書どおりということ。残念ながら、こっそり対応していたりはしないようです。

もっとも、そのNEO Reloadedの電源周り自体が、ちょっと頼りない状況だったりして、この結果は素直に鵜呑みにできなかったりもするのですが…続きはちょっと別の話で。



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